美少女に翻弄される?報われない男、シンジ(脚本)
〇クリスマスツリーのある広場
12月24日クリスマスイブ
高校三年の神城令美は公園にいた
神城令美「キャンデー、カム!」
キャンデー「わんっ!」
神城令美「よーーーしよしよしよし、いい子だ」
キャンデー「わんっ!」
海江田慎二「犬か、可愛いな、俺も犬が飼える家に住みたいものだ、仕事行かなきゃ」
〇空
キャンデーなにかをくわえている。
神城令美「キャンデー!グッドだよ!」
キャンデー「わんっ!」
神城令美「あれ?キャンデー、何をくわえているの?」
キャンデー「くーーーん」
神城令美「手帳だわ、さっきの人の落とし物のかしら」
令美は手帳の中を開いた。
神城令美「海江田慎二?車の免許症が入っている!!」
神城令美「チケットが2枚」
神城令美「12月25日、京ドーム・・・音楽フェスのチケットだ! 今日が24日だから・・明日のチケット!?」
キャンデー「わん!」
神城令美「キャンデー、どこにいくの?」
キャンデーは、手帳の匂いを嗅いでから走り出した
その時、チケットのうち一枚が手帳から落ちた。
〇名門の学校
神城令美「ここは西南高校だわ」
神城令美「キャンデーどうしてここに?」
〇血しぶき
新城ライム「あなた、どこの学校?」
新城ライム「西南高校に何か御用かしら?」
〇空
令美は西南高校の校門にたどりついた。
神城令美「私は東南高校3年の、神城令美です。手帳を拾ったので届けに・・・」
神城令美「ごめんなさい、何も悪いことしてないです!」
〇名門の学校
新城ライム「私は、西南高校4年の新城ライム、手帳は私がお預かりします、とっととお帰りなさい」
神城令美「え・・・でも・・・」
新城ライム「5秒以内に、私の前から消えんと、酷い目に遭わせるで!」
キャンデー「ううううううー!!」
神城令美「キャンデーいいよ、行こう」
神城令美「ごめんなさい、もう行きます」
〇大きな木のある校舎
授業を終えた、新人講師、海江田慎二が、学校から出てくる。
海江田慎二「もうすぐ、受験生にとっては最後の冬休みだ。僕もしっかり授業しなきゃな。やっと就職できたんだしな!」
海江田慎二「クリスマスだからって浮かてたらダメだ」
海江田慎二「あれ、3年の新城ライムくん、まだ、学校にいたの?」
〇名門の学校
新城ライム「これ、先生の手帳じゃないですか?」
海江田慎二「あっ、これ僕のだ、探してたんだ」
新城ライム「よかった。やっぱり先生のだったんですね。はいどうぞ」
海江田慎二「ありがとう」
新城ライム「やっぱり、だめ」
〇血しぶき
新城ライム「先生、この手帳、返してほしい?」
新城ライム「返して欲しかったら、今日のクリスマス、私につき合いなさい」
新城ライム「先生の秘密知ってっるで・・・手帳に書いてあったわ、3年B組のみゆきと付き合ってんのやろ」
〇ネオン街
海江田慎二「ライムくん、手帳返してくれよ」
街はクリスマス一色。ライムはどんどん繁華街に入っていく。
新城ライム「やだ、みゆきとのこと、バラすわよ!」
海江田慎二「だから誤解だって、僕が秘密にしているのは・・」
新城ライム「だったら、なんでほいほい私に着いてきたの?」
海江田慎二「副業がバレたらクビだ・・」
〇血しぶき
新城ライム「うっ!!先生・・・急に胸が苦しくなってきた・・・」
海江田慎二「ライムくん!? 大丈夫!?」
新城ライム「苦しい・・・私、死ぬかも・・・」
海江田慎二「ライムくん・・・いい加減にしてくれよ・・・ああ・・・仕事失う・・・」
新城ライム「ちょっとどこかで休んだら、治るかも・・・」
海江田慎二「せっかく、就職できたのに・・・もう終わりだ・・絶望、絶望、絶望、絶望・・・」
苦しむ、ライムの肩を抱く慎二
新城ライム「うふふふ、先生、このシーンを見て、人はなんて思うかしら??」
