断罪対象である妹を助けたら百合と薔薇が咲いたっぽい

隍沸喰(隍沸かゆ/おかゆ喰)

2話 熱を冷ます(脚本)

断罪対象である妹を助けたら百合と薔薇が咲いたっぽい

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〇貴族の部屋
ヘン・ミュー「おはようございますお嬢さま」
エウレット・ヘヌシアン「おはよう」
ヘン・ミュー「お嬢さま、キャラバスティン卿と婚約破棄をされたと言うのは本当なのですか?」
エウレット・ヘヌシアン「ええ。そうよ やっと自由になれたわ」
エウレット・ヘヌシアン「幼い頃は・・・ちゃんと好きだったから ちょっとキツかったけどね」
ヘン・ミュー「お嬢さま・・・」
エウレット・ヘヌシアン「・・・・・・ん? どうしたの? 嬉しそうね?」
ヘン・ミュー「えへへ シィゼルウェン公爵閣下が中庭でお待ちですよ」
エウレット・ヘヌシアン「え!?」
エウレット・ヘヌシアン「待たせてるならはやく行かなきゃ!! あ、寝癖ついてない・・・!?」
ヘン・ミュー「はい、ついておりませんよ いつも通りお美しいです・・・!」
エウレット・ヘヌシアン「すぐ向かいましょう!!」
ヘン・ミュー「はい・・・!」

