※全員魔法少女です。

カズマ

【1じげんめ】変身する時のコツ(脚本)

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〇おしゃれな廊下
ユイ「・・・」
ユイ「・・・そういえばどちら様でしょうか」
???「・・・知るわけねぇだろ。ついさっきあったばかりなんだからよこのタコ」
ユイ「・・・ズバズバ言ってきますね」
ユイ「まあいいや。私ユイです。人間です! あなたたちは?」
ユキ「・・・!! ──!! (自分、ユキだよ!! 人形だよ!!)」
レンチェーン「・・・レンチェーン。・・・敵対国同士のハーフ」
アン「オレはアンって言うぜ!! ユイに同じく人間だ」
バティー「フフーン、アタシ様はバディー。バディー・スワロウよ! 飛べないけどアゲハ蝶よっ!!」
リオネ「ボクは海の天使、リオネだぜぇ!! よろしくな」
大鶴「・・・儂は、髙田之山大鶴ヵ丸(タカダノヤマ オオツルガマル)。大鶴で結構じゃ」
コウキ「ワタシはコウキよ!! よろしくね♡」
カイト「俺はカイトだ。・・・話すことはあまり無いな」
デッタ「・・・デッタ。悪魔のデータ・ミ・ニズムよ」
リク「・・・リク」
ユキ「・・・? (リク〜? どうしたんソワソワして?)」
リク「・・・二人たりねェ」
レンチェーン「・・・黒髪の女と、西洋の服を来た女か」
大鶴「黒髪のアマさんは兎も角、西洋のアマさんは儂らと同じ入学生じゃ」
大鶴「もしかしたら、この屋敷で迷子になっとるかもしれんな・・・」
バティー「じゃあじゃあ! 手分けして探そう!! 適当に別れてさ!!」
アン「てんでんばらばらになってたら、今度は集合で迷子になるぞ・・・」
リオネ「まあまあ、見つけ次第大声だしゃいいでしょ。行こうぜ!!」

〇おしゃれな廊下
  ディビクレ学園
アン「・・・」
ゼアドール「・・・なんの御用かしら」
アン「・・・やっと見つけた。アンタ、確かゼアドールって言ったね」
ゼアドール「あなた、明らかに幼いわね。私は19よ。もう少し丁寧な言葉を使いなさい」
ゼアドール「──あと、名前は長いから”ゼア”で結構」
リク「じゃあゼアパイセンよォ〜。パイセンは魔法使いなんか? いかにもそれっぽい安い服着てよォ」
リク「──痛゛った゛ァ!! なんで殴るんだよォ〜!?」
コウキ「当たり前じゃない!! 年上に対しても本物の魔法使いに対しても失礼よ!!」
カイト「・・・学生程度の方に”年上”扱いは流石にお前もブーメランだろ」
リク「・・・というか、カナはどこだよ!! オレらそいつも探してんだろ?」
ゼアドール「”カナ”? それはどなたなの?」
ユイ「さっきの、遅刻してきた黒髪の人です」
ユイ「私たち、彼女に連れ去られるようにここに来たんです。”この世界”では無いはずの、転校生だったんです」
ゼアドール「この世界では無い・・・?」
ゼアドール「それは、どう言った意味かしら」
???「外に出れば分かりますよ」
「!?」
「カナ(ちゃん)!?」
アン「今までどこ言ってたんだってか、オレたちに何してくれやがったんだ!!」
アン「急に変な場所に連れ去りやがって!!」
アン「”そのため”だけにオレたちに近づいてきたのか!?」
カナ「・・・・・・」
カナ「外を見れば、あなた方の状況が分かります」
ゼアドール「──・・・外って?」
カナ「──あれ」

〇空

〇大樹の下

〇華やかな広場

〇ファンタジーの学園
カイト「──なッ!?」
ユイ「・・・な、なんですか・・・コレはッ!?」

〇おしゃれな廊下
カナ「──これが、あなたたちの世界ですよ」
アン「・・・い、いや──」
アン「いやいやいやッ!!!!!!」
コウキ「そうじゃねーわよ!! ワタシたちはあんたに騙されて来たのよ!! どうしてなのよ!!」
「!?」
バティー「何々!? 何の音さ!?」
ユキ「・・・!? ・・・!?」
レンチェーン「──チッ、うっせーぞ!! 何の騒ぎだ!!」

