断罪対象である妹を助けたら百合と薔薇が咲いたっぽい

隍沸喰(隍沸かゆ/おかゆ喰)

10話 単発屋(脚本)

断罪対象である妹を助けたら百合と薔薇が咲いたっぽい

隍沸喰(隍沸かゆ/おかゆ喰)

今すぐ読む

断罪対象である妹を助けたら百合と薔薇が咲いたっぽい
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇建物の裏手
エレエレ・テンテンポム「なかなか姿を現しませんね」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「もしかして偽情報つかまされた?」
エレエレ・テンテンポム「我々が情報ギルドへ向かったことを公爵令嬢が知って、教えたのでは?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「飛行艇で移動すると目立つな」
エレエレ・テンテンポム「当たり前でしょう!?」
エレエレ・テンテンポム「こりずに今回も来てるし──!! 必死に追いかけても逃げられますよ・・・!!」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「ご、ごめん 楽しようとしたのが間違いだった」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(戦場でも普通に敵に居場所がバレて、回り込まれたり、避けられて別の場所に攻め込まれたりしたけど──)
ルゥラッハ・オル・レバノスタン(──長距離でもピンポイントに狙い撃ちできる魔弾砲を搭載してるから何の問題もなかった)
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「・・・小さい敵を追いかけることなかったから気付かなかった」
エレエレ・テンテンポム「最近浮かれてるからじゃないですか?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「うう・・・ エレエレに甘えすぎたのかも」
エレエレ・テンテンポム「・・・もっと甘えてください」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「なんか言った?」
エレエレ・テンテンポム「何でもありません・・・!」
エレエレ・テンテンポム「で、どうするんですか? 流石に公爵令嬢も情報ギルドも、ゲルホウス・クウザンの居場所がわからなくなったのでは?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「あ〜・・・ うちの団を動かしてもいいんだけど、大ごとにしたらダメってことに気付いたしなぁ」
エレエレ・テンテンポム「別の情報ギルドを探しますか?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「ん〜 彼女たちが帝国一の情報ギルドってことはあながち間違っていないんだ」
エレエレ・テンテンポム「そうなんですか?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「前のギルド長が情報集めの師匠なんだ。そのギルド長が引退したって聞いて客が離れただけで、実力はある」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「それに公爵令嬢は目をつけたんだ」
エレエレ・テンテンポム「抜け目のない女ですね」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「そんな人を敵に回してるんだ、気を付けろよ」
エレエレ・テンテンポム「わかっています。私があなたを守ります」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「俺もお前を守るからな」
エレエレ・テンテンポム「う、うぐ・・・」
「・・・ゴホッ、ゴホンッ」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「誰だ!!」
ナーヤ・ガーヤ「あ〜邪魔をするつもりはなかったんだ ただ、アンタたちにいい情報があって・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「まずお前は誰なんだ」
ナーヤ・ガーヤ「俺は、ナーヤ・ガーヤ。金さえくれれば、ゲルホウス・クウザンの居場所を見つけられるんだけど・・・」
エレエレ・テンテンポム「怪しすぎます。関わらずに帰りましょう」
ナーヤ・ガーヤ「金をくれたら、すぐに探して居場所を教えてやれるぞ」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「すぐって、どれくらい?」
ナーヤ・ガーヤ「30分後かな」
エレエレ・テンテンポム「う、嘘くさ・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「今すぐがいい」
ナーヤ・ガーヤ「・・・は?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「これでいいか?」
ナーヤ・ガーヤ「今すぐって・・・アンタ・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「もう居場所がわかってるんだろう? だから、今すぐお金を払われても、見つけ出すのに30分しか掛からない」
ナーヤ・ガーヤ「やるねぇお客さん」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「帝国にいて俺の正体を知らない奴なんていないだろ」
ナーヤ・ガーヤ「どんな人であれ、お金さえ貰えればお客さんはお客さんなのさ」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「ふぅん・・・」
ナーヤ・ガーヤ「ゲルホウス・クウザンの居場所だったな あいつは今──・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「仕事は一回きりか?」
ナーヤ・ガーヤ「ん?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「こんな道端で仕事をするってことは、拠点がないのかと思って・・・情報ギルドではないのか?」
ナーヤ・ガーヤ「興味を持ってくれるのはありがたいけど、気が向いたら情報を売る。単発屋なんでねぇ」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「そうか」
ナーヤ・ガーヤ「今後も俺と仕事をしたいんじゃないのか?」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「帝国にいる限り今後関わることはない」
ナーヤ・ガーヤ「・・・どう言う意味だ」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「あ、やべ・・・」
ナーヤ・ガーヤ「・・・・・・」
エレエレ・テンテンポム「・・・・・・」
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「は、はやくゲルホウス・クウザンの居場所を教えてくれ」
ナーヤ・ガーヤ「・・・あ、ああ」

次のエピソード:11話 お茶でもしながら話そう

成分キーワード

ページTOPへ