わちゃわちゃしてるだけ

Van

進路希望(脚本)

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〇教室
  ・・・
かの「うわあ、進路希望調査票の提出、 今日までだった!」
かの「かといって、パッと思いつくものでもないしなあ・・・」
かの「とりあえず近くの大学に進学と書いておこう・・・」
かの「さやは進路のやつ書いた?」
さや「沖縄のでっかい大福みたいなお墓」
かの「・・・え?」
さや「沖縄のでっかい大福みたいなお墓」
かの「目を見開いて言われても、 訳わかんないよ・・・」
かの「沖縄のでっかい大福みたいなお墓になりたいってこと?」
さや「ん!?」
かの「・・・え?」
さや「かのちゃん、よく考えて」
さや「お墓はなるものじゃなくて、 入るものだから」
かの「そんなことわかってるけど・・・ ・・・え!? 進路ってそういうこと!?」
かの「人生の最終的な進路のことを言ってるの!?」
さや「むしろそれ以外になにがあるというのですか!?」
かの「・・・なんで私がおかしいみたいになってるのかな?」
かの「・・・さや、あのね、 ・・・進路っていうのは、 私たちが最期に行き着く先をどうしたいかを書くんじゃなくてね、」
かの「ただ高校を卒業した後にどうしたいかを書けばいいんだよ」
さや「・・・」
かの「違うの。 ピラミッドとか、前方後円墳とか、タージマハルとか、 有名なお墓を書く欄じゃないの」
さや「・・・」
かの「違うの。 花崗岩とか、斑レイ岩とか、閃緑岩とか、 墓石の種類を書くものでもないの」
さや「・・・」
かの「土葬とか、鳥葬とか、宇宙葬でもないからね」
さや「・・・」
かの「・・・」
さや「・・・祇園精舎の鐘の声」
さや「・・・沙羅双樹の花の色」
かの「・・・なに?」
さや「未来のことなど何一つわかりはしないというのに、この先の進路などを決めて、いったいなんの意味があるというのでしょう?」
さや「私にとってただ一つ確かなことは・・・」
さや「いずれ死ぬということだけ・・・ドヤ」
さや「・・・」
さや「””””」
かの「照れるなら言うなよ・・・」
かの「とりあえず、 私と同じ大学書いておきな」
さや「・・・そうする」

次のエピソード:お好み焼きとたこ焼き

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