〇水の中
カイト「な・・・・・・に・・・・・・が・・・・・・、お・・・き・・・・・・て──」
デッタ「──な・・・・・・い・・・き・・・・・・な・・・・・・り・・・・・・──!?」
リオネ「ぅ・・・・・・わ────・・・・・・ぁ────・・・・・・!!」
大鶴「な・・・・・・っ・・・・・・ん・・・じゃ・・・・・・!?」
リク「──う・・・・・・わ・・・・・・ぁ──・・・・・・ぁ──・・・・・・!?」
ゼアドール「──────・・・・・・・・・・・・!?」

〇魔物の巣窟
「イ”ヤ”ァ────────!!!!」
バティー「来るんじゃないわよ──!!!! 誰か──ッ!!」
やべぇモンスター「ギャァァァ──!!!!」
学園長「・・・間違えて全員転送してしまいました」
ユキ「・・・!? (凡ミスですかい!?)」
リオネ「ガクエンチョ!! なんとかしてくれよ!!」
学園長「兎に角ッ、今は一刻を争う事態です!! 皆さん、魔法少女に変身しましょう!!」
コウキ「そんなの無理よッ!! 第一変身なんてやり方も知らないのに!?」
???「”チェンジ・マイ・フォームズ”!!」

〇仮想空間

〇魔物の巣窟
カナ「──・・・くたばりなさい」
「ギャァァァ──!!!!」

〇洞窟の深部
カナ「・・・せめて予告くらいしてはどうですか? 学園長」
学園長「す・・・すみません・・・。実践から行っていればわかり易いかと」
レンチェーン「・・・オイ、勝手に話を進めるんじゃねェ。お前ら、何をしたんだ」
学園長「そうでしたね。では本題に入りましょうか」
学園長「さて、今回は私のミスで全員連れて来ることになってしまいましたが・・・」
学園長「実際は討伐依頼によって召喚する生徒を決定するのでご安心を」
学園長「──そして肝心の変身ですが、皆さんにはこれをプレゼント致します」
アン「これが変身に使うための道具?」
学園長「ええ。”ユニバース・ロケット”です」
学園長「こちらを手にしながら、先程のカナさんのように叫んでみましょう」
カイト「え、えー・・・いや、いきなりあの台詞を言うって──」
「チェンジ・マイ・フォームズッ!!」
カイト「嘘だろッ!?」

〇仮想空間
ユイ「うわぁ────!?」
ユイ「──!?」

〇洞窟の深部
「──!?」
ユイ「・・・お」
「──”お”?」
ユイ「──うぉぉぉ!!!! すごいっ!! 本当に変身したっ!?」
  チェ・・・ッ──チェンジ・マイ・フォームズ!!
リク「す・・・すげェ・・・!! 本当に、変身したッ!!」
コウキ「・・・ほ、ホントだわ!! それにワタシ、ドレスを着てるッ──!?」
コウキ「ここで念願の夢が叶うだなんて・・・幸せ過ぎる・・・」
リク「・・・このタイミングで感激できるんだな」
バティー「うわあああ──!! 羽だ──ッ!! コレで空が飛べる──」
バティー「・・・痛い」
リク「・・・飛べなかったんだな」
「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァッ──!!!!」
リク「どうした!? 二人・・・とも・・・」
リク「──え」

〇洞窟の深部
「・・・な・・・なんだよ・・・これ」
カイト「・・・俺、人魚になってるのか・・・?」
「い、いいじゃねぇかよカイト・・・」
アン「──オレ・・・、なんと言うか・・・、ずいぶんな格好になっちまってるからよう・・・」
「・・・お、お前さんらの方がまだ・・・ましじゃよ」
アン「大鶴のじーさんもか・・・?」
カイト「──えッ? 大鶴さん・・・ですか・・・?」
大鶴「・・・”否”と答えば、嘘になる」
レンチェーン「──全員似たり寄ったりだろ。気にし過ぎるからそうなる訳だ」
デッタ「冷静になれているアンタの方よりはマシよ・・・」
  ・・・!!
  (チェンジ・マイ・フォームズッ!!)
ユキ「わぁすごいっ!! わぁすごいっ!! ちゃんと声が出る!! すごいっ!!」
「・・・うるさいな(わね)」
ゼアドール「・・・私はそんなに変わらないわね。さっきの衣装と同じ・・・」
リオネ「へー、いいじゃん。ボクも若干絵柄が変わっただけだし(メタ発言)」
学園長「皆さん素晴らしいですよ」
学園長「戦闘態勢はそれなりの身構えが必要なので、皆さんにはある程度統一した服装をしてもらいます」
学園長「それに加えて、変身している間は全ての生物による干渉を防ぐために”壁”を作っています」
学園長「万が一のことを考えておりますので安心して下さいね」

