エピソード1(脚本)
〇女子トイレ
牧氏愛羅「好きぃぃぃぃいいいいいいいいぃぃぃいいいいいぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいぃぃいいぃいいいいいいい!!!!」
???「・・・・・・何言ってんの?」
牧氏愛羅「あれ? じゃあもう一回・・・好きぃぃぃいいい!! 愛してるぅぅぅ!!!らびみぃぃぃどぅーーー!!!」
???「聞こえてないわけないでしょ・・・」
牧氏愛羅「あ~、これあれだよね! 好きな子にイジワルしちゃうやつ! 聴こえないフリしちゃう鈍感系!」
牧氏愛羅「えへ❤ 鈍感系でも敏感系でも大丈夫だよ! 私の愛は変わらないから!」
「無敵か・・・?」
牧氏愛羅「それで、返事は?」
「いや、言わなくてもわかるでしょ・・・」
牧氏愛羅「自分の口で言ってほしいの!!!」
「こんがらがるね、それ」
牧氏愛羅「??? 意味わかんないこと言わないで~! も~! 好きな子にイジワルしすぎたら嫌われるんだよ!!」
牧氏愛羅「というかなった! もう嫌い! はい、嫌い~! ばいば~い!」
「・・・」
「・・・・・・」
牧氏愛羅「うそうそうそ!! 嘘だからぁ!! 嫌いになれるわけないよぉ~! ごめんね、怒ったよね? 嘘だからね? 許して、ね? ね?」
「ううん、私もいじわるした。ごめん」
牧氏愛羅「だよね! 私が悪いよね! じゃあ、早く言って!」
「切り替え早・・・」
牧氏愛羅「ねえねえ、早く言ってよ! もういじわるやめたんでしょ?」
牧氏愛羅「あ、じゃあ私が好きなところ言うね! まずかわいい! 可愛すぎぃ! それに髪さらさらだし、笑顔が素敵! あとあと・・・」
「それ私に言うのヤバイからね」
牧氏愛羅「何が!? ほんとのことじゃん!」
「自己肯定感の塊じゃん・・・」
牧氏愛羅「・・・ほんとは私のことほんとに嫌いなの・・・?」
「はぁ・・・」
牧氏愛羅「私も」
牧氏愛羅「私のこと好きだよ」
牧氏愛羅「やったぁ~~~~!! けっこんけっこん!!」
牧氏愛羅「はいはい」
牧氏愛羅「これから私たちずうっと一緒ね!」
牧氏愛羅「生まれてこの方、一緒じゃなかったときがないでしょ」
牧氏愛羅「あはは、そうだったね!」
牧氏愛羅「ふふふ」
看護師「ああ、やっぱり。牧氏さん、またここにいたのね」
牧氏愛羅「あ、看護師さん! ちゃっす!」
看護師「はい、こんにちは」
牧氏愛羅「ねえ、聞いて私告白成功したの! けっこんするんだよ! やったぜ!」
看護師「そう、よかったわね。じゃあ、部屋に戻りましょうか」
牧氏愛羅「でもここじゃないと愛羅が見えないよ?」
看護師「大丈夫、いままではお部屋に鏡を置いちゃダメだったけど・・・」
看護師「今日の手術が終わったら手鏡をあげるから」
牧氏愛羅「ほんと!? やったぁ!」
看護師「ええ、手術は今日の午後からだから、もう勝手にいなくなったらダメよ」
牧氏愛羅「OK牧場!!」
「・・・・・・」
「愛羅ずっと一緒だから」
可愛らしい告白シーンかと思ったらその対象が自身、鏡に向かっていると気付くもそこは病院、そして手術、話が進むにつれて増していく闇要素にドキリとしました
思わずどんな手術をなされるんだろう?と気になりました。彼女を可哀想な人というべきか、幸せな人というべきか迷うところですが・・。
愛羅は自己愛性パーソナリティ障害ともまた違った自己愛の病ですね。ある意味、鏡さえあれば一生幸せな人だと考えればOK牧場かもしれない。でも三面鏡の場合、三角関係になったりするんだろうか。治療法とか、色々知りたくなりました。