〇学校の校舎
威風堂々「よーし高校デビューだ！ 勉強とかひまだなー そうだ」
威風堂々「教師全員口説き落とすぞ〜 イエーイ」

〇教室
佐藤先生「１年A組の担任の佐藤ゆうこです。 みなさん、宜しくお願いしますね！」
佐藤先生「それでは出席番号１番の人から自己紹介をしてください」
威風堂々「はい 一番　威風堂々！ 佐藤先生がめちゃ好みです 付き合ってください」
佐藤先生「あはは　面白いのね威風さん はい次の人〜」
威風堂々「スルースキルたけえ〜」

〇散らかった職員室
　　職員会議
佐藤先生「あの　うちのクラスの威風って子・・・」
先生「ああ、おちょくってるんですかね」
先生「見境ないですよね・・・」
佐藤先生「クラスでも浮いていて 見ていていたたまれない・・・」
先生「授業の妨げになりますし たんぽぽ学級に移籍させましょう 問題児は正墓先生に任せるべきです」

〇特別教室
威風堂々「へーここがたんぽぽ学級か〜」
正墓先生「ようこそ、威風さん 私が正墓かおるだ！」
威風堂々「聖母?!　ファンタスティック！ ぜひお付き合いしてほしー！」
正墓先生「ははは嬉しいね〜 君もとってもファンタスティックだよ！」
威風堂々「イエーイ！」
正墓先生「威風さん、僕だけでなく、たんぽぽ学級のみんなとも、お付き合いしてね」
威風堂々「もちろん！　よろしくね！」
クラスメイト「よろしく！」
クラスメイト「よろしくね！」
威風堂々「たんぽぽ学級ってサイコーだな」
正墓先生「早速だけど威風さん、みんなでやってみたいことはある？」
正墓先生「たんぽぽ学級では、新入りが来た日は、新入りさんがやりたいことをみんなでやることにしているんだ」
威風堂々「ウノでしょ、カラオケ大会でしょ、フルーツバスケットでしょ、フォークダンスでしょ、肝試しでしょ、えーと、そんなもんかな！」
正墓先生「今日で全部できるかな？　いや、やってみよう！」
威風堂々「ワーイ」
　　今日は６限までみっちり遊んだ！
　　肝試しだけ、放課後にやることになった

〇学校の校舎
威風堂々「うちの学校って出るの？」
クラスメイト「さあ、聞いたことないからなあ」
正墓先生「とりあえず、潜入だ！」
威風堂々「たのしみー」
クラスメイト「あれ？　たんぽぽ学級に人影が・・・」
威風堂々「行ってみよう！」

〇特別教室
威風堂々「うわ！　足がない！ 幽霊・・・!?」
威風堂々「君、名前は？」
隠れている正墓先生（わー　威風！　話しかけるの?!）
幽霊「えいた」
威風堂々「君もたんぽぽ学級の新入り？」
幽霊「たんぽぽ学級？」
威風堂々「たんぽぽ学級では、新入りが来た日は、新入りさんがやりたいことをみんなでやることにしているんだよ」
威風堂々「えいたくん、みんなでやってみたいことはある？」
物陰に隠れているクラスメイト（えっ　幽霊とあそぶの・・・?!）
幽霊「やりたいことなんてない」
威風堂々「じゃあ一緒に考えよう」
幽霊「何も考えたくないし何もしたくない」
威風堂々「わかった！ 何も考えなくて何もしないことを 一緒にやるよ！」
幽霊「えっ」
威風堂々「みんなも、正墓先生も、それでいいかな？」
クラスメイト「うん、今日は威風さんの日でもあるからね」
正墓先生「幽霊の新入りははじめてだ！ 歓迎するよ」
威風堂々「ありがとう」
幽霊「ぼー」
　　ぼー・・・

〇特別教室
　　朝日が昇ってきた
　　幽霊の体がどんどん見えなくなっていく
幽霊「みんな、そばにいてくれてありがとう」
幽霊「何も聞かずにいてくれるだけでこんなに安心できるんだね」
幽霊「もし来世があったら、昼間のたんぽぽ学級にも参加したいな」
幽霊「じゃあね、ばいばい」
威風堂々「行っちゃった」
クラスメイト「ねむたい・・・」
正墓先生「このまま教室で仮眠をとってから朝のHRをしようか」
クラスメイト「おもしろ！」
威風堂々「今日は新入り来るかな？」
クラスメイト「今日は普通授業でいいよ 遊びすぎて疲れた」
正墓先生「若いのに・・・」
威風堂々「正墓先生が若すぎるんだな」
正墓先生「ははは、そうだな！」