携帯なくていいですか #5 ライブ配信

タオ吉

#5 ライブ配信(脚本)

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〇大衆居酒屋(物無し)
  昭和な居酒屋「渋谷愛」、ただ今「準備中」。
マイ「なに、緊急事態って?(はぁはぁ)」
タケ「あ、マイちゃん! これこれ」
マイ「は? 絵ハガキ?」
マイ「英語じゃん。誰から?」
タケ「ほら、ここ。レオって」
マイ「レオ? フー?」
タケ「この前チェコからきた・・」
マイ「あー、あの時の。はいはい、20人の団体客」
タケ「ここ、宛先に Mai and Take って❣」
マイ「ふーん(興味なし)」
タケ「で、これが翻訳(携帯画面を見せる) 自動翻訳だけど」
マイ「自動翻訳以外の選択肢ってあんの? これ、要はサンキューってことでしょ」
タケ「外国から手紙貰ったのなんて初だから (ドキドキ)どうしよう?」
マイ「どうしようって、どうかすんの?」
マイ「てか、これが緊急事態? これでワタシ呼んだ?」
タケ「だって先輩に言ったら まず店長にホウレンソウっていうから・・」
マイ「なにそれ、ほうれん草って? ギャル語? 流行ってんの?」
タケ「若干、店ん中だけで」
マイ「そもそもワタシ関係ないですよね 御社内のゴタゴタ」
タケ「だってマイちゃんも欲しいでしょ、これ」
マイ「は?」
タケ「結局、誰がもらうかって話だと思う 店長か、オレらか」
タケ「でも店長がもってくのは違うと思うし 先輩はそもそもレオに会ってもないし」
マイ「あのー、ちょっといいですか 要はこのハガキが欲しいってこと?」
タケ「だから、もしマイちゃんも欲しければ・・」
マイ「・・(タケを見る)」
タケ「もしマイちゃんが欲しいんなら オレはコピーでいい!」
マイ「そうやって、一生人の顔色見ながら生きてくの? これ、めっちゃ欲しいんでしょ?」
タケ「・・(マイを見る)」
マイ「欲しいものは欲しいって言ったら? 言わないで後悔するよりよくない?」
ノン「お、マイ来てたのか」
マイ「帰るとこ (タケに)ワタシ要りませんから 欲しけりゃあげます」
ノン「あ?」
マイ「あと、今後緊急の時は 緊急の中身も書いて下さい」
ノン「あいつ、ナンか怒ってたか?」
タケ「いや、ちょっと・・」
ノン「で、そのハガキってのは?」
タケ「これです。ほら、AIR MAIL この切手もチェコのですよ、きっと」
ノン「ふーん(興味ゼロ)」
タケ「この写真どこなんすかねー これ、なんか城っぽくないっすか?」

〇寂れた雑居ビル
区長「ごめんくださーい」
ノン「あ、すいません、まだ準備中で」
区長「大丈夫、お客じゃないんで」
ノン「(タケに小声で)あのコスプレ 渋谷でもそうそうみねぇな」
タケ(この服でこの声って、もしや (ザワザワ))
区長「剛ちゃんいますか?」
ノン「ゴーちゃんって人は、ウチにはいませんけど」
タケ「(小声で) ゴーちゃんって多分店長ですよ 店長の名前」
ノン「(小声で)店長はつよし(剛)だろ・・(あ!?)」
区長「今、いないの?」
ノン「あの、失礼ですが店長とはどういう・・」
区長「もしかしてノンさん、バイトリーダーの?」
ノン「あ、はい(なんで知ってんだ?)」
区長「じゃあ、そっちがタケさん?」
ノン「あ、こいつはバイトです」
タケ(なんでここで虚勢張る?)
区長「この前、チェコからの団体客を歓待してくれたんでしょ。私宛にお礼のメールがきたの」
ノン「(タケに)なんでこのオバサンとこに メールがいくんだ?」
タケ「(ひそひそ) だめっすよ、オバサンとか言っちゃ。この人もしや (絶賛検索中)」
区長「大感謝のメールだったから 剛ちゃんにも一言、お礼言おうと思って」
ノン「あの、ずいぶんウチのこと知ってるようですが、セールスとか勧誘ならお断りしてるんで」
区長「セールスなんてウケる(笑)最近ハチペイにも入ってくれたんでしょ。どう?」
ノン「いや、そもそもキャッシュレスのお客さんはウチにはこないんで・・」
区長「知ってる、ノンさんも携帯持ってないのよね 私は持ってるけど、携帯しない派」
ノン(ん? なんか新しいナンかか? ・・てか、俺が携帯ないの知ってる!?)
タケ「(小声で) 先輩、これ!(スマホを見せ) ヤバいっす。区長ですマジで、渋谷区の」
区長「剛ちゃんがいたら頼もうと思ってたんだけど、じゃ、ノンさんにお願いしていい?」
ノン「は?」
区長「今日ちょっと出先で長引いちゃって 時間までにラジ公スタジオに行けないのよ」
区長「なんで、こっから配信させてもらおっかなぁなんて。いい?」
ノン「はぃ?」
区長「あと5分しかないから、いいよね?」
タケ「あのヒカリエからの放送ですよね?」
区長「そうそう、聞いてくれてる?」
タケ「ウチのBGMはあれ一択です」
区長「じゃあちょっと、お邪魔しまーす」
区長「WiFiのパスは?」
タケ「shibuya_ai、あ、全部小文字で」
区長「やだー、フルネームじゃない、ハズっ」
区長「あ、あとお水もらえる? 結構喋るから」
タケ「ヘイ!」
ノン「(タケに)なんだよ、お前、勝手に」
タケ「区長さんですよ、あの人、渋谷区の」
ノン「は? お前今、異世界飛んでるか?」

