シューラント兄妹の夢(脚本)
〇城の会議室
お母様「ジェラン」
お母様「これから、どうするの?」
ジェラン「・・・」
ジェラン「ひとまずカリュの国に行く」
「!?」
ジェラン「クルンがね・・・言ってたんだ」
〇水たまり
クルン「僕はジェランに あることをしてほしいと思ってる」
クルン「カリュ様の国で、 今回の病気を解明してほしいんだ」
クルン「大丈夫、ジェランならできる」
クルン「今よりもっと“健康な国”にしていって」
クルンより
〇城の会議室
ジェラン「──ってこと」
ジェラン「どう、かな?」
お母様「それはあなたが決めることよ」
ジェラン「うん・・・!」
魔導師「頑張ってね、ジェランちゃん♪」
〇西洋の住宅街
クルン・シューラントへ
私は今、元気に過ごしているよ
医師として、ひとまずタヴァリオで
研究と研修を行ってるんだ
〇研究所の中枢
ジェラン「シュラ、何か進展はある?」
シュラ「ううん、特に」
シュラも来年中学生。
漢字も使えるようになったんだ。
シュラ「そっちは?研修してたんでしょ?」
ジェラン「うん、大丈夫そう」
シュラ「良かったじゃん、 じゃあ今日なんだけど──」
〇城の客室
ジェラン「──っと、こんなもんかな」
カリュ「ジェラン、書き終えたの?」
ジェラン「うん、そっちは?」
シュラ「準備オッケーだよ!」
カリュ「シュラ、ジェランは年上よ?」
ジェラン「はは、カリュいいよ」
ジェラン「シュラは研究所の所長だし」
〇立派な洋館
ジェラン「クルン、あの世で読んでね」
火の中に手紙を入れた。
端から燃えるその手紙から
細い煙が立っていた。