彼氏が遺したカメラで、写真を撮る女

石塚環

綾とたっくん(脚本)

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〇菜の花畑
村田 綾「よし、いいのが撮れた!」
松本 卓也(たっくん)(綾、いい写真が撮れたみたいだね)
村田 綾「プリントするのが楽しみだなあ!やっぱり、たっくんのカメラはすごいや」
松本 卓也(たっくん)(ちがうよ、撮るのが上手くなったんだよ。綾は毎日カメラ使ってただろ)
村田 綾「会いたいなあ・・・たっくんに・・・」
松本 卓也(たっくん)(会いたいなんていうなよ)
松本 卓也(たっくん)(まだこっちに来るなよ、綾・・・)
村田 綾「たっくん・・・たっくん・・・」
村田 綾「もっと、たっくんの写真を撮りたかったよ・・・」
村田 綾「笑ってる顔も、怒ってる顔も、寝顔だって・・・いっぱい、いっぱい撮りたかったよ・・・」
松本 卓也(たっくん)(綾・・・)
村田 綾「たっくん、自分がカメラだったら長生きできたのにっていってたな・・・」
松本 卓也(たっくん)(うん・・・だから、カメラに”俺の想い”は残ったよ・・・ちゃんと、綾のそばにいるんだよ)
村田 綾「たっくんが撮りたかった世界を、私が撮らなくちゃ」
村田 綾「たっくんの代わりに、私が全部かたちに残そうっと!」
松本 卓也(たっくん)(綾・・・!うん、楽しみにしているよ!)
村田 綾「お、シャッターチャンス!」
村田 綾「聴こえてるかなー?たっくーん!」
村田 綾「たくさん、たくさん素敵な写真を撮るよ!見ててね、たっくん!」

コメント

  • 切ないながらも、温かいお話で、心に陽だまりができる感覚になりました!!
    良いお話ですね!!(o^^o)ピュアラブ!!私も好きですー♡

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