勤め先のカフェは悪の組織支部店です

小夜紅テルン

プロローグ 2(脚本)

勤め先のカフェは悪の組織支部店です

小夜紅テルン

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〇闇の要塞
甘咲 結葉「あ、悪の組織の総帥!?リーダー!? そんなあなたがどうして!?」
四島 修「悪事に加担させる気ですか!?」
コレール「いいや、違うよ」
甘咲 結葉「食べるために!?」
四島 修「転勤の話で釣って・・・!? 悪の組織がやりそうな話だ!!」
コレール「・・・違うよ」
甘咲 結葉「じゃあ何のために!!」
四島 修「転勤は嘘だったんですか!?」
コレール「ううん、嘘じゃない。 キミ達にはこの中にあるカフェで働いてほしいんだ」
「悪の組織の中のカフェ?」
コレール「そう。 案内しよう。ついておいで」

〇洋館の廊下
四島 修「長い廊下ですね・・・」
甘咲 結葉「ですね~・・・」
コレール「このドアの先にカフェがあるよ 今鍵を開けるね・・・」

〇シックなカフェ
「わぁ・・・・・・!!!!」
甘咲 結葉「すっごくオシャレ!!」
四島 修「でもどうしてこんなところにカフェが?」
コレール「実はね、これは組織のためなんだ」
「組織のため?」
コレール「ここ最近僕の部下達はエルピスレンジャーに負け続けでね。 ストレスも溜まって、落ち着ける場所もアジトにはないんだ」
コレール「・・・まぁ一応遊戯施設はあるんだけどね でもそこでもちょっとした諍いが起きるし」
コレール「やっぱり落ち着いてゆっくりできる場所が必要なんだって思ってね その時にキミ達がカフェでみんなを笑顔にしているのを見てね」

〇店の入口
  ワイワイ・・・
コレール「・・・・・・」
コレール「彼らなら・・・」

〇シックなカフェ
コレール「それで、キミ達をスカウトしたんだ」
コレール「キミ達のあの優しい話し口調。 店舗を思う強い意志。 きっとこのアジトのオアシスになってくれるはずだよ」
四島 修「いきなりそう言われても・・・ ここがどこか分かりませんし・・・」
甘咲 結葉「はい・・・凄く勤務条件が良いのは分かりますが・・・」
コレール「このカフェの奥にキミ達のための一人部屋が用意されているよ はいこれ鍵」
コレール「欲しい物があれば言ってくれれば出してあげよう。リフォームも自由にしていい、なんならカフェのリフォームも自由にしていいよ」
四島 修「こ、高待遇・・・」
甘咲 結葉「でも言い換えれば住み込みで働けってことだよね・・・」
コレール「・・・言い換えればそうだね」
コレール「でもその分このアジト内での自由は許されている。 ネット環境も割と良いよ」
コレール「あとアジトの外には出られないけれど、 家族や友達に連絡は取れるようにしてある」
甘咲 結葉「軟禁ですか!?」
四島 修「ほぼ軟禁だね」
コレール「・・・ここで僕に逆らって生きて帰れると思うのかい?」
「ひっ!?」
コレール「僕としてもこんな手荒なことはしたくないんだよ でも悪の組織が落ち着ける場所はアジトの中くらいだったから」
コレール「頼まれてくれるかい?」
四島 修(少し怖いけど・・・ 部下思いの人なのかな)
甘咲 結葉(どうせ逃げられないなら・・・ それに、悪の組織の総帥だからって身構えてたけど 結構フレンドリー?)
コレール「どうだい?」
四島 修「あ、えっと・・・・・・」
甘咲 結葉「・・・風呂には入れますか!?」
四島 修「え!?」
コレール「勿論。 アジト内に大浴場や露天風呂もあるよ」
甘咲 結葉「それなら・・・」
四島 修「それなら良いの!?」
甘咲 結葉「お風呂に入れないのは死活問題です どうせ逃げられないんだし、大人しく従っておいたほうが得ですよね」
四島 修「逞しいなぁ・・・」
四島 修「・・・でも 結葉さんが働くなら僕も働きます」
四島 修「結葉さん一人だと不安ですからね・・・」
甘咲 結葉「修先輩・・・」
四島 修「そ、そういう意味ではないよ!?」
コレール「ふふ、ありがとう。 ではアジト内の施設を案内しよう」
「はーい」
  かくして二人は悪の組織の中のカフェで働くことになった。
  個性豊かな悪の幹部達との出会いに、
  彼らの趣味嗜好に合ったメニューの開発。
  彼らを待っているのは刺激的な毎日・・・
  しかしそれを今の彼らは知る由もなかった。

次のエピソード:【第1話】 アジトを案内してもらいます。

コメント

  • まさかの住み込み(という名の軟禁)!?
    外界との接触が難しいのなら、食材や食器や調理器具、はたまた日用品などの調達はどうするのだろうって想像してしまいましたw そういった要素も含めて、色々とお話が広がりそうですね!

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