恐怖!死にかけのセミ女(脚本)
〇岩山
お面ドライバー「これで終わりだ! とうっ!」
お面ドライバー「必殺! ドライバーネリョチャギ!!」
怪人・死にかけのセミ女「ぐ・・・ぐ・・・!」
怪人・死にかけのセミ女「ぐあああああああ!」
お面ドライバー「このお面ドライバーのゴールド免許が続く限り!」
お面ドライバー「悪が栄えることはないッ!」
怪人・死にかけのセミ女「(ピクピク・・・)」
怪人・死にかけのセミ女「死ぬかと思った・・」
お面ドライバー「・・・」
お面ドライバー「ドライバーネリョチャギが完全に入ったのに!?」
怪人・死にかけのセミ女「今のは痛かったゾ!」
お面ドライバー「こいつ、不死身か・・・?」
お面ドライバー「だが!」
お面ドライバー「これ以上セミの飛び去り際に振りまく その汚いヤツのせいで」
お面ドライバー「街の皆に悲しい思いをさせる訳には いかないんだ!」
怪人・死にかけのセミ女「このキラキラはおしっこじゃねーよ!」
お面ドライバー「黙れ不快害虫!」
お面ドライバー「行くぜっ! ドライバァァァア!!」
お面ドライバー「アプチャギ! ノピチャギ!! サムギョプチャギ──!!!」
怪人・死にかけのセミ女「ぎ・・・ぎ・・・」
怪人・死にかけのセミ女「ぎゃああああああす!!」
お面ドライバー「死にかけのセミ女、お前は強かった・・・」
お面ドライバー「だがそれは、間違った強さだったんだ・・・」
怪人・死にかけのセミ女「(ピクピク・・・)」
怪人・死にかけのセミ女「・・・三途の川見えたわ」
お面ドライバー「俺のサムギョプサルが効かないッ!?」
怪人・死にかけのセミ女「ククク・・・」
怪人・死にかけのセミ女「知らんのか? お面ドライバー 私は怪人・死にかけのセミ女・・・」
怪人・死にかけのセミ女「見たことがあるだろう。夏の日、裏返って死にかけても、ピクピクもがくセミファイナルを・・・」
怪人・死にかけのセミ女「セミは死にかけてからがしぶとい!!!」
怪人・死にかけのセミ女「あとサムギョプサルは足技じゃねーよ!」
お面ドライバー「・・・くっ」
お面ドライバー「わかってたさ、そんな事は」
お面ドライバー「韓国語なんて全然知らない」
お面ドライバー「でも、皆は俺にヒーローっぽいムーブメントを求めてるんだ」
お面ドライバー「だからヒーローっぽく技名を叫ぶし」
お面ドライバー「ホントはやりたくないのに車の12ヶ月点検だってちゃんと受けてる・・」
※罰則はありませんが法律で定められた義務です
お面ドライバー「自由気ままにやれるお前が羨ましいよ・・」
お面ドライバー「正義の味方は、がんじがらめだ」
怪人・死にかけのセミ女「じゃ・・・」
怪人・死にかけのセミ女「じゃあさ!」
怪人・死にかけのセミ女「今からでも、悪者になっちゃえばいいじゃん!」
お面ドライバー「!」
お面ドライバー「・・・で、でも」
怪人・死にかけのセミ女「だって! おかしいじゃんか!」
怪人・死にかけのセミ女「お前が体を張ってる時── 安全なとこでぬくぬくしてる奴等のために戦ってるのか?」
怪人・死にかけのセミ女「苦しそうだよ、お前」
お面ドライバー「・・・そう、かな」
お面ドライバー「そんな風に言われたの、初めてだ」
怪人・死にかけのセミ女「こっちに来て、一緒にワイワイやろうぜ!」
お面ドライバー「・・・」
お面ドライバー「そう──だな」
お面ドライバー「お前となら、うまくやってけそうな気がする」
怪人・死にかけのセミ女「何いってんだよ! よーし、じゃあ早速──」
怪人・死にかけのセミ女「ぐっ!?」
怪人・死にかけのセミ女「・・・セミの寿命は7日間」
怪人・死にかけのセミ女「ついにその時が来たみてえだ」
お面ドライバー「そんな! 嘘だろセミ女!」
怪人・死にかけのセミ女「最期にお前と話せて、楽しかった」
怪人・死にかけのセミ女「頑張れよ、ヒーロー・・・」
お面ドライバー「セッ・・・セッ・・・!」
「セミ女ァァァァアアア! ! !」
ヒーローの慟哭が荒野に響く
心を通わせた敵も露と消え
彼は孤独に闘い続ける
戦え、お面ドライバー
負けるな、お面ドライバー
悪を滅ぼす、その日まで・・・
こちらも2分で笑わせて下さる!
セミファイナルで何度泣かされたか
韓国後なんて知らないのに、で悲壮感もあり笑いどころもありなんとも切ない気持ちにwww
そして最期、あーせっかく芽生えた友情が
7日間お疲れ様でした👍
この短編の中に様々なストーリーと喜怒哀楽が詰め込まれすぎていて、脳がパニックを起こしてしまいました。間違いなく言えることは、とにかくすごい、ですね!
12カ月点検行ってて偉い。さすが正義のヒーローはひと味違う!………とか思ってたら予想外の悲しい(?)死別。感情迷子になりました。
こういう時、どんな顔すればいいのか……