ミライの学校(脚本)
〇学校脇の道
キーン コーン カーン コーン―――
ミライ「あっ!もうこんな時間だ!!急がないと遅刻するぞ!」
ミライ「やばいっ!先生が来る前に教室に入らないと怒られるぞ!」
〇教室
主人公「・・・あれが、先生?」
ミライ「そうだよ?」
主人公「いや、どう見てもぬいぐるみにしか見えないけど・・・・・・」
なんとかギリギリ間に合ったようだ。
ガラガラッ ピシャッ
教室の四方八方にあるスピーカーから、
テレビアニメの声優のような素敵な声が聞こえてきた。
「はいはい。皆さん席についてくださいね」
主人公「えっ! いまの声は?」
ミライ「ああ、何年か前からバーチャル教師というシステムが出来たんだよ」
主人公「バーチャル?」
ミライ「そう。昔、都会と田舎で先生の能力に差があるのは不公平だ、という声が広まったんだ」
ミライ「そこで、えらい人たちが話し合って理想的な先生が作られたんだよ」」
主人公「それが、このシステム?」
ミライ「そうだよ」
ミライ「最初は、優秀な先生をNFTカードにして全校に配られていたんだけど」
ミライ「教える内容が変わる度に新しい先生からカードを作らなくちゃいけなくって、、、」
ミライ「先生方の家族が反対のデモを起こしたんだ」
ミライ「先生の記憶は無くなっても、家族の人の記憶は残っているからね・・・」
主人公「それで、このぬいぐるみ?」
ミライ「そういうこと。かわいいでしょ?」
ミライ「中の人が人間なのかAIなのか、わかんないんだけど、もう誰も気にしてないみたい」
ミライ「僕たちも、優しいぬいぐるみが担任で、 ラッキーくらいの感覚だし」
主人公「なるほど・・・・・・ それはすごいな・・・・・・」