〇草原
学園長「さて、ずっと洞窟ではしんどいので、場所を改めましょう。ここなら事故を最小限に抑えられます」
アン、リク「そうなんだ・・・」
学園長「では」
学園長「魔法少女になって討伐をするにあたり、皆さんには”属性”というものが備わっています」
学園長「例えばですね・・・」
学園長「カナさん、お願いします」
カナ「はい」
学園長「彼女の場合は”音”を使います。なので”音の魔法少女”です」
学園長「分かりやすく、先程と同じ攻撃をしてくださいましたね」
学園長「魔法の属性も、魔法の扱い方も、全て使いこなせるかは皆さん次第です」
学園長「続きは実際に依頼が来た時にやってみましょうか!!」
バティー「えっ? 今やらないの?」
学園長「──ああ、言い忘れてましたが」
学園長「初めての変身はかなりの体力を消耗するので、変身後30分以内に解除し、12時間程休憩する必要があります」
学園長「・・・皆さん変身を解除してください」
学園長「一旦全員でお昼寝しましょう!!」
バティー「──えッ!?」
学園長「もちろん私も徹夜続きで眠いので早速寝ますッ!!」
ユイ「・・・学園長って、案外社畜なんですね」

〇ファンタジーの学園
  12時間後
  ディビクレ学園
大鶴「長はまだ寝ておられるのか・・・」
サフィ「・・・実は、学園長が睡眠を行うのはコレで25回目だ。毎度毎度寝てしまうが、今回は珍しいな」
リク「・・・話進まねぇから起こしてもいいか?」
カナ「あっ! ちょっと待っ──」
学園長「・・・こんなに寝たのは久しぶりです。おはようございます皆さん」
レンチェーン「・・・おい、もう日が暮れすぎている。俺らの宿はどーすんだよ」
グラス「あーあ”ッ!! せっかく俺がテメェらのために教えて差し上げようと思っていたのになァ”──!!」
レンチェーン「ハァ”? うっせーぞテメェ。気に入らない相手と言えど”礼儀”っつうもんがあるだろうがよォ”ッ──!?」
学園長「お二人とも静かにしてください。もう夜ですよ」
学園長「それに私は寝起きなのでまだ頭が回ってないんですよ・・・」
デッタ「後者は完全にアンタのエゴじゃない・・・」
学園長「まあいいでしょう」
学園長「それで? 何か御用ですか、グラス?」
グラス「・・・討伐依頼だ」
学園長「──指定や条件はありますか?」
グラス「・・・どうやら今回は、何をしてでも討伐することが目的です」
学園長「・・・そうですか」
学園長「──ではユイさん、リクさん、そしてカイトさん」
ユイ「──えっ!? あっハイ!!!!」
カイト「・・・ッ!?」
リク「・・・オゥ」
学園長「──ご武運を」
学園長「・・・さて、三人が依頼を受けている間、皆さんには先に個室を紹介しておきますね」
学園長「ではグラス、サフィ、皆さんを案内してください」
学園長「あ、故意に他人の部屋に侵入は厳禁ですからね?」
ユキ「・・・? (逆にそれ不法侵入で訴えるよ?)」

〇荒地
  謎の土地
ユイ「・・・あ、あたま・・・痛い・・・」
カイト「・・・ヤバい・・・普通にクラクラする・・・」
リク「オレらがぶっ倒れる前に・・・さっさとやっつけて帰ろうぜ・・・!!」
ユイ「──敵・・・どこですか・・・?」
ユイ「・・・ヒッ──」
ユイ「──いやああああああああああーーーッ!!!!」
カイト「うわあああああ──ッ!? なんだコイツッ!?」
リク「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァ────!!!!」
ユイ「と・・・等身大・・・アノマロカリス・・・ッ・・・」
カイト「ユイッ!? しっかりしろッ!!」
リク「・・・こ・・・この──」
リク「──このド畜生めがよォッ!!!!」
リク「チェンジッ!! マイッ・・・!!」
ユイ「・・・フォー・・・ムズ・・・ッ!!」
カイト「──チェンジ・マイッ・フォームズッ・・・!!」

