第二話 {勇輝の告白}[急遽ですが最終話です。](脚本)
〇高い屋上
!注意!
駄作&n番煎じ&BLです!
効果音付きなので音量にはご注意下さい!
〇住宅街の道
彼の名前は月陰静[つきかげそう]。
とある学園に保育園からの幼馴染みと共に通っているごく普通の高校2年生。
そして彼の幼馴染みの陽光勇輝[ようこうゆうき]。
静はいつもの様にすぐ隣の勇輝の家に迎えに行き、二人で学校に向かっていた。
〇教室
そして学校に着き授業も終わった頃、静は突然勇輝に言われたのだ。
好きな人がいる、と...
第二話
勇輝の告白練習台
〇教室
陽光勇輝「俺、好きな子がいるんだ」
月陰静「........ん?」
〇空
「えぇぇえぇええぇえ!?」
〇教室
月陰静「え?急に、何?好きな人?? あの勇輝が?」
静が驚くのもムリはない。
何故なら勇輝は静の記憶の中では今迄一度も好きな人や恋人などはいなかったはずだからだ。
陽光勇輝「おいおい、そんなに驚くことか? 男なら好きな子の一人や二人いるもんだろ?」
などと勇輝は言ってはいるが静にはかなりの驚きだった。
月陰静「いや、だってさ、勇輝が好きな子がいるなんて今迄一度も言った事なかったじゃん!」
と慌てて静が弁明すると勇輝はすこし不服そうに
陽光勇輝「確かに静にこんな事相談した事はなかったけどさぁ...」
と、行った後
陽光勇輝「でもホントに好きな子はいるんだ! でもどう伝えたら良いか分かんなくて... そこでさ!頼みたい事があるんだ!」
とうとう話の本題に入った様だ。
月陰静「何?僕が出来る事なら何でも協力するよ?」
と答えた。が、なんだか静はすごく悲しい気持ちになった。
静がそんな気持ちを抱えていても勇輝が気付く筈も無く。
陽光勇輝「ありがとう!俺、告白方法が分かんなくてさ... そこで静、お前が俺の告白練習台になってくれないか?」
月陰静「告白練習台?協力は勿論するけどさ、詳しく教えてよ!」
陽光勇輝「いや、ホントにただ俺の告白の練習を聞いてくれてれば良いだけだから! 放課後、誰も居ない所...そうだな、屋上でどうだ?」
月陰静「屋上ね...分かった! でも今日は一旦帰ろう? 練習は明日の放課後から付き合うよ!」
陽光勇輝「マジでありがとう! 満足いく様な告白が出来る様になるまででいいからさ!」
〇住宅街の道
そしてその日の帰り道も何事も無く、二人はお互いの家の前で別れたのだった。
〇男の子の一人部屋
ー静の部屋ー
月陰静「はぁ...まさか勇輝にあんな事を相談されるなんて、夢にも思わなかった...」
静は今日の勇輝との会話を思い返す。
勇輝が誰を好きになろうと静には関係は無いのだ。
無いのだが...何故かモヤモヤする。
月陰静(何でこんなにモヤモヤするんだろ... 勇輝はただの幼馴染み、しかも男だ。 恋なんて感情じゃ無い...筈だ)
〇男の子の一人部屋
何て考えに耽っているといつの間にか寝てしまっていた様だ。
外はすっかり夜になってしまっていた。
月陰静(ヤバ、もう夜だ... お風呂入って来なきゃ...)
入浴を済ませ、またベッドに入り静は思った。
月陰静(明日の放課後...屋上か... なんだか少し、緊張するなぁ...)
と、考えながら静はまた眠りに着いたのだった。
〇住宅街の道
静は起床後いつもの様に早々に顔を洗い、
朝食を食べ、家を出た。
月陰静(今日からか... 勇輝の告白を練習でも聞く事になるとは... まぁ、一旦それは置いておいて勇輝の家に行かないと)
とは言う物の、勇輝の家は隣。
すぐ着く距離なのだ。
〇一軒家の玄関扉
何故か少し躊躇ってしまったが、勇輝の家の呼び鈴を押す。
「静かー?今出るよ!」
陽光勇輝「静、おはよ! じゃあ行くか!」
月陰静「うん、行こっか」
〇住宅街の道
静と勇輝はいつもと何ら変わりなくいつもの様に学校に向かい、何事も無く学校に着いた。
〇教室
数時間後ー
授業も何事も無く終わり、
陽光勇輝「じゃあ静、屋上行こうぜ」
と勇輝が静に声を掛けてくる。
月陰静「うん。行こっか」
静は勇輝と共に屋上に向かう。
〇高い屋上
屋上に着いた途端勇輝は振り返り静を見つめ、
陽光勇輝「じゃあ、良いか?今日は初めだし普通な感じでいくな?」
と一応教えてくれる。
月陰静「うん。分かった。勇輝が良いならもう言っても大丈夫だよ」
陽光勇輝「おう、分かった」
と、勇輝は目を閉じ、深呼吸を一つ。
そして、
陽光勇輝「俺は静、お前が好きだ」
と、言った。
月陰静「わ、スゴイ! もうそれでも全然良いと思うよ!? まるで目の前に好きな子がいる様な感じだったし!」
静は絶賛した。実際、勇輝の演技力は凄かった。まるで本当に好きな子に言っている様な気さえする、演技力だったのだ。
静が凄い凄いと絶賛していると何やら勇輝は口籠り出す。
陽光勇輝「まぁ、...に目の前に...様なもんだし...」
月陰静「え?勇輝、なんか言った?」
勇輝の言葉が聞こえなかった静は聞き返す。
すると勇輝は観念した様にも、思い切った様にも見える顔で言ったのだ。
陽光勇輝「あぁ、もう、だから! 俺の好きな奴は俺の目の前にいんの! これで分かるだろ!? てか分かってくれ、頼むから!」
月陰静「......え?目の前って...もしかして僕...?」
静は勇輝が言った事が上手く理解出来ず聞き返す。
すると勇輝は
陽光勇輝「お前以外に誰がいるんだよ...」
と顔を赤くしながら言う。それを聞いて何故か静はイヤな気持ちにはならなかったのだ。
逆に喜びが感じられ、静は
月陰静(...そっか。僕、勇輝の事...)
と昨日の気持ちは間違いではなかったのかと理解した。
そして反応を返さない静を心配そうに見ている勇輝に向かって言ったのだ。
月陰静「......僕も。 僕も勇輝の事が...好きだよ」
すると勇輝は
陽光勇輝「マジ!?イヤじゃ...無いのか?俺に合わせてる、とかじゃ無く?」
となんだか慌てている。どうやら勇輝は静とは反対の返事が返って来ると思っていた様だった。
陽光勇輝「ホントのホントに俺で良いのか?」
と、自分から言って来た癖にしつこく確認をしてくる。
どうやら静の返事が相当嬉しかったらしい。
月陰静「うん、勇輝が良いんだよ、僕は。 これからもよろしくね、勇輝」
と、笑顔で答えると勇輝はまた顔を赤くして
陽光勇輝「おう!これからもよろしくな、静」
と、本当に嬉しそうに答えたのだった。
〇住宅街の道
夕方の住宅街に二人の男子高校生の声が響く。二人は昔から仲が良く、よく遊んでいた。
二人は高校生になり自分の気持ちや感情と向き合う様になった。
そんな二人は今は自分の気持ちや感情に加え、
お互いの気持ちや感情を見つめ合っている。
きっとこれからも二人はいつまでも仲良く過ごしていくのだろう。
幼馴染みの告白練習台には...僕!?
ー完ー