愛おしい者の為に

はぐ兄

第一話 桃尻に誓う永遠の愛(脚本)

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〇児童養護施設
マルティナ「はぁ~・・・」
  小国グリュックス・・・大陸南西にあるこの国は、隣国ヒューゼルからの宣戦布告を受け、ヒューゼルとの決戦を控えていた。
  マルティナは、これから始まるであろう戦の事を考えると不安になり、掃き掃除をしながらため息をついていた。
オルダン「よっ、マルティナ! 元気か?」
  マルティナの背後から現れたのはオルダン。
  このグリュックスの騎士団長であり、マルティナとは恋仲である。
マルティナ「え?・・・キャッ!」
  オルダンは気さくに話しかけながら、マルティナのお尻を優しく撫でた。
オルダン「ん~、相変わらず良いケツしてやがる♪」
マルティナ「オルダン・・・! また私のお尻を触ったわね!? 今日という今日は許さないんだから!」
  マルティナは、ホウキを振り上げると、オルダンをキッと睨み付けた。
オルダン「うぉっ!」
オルダン「ははは、悪い悪い(笑) なんか暗そうな顔してたんでな、つい」
マルティナ「・・・励ましのつもりだったんだ?」
オルダン「いや、オレ好みの良い尻だから、触りたかっただけだが?」
マルティナ「・・・」
オルダン「・・・」
マルティナ「オ~ル~ダ~ン・・・!! 許さないわよ!!」
オルダン「どわっ、待て待て! ジョークだ、ジョーク!」
マルティナ「問題無用!」
  頭上から振り下ろされたホウキを真剣白刃取りで止めたオルダンは、マルティナを落ち着かせる為、話しかけた。
オルダン「落ち着けマルティナ・・・! プリプリ怒ってたら、可愛い顔が台無しだぜ? なっ?」
マルティナ「かっ、可愛いだなんて・・・!」
マルティナ「ふんっ、ほ・・・褒めたって許さないんだから!」
  そう言いながら、マルティナはまんざらでもない表情で攻撃の手を緩めた。
オルダン「はいはい(笑)」
オルダン「こんな漫才みたいな会話が、明日もできれば良いんだがなぁ」
マルティナ「別にあなたと漫才してたわけじゃないんだけど!?」
マルティナ「でも、そうね。 明日は大きな戦になるだろうから・・・」
オルダン「マルティナ、もし生きて帰れたら、俺と結婚しないか?」
  真面目な表情でマルティナを見つめるオルダン。
マルティナ「えっ、そうね・・・」
  マルティナは二人の結婚生活を妄想してみた。
  
  事ある事にお尻を触られ、喧嘩する姿が頭に浮かんだ。
マルティナ「なんか、毎日のようにお尻を触られて喧嘩する姿しか思い浮かばないんだけど」
オルダン「えぇっ、そんな!? じゃあ、しょっちゅう触らない! 約束する!」
マルティナ「え~、ホントかなぁ?」
オルダン「まぁ、本音を言うと、結婚してみなきゃ分からないけど。 なんせ、お前の尻は魅力的だからな!」
マルティナ「なんで、そんなに私のお尻に惹かれるのか分からないけど、本気で結婚したいんだったら私の事もちゃんと愛してよね」
オルダン「・・・て事は、プロポーズの返事はOKって事で良いんだな!?」
マルティナ「うん・・・。 でも、お互い生き残れたら、ね」
オルダン「ホントだな!? よーし、明日は絶対生き残ってやるぜ!」
マルティナ「えぇ・・・。 (オルダン・・・生きて・・・生き残って・・・)」
オルダン「? なに悲しい顔してんだよ?」
オルダン「お前の尻を触れるうちは絶対死なねえよ。 約束する!」
  そう言いながら、オルダンはマルティナのお尻を優しく撫で回した。
マルティナ「もう! 馬鹿!スケベ!明日死んじゃえ!」
オルダン「うぉっ、アブね! やだね、死んでたまるかぁぁ! 生きて、俺はお前と結婚するんだ!」
マルティナ「は、恥ずかしいから、大声で言わないで!」
オルダン「マルティナ──! 好きだ──!愛してる──!」
マルティナ「ち、ちょっ・・・!」
マルティナ「お、オルダンの馬鹿ぁぁぁぁ!! 明日死んだら絶対承知しないんだからね!」
オルダン「大丈夫!俺は死なない! 騎士団長の肩書きに懸けて、お前も街も護ってやる! 絶対にな!」
マルティナ「オルダン・・・」
マルティナ「なら私だって! 貴方も街も護るわ! 誰も死なせない、絶対に!」
オルダン「ははは、頼もしいなw じゃあ、万が一死んだ時に一切の未練を残したくないから、お前の尻を心ゆくまで堪能させてくれ!」
マルティナ「断固拒否!」
  果たして、二人は、明日生き残れるのか、それとも・・・?
  
  物語は続く・・・。

コメント

  • あらあら、なんて可愛らしいイチャラブシーン! からの、生き残ったら結婚を……って、フラグ的要素が物凄く強い気が……。果たして翌日は、と続きが気になります

  • 戦いの前日って極度の緊張感のあまり変なアドレナリンが出てそうで、深刻ぶるよりもオルダンのように躁状態になる人もいるかもな、と妙なリアリティを感じました。今のところオルダンは胸フェチではなく尻フェチ だという情報しか得られていませんが、二人の未来に幸あれ、と願うばかりです。

  • この2人のような状況下に置かれた事がないゆえ、彼らの心情を想像するしかないですが、すでにお互いを励まし支え合っているような感じで、それが又切なく感じさせられました。

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