〇大衆居酒屋(物無し)
区長「今日はスタジオを飛び出して、昭和の居酒屋「渋谷愛」さんにお邪魔してます」
区長「店長にかわってノンさんに来て頂きました。ノンさん、今日はよろしくお願いします」
ノン「あ、はい・・お願いします(ぼそぼそ)」
区長「そんな緊張しないで大丈夫ですよ まずは自己紹介をお願いできますか」
ノン「・・どうも・・皆さん、こんにちは・・ ノンです(ぼそぼそ)」
タケ「(小声で) 先輩、リラックス、笑顔!」
区長「先日チェコの団体ツアーを歓待してくれたそうで、私宛にお礼のメールが届きました」
区長「レオさんからのメール、読みますね」
  ・・日曜が定休日だったというのは後で添乗員さんから聞きました。自分たちのために店をあけてくれて感謝しかありません
  日本最後の夜だったんですが、人数が多くてどの店も予約できませんでした
  渋谷区の観光マップに「渋谷愛」が載っていて本当にラッキーでした
  素晴らしい店を掲載してくれて心より感謝します。また是非行きたいし、日本へ行く友人にも絶対薦めます
区長「・・って、これ大絶賛ですよね」
区長「店長不在の中、店を切り盛りされたノンさんにお話伺いたいと思います」
区長「ノンさんは店長の下の いわゆるセカンド的なポジション?」
ノン「いや、そんな・・大したもんじゃなくて ・・とんでもないです(ぼそぼそ)」
タケ「(小声で)先輩、もっと声おっきく 聞こえないっス」
区長「定休日に貸切りパーティーでおもてなししてくれたって、皆さん大感激ですよ」
ノン「や、それは・・ホントはダメなやつで・・ ウチも働き方改革っつうか(ぼそぼそ)」
タケ「(小声で)その情報不要」
区長「日曜食堂にも食材を寄付して下さってるって伺ってますよ」
区長「今回、足りないテーブルを日曜食堂から借りたって聞きましたけど」
ノン「あ、あれは、余りもんっていうか、を、タケが、あ、タケさんが持ってく関係で・・」
タケ(初「さん」付け!(歓喜))

〇寂れた雑居ビル
マイ「ちょっと、すいません、入れて下さい・・ ワタシ関係者なんで」
タケ「あ、マイちゃん! すいません、ちょっとそこ通して・・」

〇大衆居酒屋(物無し)
マイ「ちょっと、どうなってんの !?」
タケ「なんか、突然区長が店に来て」
マイ「こういうのが緊急事態でしょ なんで早く言わない!!」
タケ「(おろおろ)」
マイ「センター街のスピーカーからノンの声聞こえてきて、心臓止まったから」
タケ「先輩、声ちっちゃいですよね」
マイ「そこじゃない!」
ノン「お、マイ、タケ、こっち、こっちこいって (区長に) あの、俺ら三人でやったんで」
区長「マイタケってきのこみたい(笑)」
マイ(ワンワードにまとめないでください)
ノン「俺はずっと厨房にいたんで 接客はこいつらが、あ、この方々が・・」
区長「(タケに)あれ、それ、手に持ってるの 絵ハガキ?」
タケ「これは、チェコのレオさんからもらいました」
区長「えー、すごーい! きっとこの店メールないから郵便で来たんだ。見せてー」
タケ「だめです。これはオレがもらいます オレの宝モンです。誰にも渡しません!」
区長「は?」
タケ「レオさん、聞いてますか オレ、この絵ハガキ、一生大事にします」
タケ「ホントに楽しかったです オレもあの日のこと、一生忘れません」
区長「あ、これ、渋谷区のネットラジオだから 多分チェコでは聞いてないかな」
区長「それでは今日はこの辺で 次回もお楽しみに~」

コメント

  • 今回もクール&シャープなマイちゃん節が炸裂してましたね。本当に重要な時にはホウレンソウしないタケも(笑)。マイタケコンビだけに、二人揃うといい味出てますね〜。

  • 区長も携帯もっているけど携帯しない派!だったんですね。海外から受け取るはがきって本当に情緒をかんじさせてくれますよね。携帯なくて本当にいいです!

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