エピソード1(脚本)
〇コンサートホールの全景
麗衣香(れいか)「本日はお忙しいなか楓華先生による「パワースポットは君の中に」の講演会にお越しいただき、誠にありがとうございます」
麗衣香(れいか)「「人生の成功者となる者への道標」の書物を出版なされています 100万部突破とこれは皆様に絶大なるご支援の賜と思います」
麗衣香(れいか)「今日はアシスタントの駿太お兄様と対談形式で願いいたします では、バトンタッチをいたします よろしくお願いいたします」
駿太(しゅんた)「初めまして駿太と申します 同じ世代とは思いますが、 でも、女性の人に年齢がわかる質問はいけませんよね?」
楓華(ふうか)「そうね確かに! でも本には書いてあります。 ここでは不明ということに して頂けますでしょうか」
駿太(しゅんた)「わかりました では、楓華様のお生まれなどは? これまでの経歴からは、人類をはるかに飛び越して新人類の領域に入っている?」
楓華(ふうか)「そうでしょうか? 私は普通に日常生活をしてますわ!」
駿太(しゅんた)「そうですよね でもオーラと言いますか? 後光が差しているとか?」
麗衣香(れいか)「ごめんなさい 本題に入らないと!」
駿太(しゅんた)「そうですよね」
楓華(ふうか)「心が折れるってなんだと思います」
駿太(しゅんた)「僕は浪人生活をしてまして、私の人生は終わったと常に思っていました」
楓華(ふうか)「普通はそうですよね 私も同じ経験をしています 入学して友達も沢山いました」
楓華(ふうか)「でも、今ここが出発点と心を入れ替えたかどうかが問題と捉えることができるかどうかですね」
駿太(しゅんた)「そうですか 折れた心は気がつきませんよね」
楓華(ふうか)「折れた心を見ることができるのは 私が私を見ること おかしいとは思いますが、私が私を見ているのです」
駿太(しゅんた)「哲学的なことですかね?」
楓華(ふうか)「そうですね その一つには、小説を書くといいですね 登場人物のこころを探り当てる」
楓華(ふうか)「これは一筋縄では捉えきれません 何度も何度の自答自問の繰り返し 何かが弾けます そう言うことしか出来ないのですが」
駿太(しゅんた)「僕は、漫画が大好きなんですけど 描きたくっても絵が苦手でして」
楓華(ふうか)「時代は新しい技術を授けてくれます 絵が描けなくっても、コンピュターが あるではないですか」
駿太(しゅんた)「なるほど TapNovelMakerですか」
楓華(ふうか)「夢の世界を描くことができます」
「心が折れる」から始まって「TapNovelで小説を書くといい」までの論理の飛躍がアクロバティックで戸惑いましたが、楓華さんには妙な説得力がありますね。新興宗教の講演会ってこんな雰囲気なのかな〜ってちょっと思っちゃいました。
なるほど小説作家さんは主人公の生きる意図みたいなものを探り当てながら文章を書かれているのですね・・。読み専門なので勉強になりました。