読切(脚本)
〇教室
橘ユウ「やっと今日の授業終わったー!。 帰ったらなにすっかな?」
俺、橘ユウはどこにでもいるようなゲーム好きな高校生だ。
まぁーゲームが好きすぎてよく徹夜して授業中寝たり、テストで赤点すれすれで先生に怒られたりしている。
大空ツバサ「なぁーユウ」
大空ツバサ「お前が予約できなかった。 最新作のVRRPGゲーム「バトルネクストオンライン」がここに二本あるんだがやってみないか?」
授業終了と共に声をかけてきたこの爽やかな男子生徒は、幼なじみで腐れ縁で名は大空ツバサ。
某サッカー漫画に登場するような名前だがサッカーをしていない。むしろ、野球が好きである。
橘ユウ「くれるならやるけどさぁ~ 学校によく持ってきたなぁ。 それ、今日発売だろ?」
大空ツバサ「あー。朝6時から開くゲーム屋に一時から並んで買ってきてそのまま、学校に来たわ(笑)」
橘ユウ「どんだけやるの楽しみしてたんだよ。 ・・・ところで今日、野球部はいいの?」
大空ツバサ「いいんだよ。 この前の一回戦サヨナラで負けてやる気がな」
大空ツバサ「それよりも今はゲームだよ。 野球は週明けから頑張るわ!」
橘ユウ「・・・それでいいならいいけど」
大空ツバサ「やるよ。 だから早く帰ってやろうぜ!!」
橘ユウ「おう」
『キーコン。カーコン。』とチャイムがなる。
そこへ先生が教室に入ってきて帰りのホームルームが始まった。
〇魔法陣2
バトルネクストオンライン
ジャンルはマッシブリー・マルチプレイヤー・オンライン・ロールプレイングゲーム
通称MMORPG
プレイヤー自身のキャラクターを作成し他のプレイヤーたちとクエストをクリアしたり共にダンジョンを攻略したり
農場を作ったりなど様々なことができるゲームだ
自由度の高いゲームとしてゲーム雑誌に開発当時から掲載されていた。
そのためか。
人気になったため、予約抽選となり、俺、橘ユウは、予約したもの抽選に外れてしまったのである。
〇シックな玄関
帰りのホームルーム終了後。俺たちは、早々に帰宅した。
橘ユウ「ただいま~」
橘スズ「お帰り、お兄ちゃん」
橘スズ「あれ?早いねぇ。 ゲーム屋さんに回ってから帰るって言ってたじゃん 買えたの?」
この子は俺の妹のスズ。
家事も勉強も運動も完璧な小学六年生。
正直、出来ないことはあるのかと聞きたいぐらい出来た妹だ。
橘ユウ「それなら学校でツバサから貰ってさぁー。 いやー良かったよ。抽選ハズレたからさぁ」
橘スズ「そーなんだ。 それは、良かったねぇ」
橘スズ「でもやるなら程々にしたよ。 また、徹夜してお母さんに怒られても知らないからねぇ」
橘ユウ「き、気をつけます」
〇学生の一人部屋
橘ユウ「早速、やりますか。 にしても、VRやるのは、久しぶりだなぁ」
スマホの連絡音がなる。
確認すると某SNSで作ったグループチャット「ゲームブレンズ」に着信があった。
橘ユウ「えーなになに。 TUNAとアリオスもこのゲーム買ったのか えーと、チュートリアル終わり次第「始まりの町」に各自集合か」
「了解」と返信をする。
TUNAとアリオスはとあるゲームで知り合い仲良くなった顔も知らないネットの友人たちだ。
〇白
ヘルメット型VRゲーム機、「アーク」にゲームソフト、「バトルネクストオンライン」を入れて起動すると真っ白な空間にいた。
橘ユウ「え?フリーズした? あっでもフリーズしたら真っ暗か」
[ようこそ、バトルネクストオンラインへ。]と表示される。
オンラインゲームのあるあるの同意書に同意する。
やっとキャラクタークリエイトが始まった
プレイヤーキャラクター「アルス」が出来た。
アルスを作り終わると職業選択となった。
物理攻撃に長けた剣士。
物理防御に長けた騎士
魔法攻撃に長けた魔導師
支援と回復に長けた治癒師
俺はこの中から騎士を選択した
すると初期装備が変更され、視界が暗くなる
〇ヨーロッパの街並み
小一時間、操作方法のチュートリアルやり終わると「始まりの町」の中央に立っていた。
アルス「やっと。始められる」
アルス「にしても、チュートリアル、一時間はなげ~よ」
モズ「ゲームフレンズのアルスでいいんだよな?」
アルス「確かにそーだけど」
アルス「モズ? あーツバサか!」
モズ「ちょ! ここオンラインゲーム。 その名前は禁句だから!!」
アルス「すまん。すまん」
モズ「全く。 お前は、もっとネットマナーを身に付けろ」
アルス「まじですまん」
モズ「ところでTUNAにアリオスはまだ来てねぇの?」
アルス「まだねぇ」
アリオス「主人公は、遅れてやってくる!! 君たち待ったかぃ?!」
アルス「よー。 アリオスさん。 にしてもテンション高いねぇ」
アリオス「そんなことはない!! いつも私はこうだが!?」
TUNA「うるさいぞ、 少し、声量を抑えためえ」
モズ「いたのかTUNA! おじさんキャラ作るの好きだねぇ」
