断罪対象である妹を助けたら百合と薔薇が咲いたっぽい

隍沸喰(隍沸かゆ/おかゆ喰)

18話 後悔と嫌悪(脚本)

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〇王宮の入口
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(そろそろ下ろしてくれないと困る〜!! 下ろしてって言っても全然下ろしてくれないし・・・! この人は何なんだ・・・!)
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(止まった? ・・・なんで? 下ろしてくれる気になったのか?)
テツナ・テカ「ありがとな」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「え?」
テツナ・テカ「俺たちの国は凄く小さい。顔見知りじゃない人は数えるくらいしかいない」
テツナ・テカ「それでも、追放される人々を見て泣く人なんていない」
テツナ・テカ「外の世界がどれだけ厳しい場所か知らないからだ」
テツナ・テカ「アイツはお前が泣くことを理解できなかったけど、俺は理解できたぜ?」
テツナ・テカ「追放された人たちがどうなっていったか想像したら、悲しくなっちゃったんだろ?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「え、えっと・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(漫画で見て、知ってしまっただけなんだ。この世界でそれが現実として起こっていることだって・・・)
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「結局俺は何も知らない。もし他にも誰かが苦しんでいるんだと知っても、同じように悲しくはならなかったと思う」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「だけど、”追放された人々”を知っているはずのあの人が、”汚れたから”と言って蔑んでいるのが悲しかった」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「・・・”追放された人々”にも家族はいたんだろ?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「俺には妹がいるから、俺が冷たく当たっていた時期のあの子の悲しそうな顔を思い出してしまって・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「もしかしたら、その人たちも泣いてたんじゃないかって思ったら・・・その・・・」
テツナ・テカ「ありがとう」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「・・・か、感謝されるようなことじゃないだろ? ただ、想像してしまって勝手に悲しんでるだけなんだから」
テツナ・テカ「悪いことではないだろ? それに俺はアイツらの代わりにありがとうって言っただけだ」
テツナ・テカ「・・・俺、昔国を出ようとしたことがあったんだ。友だちや兄弟を巻き込んで」
テツナ・テカ「国を出てからしばらくした時、魔物に襲われてさ みんなが俺を守ろうとして、怪我を負ったんだ」
テツナ・テカ「捜索隊が俺たちを見つけて、魔物を追い払ったから、みんな無事だったけど・・・俺以外の奴らは国から追い出された」
テツナ・テカ「みんなに頭を下げて頼み込んだ。”どうか追い出さないであげてくれ、俺のせいなんだ”って」
テツナ・テカ「誰も聞いちゃくれなかった。俺が大人になった今でも、一緒だ。追放しないと言えばみんなが反対する」
テツナ・テカ「・・・いやになって、飛び出してきた先がこの国だよ」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「・・・・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(どう励ませばいいんだろう。分からない・・・けど、何かしてあげないと。この人も悲しいはずだ)
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(ずっと悲しかったはずだ・・・)
テツナ・テカ「・・・・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「ご、ごめん・・・俺、分かんなくて 昔、友だちに慰めてもらった時、嬉しかったから真似してみただけなんだけど・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「会ったばかりだし友だちじゃないから、何も意味がないかもしれないけど、何かしてあげたくて・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(何もしない方がまだ良かったのかもぉぉ・・・!!)
テツナ・テカ「・・・ありがとう。こんなことされたの久しぶりだ。・・・あったかいな」
テツナ・テカ「でもちょっと暑苦しいかも」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「ご、ごめん。離れる──」
テツナ・テカ「もう少しこのままでいてくれ」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「・・・は、はい」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(何だかいたたまれないけど、この人がコレでいいと言うなら、コレでいいんだよな)
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(な、長いな・・・いつまでこうしてればいいんだろう)
テツナ・テカ「ぷ・・・っ、くくっ・・・!」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「も、もういいんですか?」
テツナ・テカ「だいぶ前からいいんだけど、くくっ・・・いつまでこうしててくれるんだろうと思って・・・!」
テツナ・テカ「ぷくくっ・・・! 顔真っ赤だし・・・! くはは! ぷるぷる震えてたし──あははははっ!」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(笑ってくれてるから、まあいいか)
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「そろそろ王さまのところに行ってくる」
テツナ・テカ「や、やべ・・・忘れてた・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「な、何でまたお姫さまだっこ!?」
テツナ・テカ「遅れたのは俺のせいだからな。俺が最後まで送り届けてやる」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「え・・・さ、最後までって──ま、まさか・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「王さまの前まで・・・? ──ま、待って!?」
テツナ・テカ「待たな〜い」

次のエピソード:19話 神聖な力?

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