読切(脚本)
〇地球
我々の住む星、地球──
この星に、1隻の宇宙船が接近していた・・・
〇研究所の中枢
ゾルデ星人行動隊長「・・・ついに我々が住める環境の惑星を見つけたのだな?」
ゾルデ星人副官「はい、そうです 大気の酸素量、水の成分、その他もろもろ全て我らの故郷であるゾルデ星と酷似しております」
ゾルデ星人行動隊長「そうか・・・ ついに、ついにこの時が来たのだな」
ゾルデ星人行動隊長「我らが故郷であるゾルデ星が滅亡してから長い期間宇宙を漂っていたが、ついに安住の地が見つかったということか・・・」
ゾルデ星人副官「しかし、問題がございます」
ゾルデ星人行動隊長「問題?」
ゾルデ星人副官「この星には多くの知的生命体が存在しており、文明を築いているのです」
ゾルデ星人行動隊長「文明があるとは厄介だな・・・ やむを得ん・・・ここは力づくでもこの星を」
ゾルデ星人行動隊長「む?どうした?」
ゾルデ星人副官「あの星から送信されたメッセージを受信したようです 再生します」
もしもし?
私、メアリーさん
今ゴミ捨て場にいるの
ゾルデ星人行動隊長「・・・これは一体なんだ? メアリーとやらは、どうやってこの船の事を知ったのだ?」
ゾルデ星人副官「分かりません・・・ ゴミ捨て場にいると言っていましたが、そんな場所からなぜここにメッセージを送ったのでしょう・・・」
ゾルデ星人行動隊長「また通信か!?」
ゾルデ星人副官「そのようです 再生してみます」
もしもし?
私、メアリーさん
今地球を出て、宇宙にいるの
ゾルデ星人副官「・・・あの星はどうやら地球と呼ぶそうですね」
ゾルデ星人行動隊長「そんな事はどうでもいい!!」
ゾルデ星人行動隊長「メアリーとは何者なんだ!? ゴミ捨て場から、短時間でどうやって星を出たのだ!?」
ゾルデ星人副官「さあ・・・ 廃棄されたロケットでもあったのでしょうか・・・」
ゾルデ星人行動隊長「ムっ!? まただ・・・」
もしもし?
私、メアリーさん
今あなた達のいる船の外にいるわ
ゾルデ星人行動隊長「我々の船の外にいるだと!?」
ゾルデ星人副官「まさかそんなはずは・・・ センサーには一切反応がありませんよ・・・」
ゾルデ星人副官「つ・・・次はなんです!?」
もしもし?
私、メアリーさん
今船の中に入ったわ
ゾルデ星人副官「船の中に入った!? バカな・・・ッ! ハッチはどこも動作してないぞ!?」
ゾルデ星人行動隊長「一体・・・これはなんなのだね!?」
ゾルデ星人行動隊長「ま、まただ!」
もしもし?
私、メアリーさん
今、あなた達の後ろにいるの
ゾルデ星人行動隊長「う・・・後ろ・・・?」
ゾルデ星人副官「我々の・・・後ろに・・・?」
メアリーさん「・・・・・・・・・」
メアリーさん「見ィつけタ」
メアリーさん、地球を守ってくれてありがとう❣️😭
都市伝説の「メリーさんの電話」方式で宇宙人侵略を撲滅するメアリーさんが頼もしい。「振り向いたら殺される」バージョンでしたね。トイレの花子さんだと宇宙船にトイレないとダメだし、貞子だと画面から出てくるのに時間がかかりそうだし、口裂け女だともっと口が裂けてる宇宙人もいるから、やっぱりこれからもメアリーさんでお願いします。