TUNA「アルスが来た頃からいたぞぃ。 さっそく、クエストに行くとするぞぃ」
「おう!!」
こうして俺たちはクエストやるためにクエストボードへと向かい「ゴブリンキング討伐」を受注した。
ゴブリンキングがいるフィールドへと向かった
〇森の中
俺たちは、ゴブリンキングがいるフィールド。
魔獣の森に来ている。
当然のようにゴブリンが襲ってくる。
アルス「ゴブリン!! 一体、抜けた。 対象よろしく!!」
モズ「任せな!! 『パワースラッシュ』!!」
ゴブリン「アー・・・」
モズの剣技『パワースラッシュ』が見事に命中、ゴブリンを一体倒した。
アリオス「残りの敵は、華麗なる魔法で塵にしてあげるよ。 『ファイヤーボール』!!」
アリオスの魔法『ファイヤーボール』でゴブリンたちを倒すことが出来た。
TUNA「さすがにゴブリン10体も倒せばレベルが上がるの」
アルス「上がって貰わないと困りますよ 俺らまだ、レベル一桁台なんですから」
TUNA「そー言うな。 このレベルの低い状態でボスキャラ倒すのが楽しいだろよ」
アルス「気持ちは、分かるが ゴブリンキング討伐、推定レベル30なんですけどねぇ」
アリオス「なにも心配ないさぁー! この大魔導師、アリオス様がいるからなぁ!!」
アルス(まぁー何を言っても無駄か。 レベル低いのにボス戦するは、厳しいよなぁ)
モズ「この先にゴブリンキングらしいモンスターいるぞ」
モズ「行くぞ! 気合い入れてけ!!お前ら!!」
「オー!!!」
こうして俺たちは、ゴブリンキングに挑むことなった。
〇山の中
ゴブリンキング。
レベル32 。
配下らしいゴブリンたちは、いない。
ゴブリンキングは堂々と対戦者を待っている。
アルス(あれがゴブリンキング。 果たして勝てるだろうか)
モズ「よし、HPもMPも全快だし挑むとしますか!!」
TUNA「そうじゃな。 到底勝てるとは、思わんが挑むとするかの~」
アリオス「何を行ってるんだ!! クソジシィ!! 勝つんだよ!!」
TUNA「わかってる、わかってるわぃ。 勝ちに行こうぞ!!」
アリオス「ならよし」
アルス「行きますか」
ゴブリンキング「ヨク来タナ。 愚カデ弱キ冒険者タチヨ」
木々が一切生えてない。
開けた場所に足を踏み入れた瞬間。
ゴブリンキングが口を開いた。
ゴブリンキング「オマエタチハ、弱イ。 ソレデモ、ワレに挑ムカ?」
その問いに「はい」、「いいえ」と表示され、モズは躊躇いもなく「はい」を押す。
ゴブリンキング「愚カ者タチダ。 ナラ死ヌガイイ!!」
そしてボス戦が始まった。
〇森の中
ゴブリンキングの攻撃は一撃一撃が重く、ダメージが尋常じゃない。
一撃でも喰らえば即死級だ。
その攻撃を俺たち、一度も喰らってはいけない状況に関わらず俺、アルス以外は防御を捨てた一心不乱攻撃をしていた。
俺たちのパーティーは回復役がいない。
モズは、剣士。
アリオスは魔導師。
TUNAは剣士。
アルス(このパーティーで勝てるわけない)
この絶望的な状況だがゴブリンキングのHP、ヒットポイントが残り、一割を切っていた。
ゴブリンキング「何故ダ。 オマエタチハ弱イハズダ」
モズ「何故かって? こっちが聞きたいぐらいだよ!!」
アリオス「NPCにも関わらずよくしゃべるねぇ でもこれで終わりだよ 『ファイヤーボール』!!」
ゴブリンキングはアリオスのファイヤーボールをまともに受けた。
だがゴブリンキングは倒し切れなかった
ゴブリンキング「マダ倒レルノモカ!!」
アリオス「な、なに!! ダメージが無効になった!!」
アリオス「クソ!! もう一度だ!! 「ファイヤーボール」!!」
ゴブリンキング「喰ラウガイイ!! 我ガ拳ヲ!!」
アリオスが魔法を放つ瞬間にゴブリンキングの決死の一撃がアリオスに直撃する。
アリオス「く、クソ。 ここで終わるのか。 あとは頼む」
アリオスのHPは一瞬で消滅した。
アリオスはその場から消えた。
モズ「アリオスの仇!! 『パワースラッシュ』!!」
モズの一撃によってゴブリンキングは消滅した。
俺たちの初クエストは終わったのである。
〇黒
アルス「いや、いや、これで終わり??」
モズ「んー。 まぁー作者、途中で超失速してたしねぇ」
アルス「それでも書かないと!! ダメでしょ!!」
モズ「色々とやると長編になっちゃうしねぇ 俺たちじゃどうしようもないしねぇ」
TUNA「ワシ、ほぼ空気じゃったワイ」
アリオス「僕なんて、死んじゃったよ」
~END~
橘ユウ「え? まじで終わるの?」
RPGの世界観はTapNovelで作りやすいですよね。読者からしても展開が一目瞭然で一緒に参加している気分になれます。現実世界でのユウやツバサのキャラクターとゲーム内の二人が全然違ったり、実はツバサが別人だったとか、意外性のあるもう一捻りがあったらさらに面白いかもなーと思いました。