〇仮想空間

〇荒地
カイト「──かハッ・・・。み・・・水・・・。ノド・・・が・・・」
リク「さすが人魚・・・。こんな時にデバフが来るとはな・・・」
ユイ「・・・変身したはいいですけど、私は何の魔法少女なのかよく分かって無いんですよ」
カイト「──お・・・俺は・・・水・・・か・・・かか・・・か──かかか・・・」
リク「やべぇッ・・・!! カイトが回復するまでに時間だけでも稼ぐぞユイッ!!」
ユイ「ええッ!? でもどうやるんですかッ!?」
リク「そんなん決まってるさ」
リク「魔法少女になったからにはよォ・・・」
リク「うおおおおおおおおおりやあああああああ──────!!!!!!」
リク「ぶん殴るッ!!」
ユイ「ええ────ッ!?」
  ギャァァァァァァァァァァァァァァァァ────ッ!!!!
リク「・・・岩?」
リク「──なーるほど。俺はどうやら岩関係の魔法少女らしいなー」
ユイ「呑気ですかッ!?」
ユイ「いやああああああああッ!!!!」
「ユイッ!! 理屈はいいからとにかくパンチだけでもやれッ!!!!」
ユイ「でっでも──」
「早く!!」
ユイ「──うううううう〜っ・・・・・・!!」
ユイ「うわあああああああああああああああっ──────!!!!!!!!!!」
ユイ「・・・あ、あれ?」
ユイ「これっ・・・氷の・・・、塊・・・?」
リク「──もしかして、お前ッ・・・」
リク「”氷の魔法少女”なんじゃねェか!?」
ユイ「・・・氷の・・・魔法少女・・・?」
ユイ「──もしかすると!?」
リク「お、おい!! テメェどこに・・・!?」
「カイトのところです!!」
リク「はァー・・・仕方ねェ・・・」
リク「俺が代わりにぶっ飛ばしといてヤるかァ──!!」
リク「冬眠しながら永眠しやがれえっと・・・この・・・──」
リク「──な、なんか変なキショい生きモン!!!!」
リク「おおおおおお────りゃああああああああ──────────!!!!!!」
  グギャアアアアアアアア──────ッ!!!!
リク「──あの学園長め・・・」
リク「・・・教育放棄にも程があるぞッ」

〇荒地
リク「うわ寒ッ!? さっきまで雨だったのに・・・」
リク「・・・ん? ”さっきまで雨だった”のに・・・?」
リク「──あ」
ユイ「カイト、体調はどうですか・・・?」
カイト「・・・あ、ああ、大丈夫だ。何とか水分は確保出来たし・・・」
リク「大丈夫か?」
カイト「まあ、何とか持ち直せた」
リク「──でもどうして雪なんか降らせたんだ?」
ユイ「──実はこれ、”みぞれ”なんです。雪が降っているように感じますが、雨も降ってます」
ユイ「カイトが本当に人魚であれば、生体はほぼ魚に近いはずです。私たちが暮らす場では、乾燥はもちろん、気温が基本高すぎます」
ユイ「水温を整えるためにみぞれを降らせたんです!」
カイト「変身する度に水分補給は面倒くさすぎるな・・・」
リク「テメェの命かかってるんだから我慢しろよ・・・」

〇荒野
ユイ「うわッ砂ッ!?」
ユイ「──うわあああああああああああッ!!」
カイト「またかよッ!! 依頼は一件だけじゃねェのかよ!?」
リク「クソッ・・・砂埃で前が見えねぇ・・・!!」
ユイ「リク!! 何とかできないんですか!?」
リク「いや俺は属性が判明しただけであって操る何てまだ出来っこねェー!!」
カイト「──あったまきた」
カイト「──俺がやってやろうじゃあねぇーかよォーーー!!!!」
  ギャァァァァァァァァァァァァァァァァ──────!!!!
「(絶句)」
カイト「よしッ!! 気分爽快だぜぇ!!」
リク「カイトの怒っているトコ・・・初めて見た・・・」
ユイ「・・・あんなに恐ろしい怒り方・・・、容赦ない攻撃でした・・・!!」
カイト「こんなにスッキリしたのは久々だなー!!」
カイト「──よしッ!!」
カイト「・・・さて、どーやって帰ろうか?」
ユイ「──いや」
「そんなん知るか──────!!!!!!」
  ──この後三人は、学園長の召喚により無事に帰った
  説明不足でブチギレることになった三人と学園長の運命は、また別のお話
  ・・・・・・To be continued

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