マナとカナ(脚本)
〇路面電車の車内
マナ「ふぅ──」
暫くして隣に誰か座ってきた
今月に入って3回目
名前はカナ
ちょっとした知り合いだ
カナ「まだ悩んでるのか?」
マナ「今日も小説書けないな・・・と思って」
カナ「何で?」
マナ「毎日、遅くまで仕事だからよ!」
カナ「今、書けばいいじゃん」
マナ「うるさい!黙って休ませて」
カナ「じゃあ書くのやめたら?」
マナ「え!?」
カナ「時間ないんでしょ?」
カナ「書いた所で”10人”程に 読んでもらえてるだけじゃん」
マナ「・・・」
カナ「マナは何のために書いてるの?」
カナ「沢山のコンテストに応募して 予選も通過できてないうえに」
カナ「後発の新人ライターに 賞をとられ悔しがって」
カナ「時間の無駄でしょ」
カナ「さあ、もう一度思い出して」
マナ「私は」
マナ「私はただ」
マナ「自分の作品を読んでもらい」
マナ「”いいね”されるのが嬉しかったの」
マナ「少しずつコメントを 貰えるようになって 更にハマって」
マナ「とあるコンテストで 佳作をもらった日から 私は変わった」
マナ「みんなの好意的な意見も 素直に間に受けちゃって」
マナ「才能あるのかなって 勘違いしてさ」
マナ「沢山書いたけど 結果は出なかった」
マナ「バカだよね──」
マナ「それから書くのが怖くなって」
マナ「何もせずに 今に至るってわけ」
カナ「マナ──」
カナ「好きでもないのに 評価を得る為」
カナ「人に合わせて話を 書いてるっておかしくない?」
マナ「なんでよ!?」
マナ「作者の独りよがりの 作品なんて意味あるの?」
マナ「読んでもらわなければ 意味ないじゃない!」
マナ「そんなの誰にも見せない”日記”だよ!」
カナ「ふーん・・・別にいいけど」
カナ「それって小説を書くのを」
カナ「ただ”消費”してるだけだよね」
カナ「そんな気持ちで書いてたら 名作なんて生み出せないでしょ」
カナ「マナはただ、甘えてるだけ」
マナ「うるさい!うるさい!」
マナ「もう私の前に現れないで」
カナ「何言ってるの」
マナ「もう小説、書かないから」
カナ「だから無理」
マナ「なんでよ」
カナ「私と会ってるじゃん」
マナ「!!」
カナ「私が見えるのは」
カナ「”夢を捨て切れない証拠”」
マナ「──」
カナ「私はマナが空想が 大好きなのを知ってる」
カナ「空に浮かぶ雲を眺めて 連想するのが大好きなマナ」
カナ「鳥を見て自分が 飛んでる気持ちになったり」
カナ「傘をささずに 雨に打たれるのが 好きな変わった子」
カナ「そんなあの日に考えた 物語の続きを 書きたかったのよね」
マナ「うん・・・」
マナ「だけど私」
マナ「ほんとに創作活動が好きかも わからなくなってきちゃって──」
カナ「好きよ」
カナ「間違いなく」
カナ「そうじゃなければ」
カナ「” こんなに苦しんで真剣に悩む訳ない”」
マナ「!!」
カナ「素人なんだし 自分の書きたいもの書かなきゃ」
マナ「カナ・・・」
カナ「もう駅に着くね」
カナ「さあ、カバン持って立ち上がって!」
カナ「時間がないなら書かなくていい」
カナ「マナの自由」
カナ「でも、書きたくなる日が 来るかも知れない」
カナ「その時のために 空想を続けてね」
カナ「じゃあね──」
マナ(雨が止んでる)
マナ「カナ・・・もう一度、私やってみるよ」
私も空想好きです♪
創作に関しては、あまり深く考えずに書けるものを好きに書いてます。
無理をしないのが、長続きの秘訣かもしれませんね。
飽き性の私が初めて長く続いている趣味が創作です!😆
創作あるあるですよね😭
うん、私も初心にかえって、何のために創作をしてるのか考えてみます😊
創作者に刺さるいいお話でした!
「書くことそのものが楽しくて書いてる」という初心、忘れずにいきたいですね~