わたしのアソコを噛みたいの?[Xver.]

花るんるん

エピソード1(脚本)

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〇テーブル席
A「クリスマスなんか来なければいい」
B「そうなの?」
A「そうだよ」
B「そうなんだって」
C「遅れてすいません」
C「そうなんですか」
A「そうそう」
B「何かあったの?」
A「あった、あった」
A「サンタに殴られた」
B「・・・・・・・・・・・・」
C「・・・・・・・・・・・・」
C「もう少し詳しく聞かせてもらえませんか」
A「もう少しも何もない」
A「サンタに殴られた」
A「ただ、それだけだ」
B「いつ?」
C「どこで?」
A「8歳のとき」
A「俺の部屋で」
A「俺は思いきり、逃げようとするサンタの足を噛んだ」
B「次の日、お父さん、足を痛がってませんでした?」
A「そんな安易な話はないだろう」
A「ピンピンしていたよ」
A「でも」
C「でも?」
A「母親はなぜか足痛がっていたけどな」
C「気づけよ」
A「え?」
C「ええ、まあ」
B「たいへんでしたね」
B「たいへんでしたね、お母さん」
A「そういうわけで」
A「サークルのクリスマス会はなしだ」
C「ふつうに忘年会、やればいいじゃないですか」
A「忘年会なら、サンタは来ないのか」
C「ええ、まあ」
A「どうしてもっと早くそれを言わない」
C「いや、言わなくてもわかるでしょ?」
A「え?」
B「ええ」
C「まあ」
B「じゃあ、忘年会で決まりね」
A「大きなクツシタは各自、忘れないようにな」
C「クツシタ?」
A「何だ、そんなことも知らないのか」
A「クツシタがないと、プレゼントもらえないぞ」
C「そのプレゼントって、誰が配るんです?」
A「ミスターX」
C「そのXさんって、白いヒゲ生やしていません?」
A「ミスターXは、みんなの心の中の存在だから」
A「みんながそれぞれ、自由に思い描くといい」
A「ちなみに、俺のミスターXには白ヒゲはあるけどな」
A「よく分かったな」
C「それっ、サンタでしょ」
C「絶対、サンタだ」
C「本当はクリスマス会やりたいんでしょ」
A「いやいや、サンタは北極警察に捕まっているから」
A「「寒くてやってらんねぇ」とか言って、ウオッカ飲んで、飲酒運転で捕まっているから」
C「じゃあ、その白いヒゲのXの服の色は?」
A「赤」
B「帽子は?」
A「被っている」
C「サンタですよね?」
A「いや、ミスターX」
A「・・・・・・正体はサンタの息子って、ウワサもあるけど」
A「ひょっとして・・・・・・」
C「ひょっとして?」
A「君がサンタの息子か」
C「そんなこと、ある訳ないでしょ?」
C「北極行ったことないし」
A「オーロラが美しいぞ」
B「行ったことあるの?」
A「「オーロラが美しい」って、ウワサだぞ」
C「また、ウワサですか」
A「ウワサをバカにするな」
A「今年こそ、サンタが来るかもしれないだろ?」
C「「サンタ」言っちゃったよ」
C「クリスマス、めちゃ楽しみにしていませんか?」
A「いや、全然、楽しみになんか」
A「殴られただけだし」
A「でも・・・・・・」
A「「殴られても好きな人」っているよね?」
B「いないよ」
A「いないの?」
C「いないですね」
A「俺がヘンなの?」
C「ヘンって言うか・・・・・・」
B「変人」
C「言っちゃったよ」
B「でも、わたし、変人は嫌いじゃないよ」
B「変人じゃない人も、嫌いじゃないけど」
C「「嫌いじゃない」だけなんですね」
B「そう」
B「なんか、ヘン?」
C「いや、全然、ヘンじゃないです」
C「ヘンか、そうじゃないか、なんて、どうでもいいですよね?」
A「そうか?」
A「俺は、変人は嫌だなあ」
A「いい歳になっても、「宇宙人が地球に飛来している」とか信じているのは嫌だなあ」
B「幽霊も?」
A「ははははっ」
A「幽霊なんいる訳ないだろ?」
B「サンタは?」
A「サンタはいるだろ」
A「現に俺は殴られた」
C「いや」
C「いやいやいや」
C「その殴ったサンタか偽者かもしれないでしょ?」
A「え?」
A「ちょっと、それ、ヘンだろ」
A「偽者だったら、偽者の正体はなんだよ」
A「ただの不審者じゃないか」
B「そう、「ただの不審者」かもしれないでしょ?」
A「気持ち悪いこと言うなあ」
A「そんなことある訳ないだろ」
A「じゃあ、どうして、「ただの不審者」が、真夜中の俺の部屋にいたんだよ」
C「同じこと言うんですよ」
C「「宇宙人を偽る理由がない」とか」
C「「幽霊を偽る理由がない」とか」
A「いや、偽る理由はあるだろ」
A「ネタになる」
C「サンタはネタにならないんですか」
A「サンタはネタにならないだろ」
A「サンタはサンタだから」
C「いや、でも、それは、「サンタが実在する」前提での返しじゃないですか」
A「いや、サンタはいるだろ」
C「この人、バカなのか」
A「え?」
B「「サンタ」じゃなくて、「ミスターXさん」でしょ?」
A「そうだった、そうだった」
A「てへっ」
C「「てへっ」じゃない」
A「え?」
C「いや、なんでも」
B「それで、忘年会はどうするの?」
A「忘年会はやる」
A「各自大きなクツシタ持参で」
A「必携」
A「なにか楽しい出し物が必要だな」
C「一年生にやらせましょうか」
B「サンタは?」
B「サンタの出し物はどう?」
B「わたしがサンタ役をやるから」
C「まあ、いいんじゃないですか」
C「僕も見てみたいし」
A「まあ、いいんじゃないか」
A「それで、俺がそのサンタの足に噛みつく」
A「「サンタへの逆襲」だ」
C「それは」
A「大丈夫。甘噛みだから」
B「ネコじゃあるまいし」
A「ニャオ~ン」
B「鳴きマネしてもダメ」
A「ダメ?」
C「ダメ、ダメ」
A「さては」
C「さては?」
A「お前も足フェチで、足を狙っているな?」
A「いいぞ、「ネコ二匹」という設定でも」
C「なに言っているんですか」
C「そんなことある訳ないでしょ」
B「そうなの?」
B「わたしは「ネコ二匹」でもかまわないよ」
C「いや、「ネコ一匹」でも、みんなドン引きますよ」
B「そういうもん?」
C「そういうもんです」
B「じゃあさ、忘年会の練習しない?」
B「三人で」
B「それなら、「ネコ二匹」でもいいんでしょ?」
C「そんなのダメですよね?」
A「ニャオ~ン」
C「ああ、もうっ」
C「クリスマスなんかどうでもいい」

コメント

  • Aの彼は完全にクリスマス依存症ですね。もう怖いもの見たさのようになっているけど、そこを避けて通りたくはないかんじですね。B,C共に、サンタは彼のお母さんだったとはっきり突っ込まずにいるところに、仲間への思いやりを感じます。

  • 楽しい会話だなぁと思いました。
    こんなふうに雑談でおもしろいのっていいですよね。
    友人達もノリがよくて、読んでて楽しかったです。

  • こういうくだらない(失礼!)会話がえんえんとできる友達っていいですよね♪その会話をこうして聞いてるだけで、自分もその会話に混ざっているかのようで読んでいて楽しかったです。サンタに文句をつけながらも大きなクツシタを準備しようとしている彼が可愛いなぁと思いました。

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