消えた彼女(脚本)
〇ネオン街
私の名前は優子
街で久しぶりに友人のまひろと再会した
優子「まひろ?」
まひろ「あ、優子! 久しぶりね!」
優子「元気だった?」
まひろ「うん、まーね」
優子「ねー、まひろ 今度久しぶりに家に遊びに来ない?」
まひろ「お、いいね! 今度の土曜日は空いてるけど、どう?」
優子「オッケー お昼作って待ってるから 12時頃に来てよ」
まひろ「わかった! 美味しいケーキ買っていくね🎵」
優子「楽しみにしてる! じゃあ、土曜日ねー」
〇田舎の一人部屋
ピンポーン
優子「はーい」
まひろ「おっじゃましまーす!」
優子「いらっしゃい」
まひろ「わ~相変わらずの和風テイストだね」
優子「うん、古いものが好きなんだよね」
まひろ「いや、おばあちゃん家に来たみたいで 落ち着くよ」
優子「それをゆーな」
まひろ「ゴメン ゴメン」
まひろ「あ、これ、結局ケーキじゃなくて ドーナツ買ってきちゃった」
優子「ありがとう ドーナツ大好き❤️」
優子「じゃあ、お昼の用意するから ゆっくりして待っててね」
まひろ「はいはーい」
〇大きな箪笥のある和室
まひろ「ん?あれ? 優子、この部屋は?」
優子「あ、そこは前に お祖母ちゃんが使ってた部屋だよ」
優子「ずっと物置になってたの 最近やっと片付けたんだけど・・・」
優子「そこのタンスの 一番下の引き出しだけ開かなくて 中に何が入ってるかわかんないんだよね」
まひろ「へーそうなんだぁ」
まひろ(そう言われると 開けたくなるのが 人の性だよね~)
まひろ「よいしょっ」
ギギギッ
まひろ「なんだ、開くじゃん!」
まひろ「ああっ!」
ガタン
〇田舎の一人部屋
優子「まひろー お昼出来たよ?」
優子「あれ?いない?」
優子「まひろー? どこー?」
〇大きな箪笥のある和室
優子「まひろー?」
優子「もう、ふざけてるの?」
まひろが・・・
忽然と姿を消した・・・
〇平屋の一戸建て
その夜
警察が調査にやってきた
〇大きな箪笥のある和室
警官「では、お友達を最後に見たのは この部屋なんですね?」
優子「はい・・・ 荷物も靴も置いたまま・・・」
警官「ここで、どんな会話をされましたか?」
優子「はい、ここは以前祖母の部屋でしたが 片付けようとしたところ タンスの一番下の引き出しが開かなかったと・・・」
警官「タンスの引き出しですか?」
警官「開けてみてもいいですか?」
優子「はい・・・ たぶん開かないと思いますが・・・」
警官「では、失礼して・・・」
ギギギギギ
あっ!
〇殺人現場
きゃあああああ!!!
タンスの引き出しの中には
身体を無惨に折り畳まれた
まひろの遺体があった・・・
〇大きな箪笥のある和室
その後、私も取り調べを受けたが
物理的に無理な事がわかり
怪事件として処理された・・・
その昔、私の祖父も消息を絶っていた
もしかしたら
このタンスと関係があるのかもしれない
〇葬儀場
まひろ、ごめん
あの時、私が家に誘わなければ
こんな事にならなかったのに・・・
私は一生この罪を背負って
生きていくのだろう・・・
うわー、想像するとどんどんゾワゾワしてきます……タンスの引き出しなど、開かない・開きづらいモノって違和感とミステリアスな感じがしますよね……
開かずの扉ならぬ、開かずの引き出しですね。人の心の引き寄せる【開かず】のというシチュエーション、こんな惨劇を生んでしまったことが残念ですが、どうか部屋の供養をしてほしいですね。
和室のタンスって確かに不気味な雰囲気ありますよね。開きにくい引き出しを無理に引いたら、ただならぬことが起きそう、という恐怖の予感があります。優子が折り畳まれて入っていたというのが衝撃でした。