ほのかに香る女(ひと)

真弥

桜の花を愛でながら、桜の香りに酔いしれましょう。(脚本)

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〇川に架かる橋
香子(今日は天気もいいし、気分も穏やか。 こんな日はのんびりお散歩もいいな)
香子「桜吹雪だ・・・。 今朝つけた桜の練り香水の香りもいい感じ。柔らかくて甘い・・・」
颯太「こんなところまで桜の花弁が飛んできてる。 あれ?なんだか甘い匂い」
香子「あ!颯太先輩だ・・・・・・」
颯太「この甘い香り・・・・・・嗅いだことのある匂いなんだよな」
香子「颯太先輩、どうしたんだろう?何か考え事? これなら近づいても気付かれないかも・・・」
颯太「あ、なんだか匂いが強くなってきた。 俺、この香りすごく好きだな・・・・・・」
香子「何を考えてるのかな? あ、風吹いてきた。桜の香りが自分からしてきていい香り」
颯太「えっ?香子ちゃん? どうしてこんなに近くに? あれ?この匂い・・・」
香子「きゃっ、颯太先輩っ。 (近づきすぎてた〜っ、恥ずかしすぎるよ)」
颯太「えっと、どこかにいくところだったの? (香子ちゃんから甘くていい匂いがする)」
香子「お天気もいいし、この先の公園に桜の木がたくさん植えてあるって聞いてたので見に行こうと」
颯太「この先の公園の桜結構見応えあるよ。 よかったら一緒に行く?」
香子「はい!是非」
颯太「すごく綺麗だし。俺、ずっと公園の景色を好きな子と見たかったんだ」
香子「好きな子と? (先輩好きな子がいるんだ・・・) それなのに、私なんかに付き合わせていいのかな」
颯太「(なんで悲しそうな顔してるんだろ?迷惑だったかな・・・)」
颯太「あ、風に乗っていい匂いがする。 香子ちゃん、何かつけてる?」
香子「え、あ、はい。 いい匂いですか?」
颯太「うん。すごく好きな香り。 ・・・好きな子がつけてるから余計そう思えるのかも」
香子「えっ?」
香子「なんの香りか、分かりますか? もし当てられたら・・・一つお願い事してもいいですよ?」
颯太「な、なんでも? (香子ちゃんと付き合いたい・・・とか?)」
颯太「甘い匂いなんだよなぁ・・・・・・。 ちょっと匂わせてね」
香子「(わ、至近距離・・・恥ずかしいけど、嬉しい) 甘い、ですか?」
颯太「分かった!桜餅!」
香子「へ?さ、桜餅? も〜っ、残念ハズレです!」
颯太「あ、そうかなぁ。絶対桜餅だと思うんだけど。 俺、桜餅すごく好きだから。 香子ちゃんの次くらいに。だから絶対間違えない」
香子「嬉しい。先輩正解にします。 お願い事ありますか?」
颯太「じゃあ、香子ちゃんの彼氏になりたい。 だめ、かな?」
香子「私も颯太先輩が、この桜の香り以上に好きなので彼女になりたいです」
颯太「あ!桜なんだ。桜餅って、俺の食い意地やばいな」
香子「今度一緒に桜餅食べに行きましょう?」
颯太「やった!デートの約束だ」

コメント

  • この物語は、桜の季節に満開の桜の木の下で桜餅を食べながらもう一度読み直したい!恋する二人の春爛漫な幸せのお裾分け、ごちそうさまでした。

  • こういう甘々なの好きです☺️

  • 想いあった2人が繰り広げる甘くて爽やかな空気感がとてもよく伝わりました! 人を好きだという気持ちが強いと、五感も繊細になってくるようですね。

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