実録‼ 愛が重すぎる女

しゅういちろう

実録!! 愛が重すぎる女(脚本)

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〇マンションの共用廊下
翔太「はあ・・・ 今日も仕事疲れた・・・」
翔太「急に仕様変更なんてしてくるなよ・・・」
翔太「あれ?」
沙織「翔太、お帰り~」
翔太「さ、沙織?」
翔太「な、何で?」
沙織「驚いた?」
沙織「翔太をびっくりさせようと思って・・・」
沙織「翔太に会いに来ちゃった♪」
沙織「翔太もうれしい?」
翔太「あ、ああ・・・ 僕も沙織に会えて嬉しいよ・・・」
沙織「いつもこんなに帰りが遅いの?」
翔太「うん、月末で締切が近づいてて・・・」
沙織「あれ? ちょっと、顔が赤い?」
翔太(会社の先輩に誘われて、 キャバクラに遊びに行ったところなんだよな・・・)
翔太(そのことは黙っていよう・・・)
翔太「う、うん。ちょっと、仕事終わりに、会社の先輩と居酒屋に誘われてさ・・・」
沙織「へー、そうなんだ」
沙織「ひょっとして、その先輩って女性?」
翔太「いや、男だよ」
沙織「・・・」
翔太「どうした?」
沙織「翔太から香水の匂いがする・・・」
翔太(し、しまった!!)
沙織「ねえ、本当に会社の人との飲み会なの?」
翔太「ほ、本当だよ。 信じてくれよ・・・」
沙織「本当は浮気してたんじゃないの?」
翔太「ち、違う!!」
翔太「それは断じてない!!」
沙織「本当のことを言って!!」
沙織「翔太に嘘つかれることが一番つらいの!!」
翔太(ここで本当のことを言ったら墓穴を掘ることになる・・・)
翔太(嘘を突き通すしかない!!)
翔太「本当だよ!! 信じて!!」
翔太「俺が好きなのはお前だけだ!! 沙織!!」
沙織「・・・」
翔太(これで切り抜ける・・・)
沙織「じゃあ、今日が何の記念日か当ててよ」
翔太「記念日?」
沙織「私のこと愛しているんでしょ?」
沙織「じゃあ、今日が何の日かわかるよね?」
翔太(何か特別な日だったんだっけ?)
沙織「わかるよね?」
翔太「も、もちろんだよ」
翔太(沙織の誕生日は半年後だろ?)
翔太(告白した日は10月25日だから違う・・・)
沙織「わかんないの?」
翔太「始めてデートをした日かな・・・」
沙織「本気で言ってるの?」
翔太(外れた?)
沙織「正解は初めて『沙織が作ってくれたカレーは美味しいね』って言ってくれた記念日!!」
翔太(えっ!? そんな記念日?)
沙織「翔太に裏切られた・・・」
翔太(包丁?)
翔太(ヤバい!! 刺される?)
沙織「いたああい・・・」
翔太(自分の腕を包丁で切っちゃったよ・・・)
翔太「沙織、大丈夫?」
沙織「切った腕は痛いよ。でも──」
沙織「翔太に裏切られた心はもっと痛い──」
翔太「まだ傷が浅いなら病院行こうよ・・・」
沙織「放っておいてよ!! 私のことなんて!! 愛してないんでしょ!!」
翔太「放っておけないよ!! だって、沙織は僕の大事な人だから!!」
沙織「じゃあ、『愛してる』ってここで叫んで!!」
翔太「えっ!? ここで?」
沙織「嫌なの?」
翔太「わかったよ・・・」
翔太「沙織、愛してる・・・」
沙織「そんな小さな声じゃ聞こえない──」
翔太「沙織、愛してる!!」
沙織「翔太・・・ 私も・・・」
沙織「私も愛してるよ!!」
隣のおばちゃん「ちょっと、あんたたち五月蠅いんだけど!!」
翔太「すみません・・・」
翔太(怒られた・・・)

コメント

  • 記念日のところから急にインサートされた怖いBGMにビクってなりました。「記念日」って言われただけで男の人がどれだけビビるかよく分かる演出ですね。最後の隣のおばちゃんグッジョブです。

  • 女性は記念日好きと言いますが、ここまでくると怖いくらいですね。包丁で切った腕は大丈夫だったのでしょうか。実体験を基にされているということに驚きです!

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