〇華やかな広場
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「・・・・・・」
エウレット・ヘヌシアン「ワヌゥレン・・・!!」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「おはよう 寝癖ついてるぜ」
エウレット・ヘヌシアン「え!?」
エウレット・ヘヌシアン「で、でもヘンがついてないって!」
ヘン・ミュー「いえ! ついておりませんよお嬢さま!?」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「あっはははは・・・! 冗談、冗談だって!」
エウレット・ヘヌシアン「ワヌゥレン!!」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「悪い悪い いつも通り綺麗だぜ」
エウレット・ヘヌシアン「じょ、冗談はやめてよ そんなことより何しにきたのよ」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「本気だ。昨晩も綺麗だった」
エウレット・ヘヌシアン「あ、ありがとう」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「エウレット、お前はもうキャラバスティンの婚約者じゃないんだよな?」
エウレット・ヘヌシアン「ええ・・・それが何?」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「エウレット、俺・・・ 俺は・・・」
エウレット・ヘヌシアン「・・・・・・」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「・・・・・・」
エウレット・ヘヌシアン「ワヌゥレン・・・」
エウレット・ヘヌシアン「・・・・・・♡」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「・・・っ」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「・・・・・・」
ヘン・ミュー「わ、わあ・・・」
エウレット・ヘヌシアン「へ、ヘンあなたは昨日のことについて調べてくれる? 変な噂が広まってないかとか・・・!」
ヘン・ミュー「あ・・・」
エウレット・ヘヌシアン「何かあったの?」
ヘン・ミュー「その・・・お伝えするべきではないと、思ったのですが・・・」
エウレット・ヘヌシアン「言ってちょうだい」
ヘン・ミュー「こんなものが出回っているみたいで・・・」
エウレット・ヘヌシアン「・・・・・・」
ヘン・ミュー「お嬢さまが国一のクズ男キャラバスティン卿に婚約破棄されたと・・・」
ヘン・ミュー「キャラバスティン卿のことを酷評する内容ですが、お嬢さまはそのキャラバスティン卿に振られたと思われそうな内容です」
エウレット・ヘヌシアン「キャラバスティンはこれ以上恥ずかしい思いをしたくないはず・・・」
エウレット・ヘヌシアン「私を振ったと言い張るでしょうね・・・ 婚約破棄をされたことは事実だし・・・」
エウレット・ヘヌシアン「思わぬ邪魔が入ったせいね・・・ レバノスタン卿は突然どうしたのかしら?」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「・・・・・・」
ヘン・ミュー「あの・・・お嬢さま 実はこんなものが・・・」
エウレット・ヘヌシアン「こ、これは・・・」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「レバノスタン家の紋章だろ? 侯爵令嬢からの手紙は公爵が処分しているんじゃなかったのか?」
エウレット・ヘヌシアン「これはレバノスタン卿からの手紙のようね・・・」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「ルゥラッハから・・・?」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「なんて書いてあるんだ!? まさか婚約の申し込みじゃ!?」
エウレット・ヘヌシアン「あ、安心して 断るわよ」
エウレット・ヘヌシアン「キャラバスティンをクズ男呼ばわりしてくれて助かったけど、それだけよ 計画は邪魔されてしまったし・・・」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「・・・内容は?」
エウレット・ヘヌシアン「侯爵令嬢の行いを許して欲しいって あのクズ男を好きになったのは自分のせいなんだって・・・ 何よこれ」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「・・・・・・」
ヘン・ミュー「こんな手紙で許されると思っているんでしょうか?」
ヘン・ミュー「なぜあんな女を庇うのでしょう?」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「家族だから・・・」
エウレット・ヘヌシアン「え?」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「なんでもない」
エウレット・ヘヌシアン「そ、そう・・・」
エウレット・ヘヌシアン「ん? 封筒の中にもう一枚入ってるわ・・・」
エウレット・ヘヌシアン「こ、この用紙って・・・」
エウレット・ヘヌシアン「・・・・・・」
ヘン・ミュー「侯爵令嬢からですか? まさか同封して送ってくるなんて・・・」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「なんて書いてある?」
エウレット・ヘヌシアン「・・・・・・何よこれ」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「・・・・・・どうした?」
エウレット・ヘヌシアン「ふざけんじゃないわよ!!!!!!」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「ど、どうした あの女は何を書いてた」
エウレット・ヘヌシアン「”今までごめんなさい”」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「え・・・」
エウレット・ヘヌシアン「許されると思ってるの? 許されるわけないじゃない・・・」
エウレット・ヘヌシアン「絶対に破滅させてやるんだから・・・」
ヘン・ミュー「お嬢さま、お手伝いします」
エウレット・ヘヌシアン「ワヌゥレン、また協力してくれる?」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「な、何言ってんだ? 謝ってきたんだろ?」
エウレット・ヘヌシアン「あの女が本気で謝るなんて考えられない」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「もし本気だったら」
エウレット・ヘヌシアン「だとしても許すわけにはいかないのよ」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「あの女を反省させるためじゃないなら、どうしたいんだ?」
エウレット・ヘヌシアン「この世界から消えて欲しいの 私が平穏に生きていくために」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「・・・・・・」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「・・・今日は帰るよ」
エウレット・ヘヌシアン「どうしたの?」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「悪い・・・ 俺も忙しくてさ」
エウレット・ヘヌシアン「・・・・・・相変わらず変な奴ね」

〇森の中
ワヌゥレン・シィゼルヴェン(意味わかんねえ・・・)
ワヌゥレン・シィゼルヴェン(本気で反省してないならあの女は確かに生きてるだけで危険な存在だ)
ワヌゥレン・シィゼルヴェン(でも・・・本気で反省しているなら? 償うチャンスも与えずに殺す気なのか?)

〇城の回廊
ルゥラッハ・オル・レバノスタン「俺はこれから妹を守るために何でもする お前は敵だ」

〇森の中
ワヌゥレン・シィゼルヴェン(イカれちまったのかと思ったけど)
ワヌゥレン・シィゼルヴェン(お前の方がまともだよ・・・)
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「ルゥラッハ・・・」
ワヌゥレン・シィゼルヴェン(それがお前の幸せなら、俺がしていたことは・・・)
ワヌゥレン・シィゼルヴェン「あほくせぇなぁ・・・俺って」

次のエピソード:3話 邪魔者のしのし

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