海江田慎二「明日から、またバイト生活だな・・・しかもぜんかつき・・・」
新城ライム「先生ったら、人間がちょろい」
海江田慎二「・・・・・・」
〇飲み屋街
郷田剛士「こおら!!そこのエロ教師!!慎二!!明日のフェスのチケットノルマ、売れたんだろうな!!」
海江田慎二「なんだ郷田剛士かよ〜助けてくれよ〜」
郷田剛士「ばかいえ、俺は明日のフェスの交通費にためにクリスマスも、ウハウハイーツの配達中だ!!」
新城ライム「先生・・・この人は?」
海江田慎二「僕が組んでる、ラップユニットMIYUKI、の相棒、郷田剛士だよ」
新城ライム「えっ!?先生バンドマン!?」
新城ライム「やべ、バンドマンには近づくなというのが、お婆ちゃんの遺言だ!」
新城ライム「はい!!母さん!?クマが危篤!?」
新城ライム「先生!!私の大事なぬいぐるみ、クマが危篤なので、急遽帰ります!!」
郷田剛士「あっ、お嬢さん、明日のフェス、俺と、この大先生出るから、よかったらきてよね!」
海江田慎二「もう、やめてくれよ、俺、ボロボロだよ」
郷田剛士「心配するな、海江田慎二、学校クビになったら、俺とウハウハイーツの配達しようぜ!」
新城ライム「やっぱり私、リアルな恋は無理かも・・・」
郷田剛士「お!フラれたな!おめでと!」
〇クリスマスツリーのある広場
海江田慎二「やっぱ俺にカタギの仕事は無理なのだろうか・・・」
キャンデー「わん!」
海江田慎二「犬か、おめえも無職か、俺の気持ちわかってくれるか・・・」
キャンデー「わん?」
神城令美「あの?海江田慎二さん?このフェスのチケットあなたのではないですか?」
海江田慎二「ああ、俺のノルマ分のチケットだ・・・君にあげるよ」
神城令美「まあ、嬉しい!」
神城令美「私このフェス行きたかったんです」
海江田慎二「俺、ラップユニットMIYUKIで出演するんだ」
神城令美「あなたがラップユニットMIYUKIの?大ファンです!ぜったい行きます!」
〇星
天使だ・・・クリスマスの夜に、天使が俺に舞い降りた・・・
神城令美「え、いま何かいいました?」
〇クリスマスツリーのある広場
海江田慎二「心の声が漏れただけです」
海江田慎二「僕の天使・・・大好きです・・・」
〇星
神城令美「えっ!?なんですか?」
神城令美(この人大丈夫かな!?かなり人間がちょろいよ・・・)
〇コンサート会場
郷田剛士「今夜は、ありがとう!」
12月25日クリスマス、フェス会場、ラップユニットMIYUKI,の出番
郷田剛士と海江田慎二は舞台に立っていた
海江田慎二「めちゃめちゃ楽しませてやるぜ!」
郷田剛士(慎二舞台ではやたら強気)
海江田慎二「ぶっとばされんなよ!」
郷田剛士(人間がちょろいよ)
〇コンサートホールの全景
「ステージ上での彼は最高にかっこいい!」
新城ライム「でも、経済力ない男はやっぱダメ」
神城令美「同感だわ!」
新城ライム「受験頑張ろうっと!」
神城令美「同感だわ!」
キャンデー「わん!」
海江田慎二は今日も報われない
令実にもライムにも、そして剛士にまで「人間がちょろい」と言われる慎二w。最後にキャンデーにも「ちょろいワン」て言われるかと思ったら大丈夫でホッ。慎二はせっかくラッパーなんだから、ライムを足で踏んづけて「これがほんとのライム(韻)を踏む」とか言ってほしかったです。
女の子に好き放題言われてる先生がちょっと不憫でした。笑
舞台の上では性格変わる人っていますよね。
先生も普段からもう少しはっきりしてれば、ここまでつけ込まれることはなかったと思いますよ!
女性にモテるけど性格がアレなちょろいバンドマン、振り回されっぱなしでコミカルな展開に楽しませてもらいました。現実にいそうなところがリアル感ありますね。