読切(脚本)
〇球場のベンチ
監督「おい、高沢」
ピッチャー高沢「何?」
監督「今日の試合、何でこんなに打たれたか 分かるか?」
ピッチャー高沢「分かったらこんなに打たれねーよ」
監督「投球の癖を見抜かれてんだよ」
ピッチャー高沢「マジで!?」
監督「タブレットを観ろ」
〇野球のグラウンド
監督「これがストレートを投げる時のお前だ」
ピッチャー高沢「うん」
監督「そして・・・」
〇野球のグラウンド
監督「これが変化球を投げる時のお前だ」
ピッチャー高沢「あ!!」
〇球場のベンチ
監督「分かるな?」
ピッチャー高沢「変化球を投げる時の方が色っぽいよな」
監督「全然違うよ」
ピッチャー高沢「何が違うんだよ?」
監督「人もユニフォームも変わっちゃってんだよ」
ピッチャー高沢「あ、そっちか!」
監督「次の先発の時は、この癖を治しとけよ」
ピッチャー高沢「監督!」
監督「何だ?」
ピッチャー高沢「花見しようぜ」
監督「何でだよ」
監督「もうシーズン終わったよ」
ピッチャー高沢「そこの庭にパンジー咲いてっから」
監督「パンジー見ながら呑まねえよ」
監督「先ず他人の庭で花見すんなよ」
ピッチャー高沢「じゃあショクダイオオコンニャク見ながら 一杯やろうや!」
監督「知らねえ花で呑みたくねえよ」
監督「何だその花、響きが怖えよ」
ピッチャー高沢「花言葉は・・・・・・・・・」
ピッチャー高沢「何なの?」
監督「知るわけねえだろ」
ピッチャー高沢「花言葉っていったい何なの?」
監督「あ、花言葉の概念自体に疑問を持ってたのか」
ピッチャー高沢「おう、そうだよ」
監督「お前さっきから監督の俺に ずーーーっとタメ口だな!」
監督「お前、マジでローテから外すからな」
ピッチャー高沢「監督!俺、実は・・・・・・」
監督「どうした?」
ピッチャー高沢「ローテから外されるんだよ」
監督「今、俺が言ったんだよ」
ピッチャー高沢「監督!」
監督「もう何なんだよ?」
ピッチャー高沢「俺の投球の癖って治るのかな?」
ピッチャー高沢「あんな癖、努力でどうにかなるもんなの?」
ピッチャー高沢「あんまりじゃない?ユニフォームも 人も変わっちまうんだぜ?」
ピッチャー高沢「どうすりゃいいんだよ?なあ?教えてくれよ?監督?なあ?監督?」
監督「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
監督「とりあえずショクダイオオコンニャク 見に行くか」
監督「呑まなきゃやってらんねえよな」
────────完────────
まさかの癖!? 想像よりもはるかに大クセでしたww この2人の会話から漂う空気を楽しみながら、心の中でツッコミが湧き出ていました!
変化球を投げる時に、ピッチャー自身も変化急に!斜め上から脳味噌を直撃する変化球の展開にはいつも驚かされます。一度でいいから、この無駄にイケメンなタブレット監督のチームの試合を通しで見てみたいものです。
癖が強い!!!!!😂(ノブ風に)
面白かったですー!!!