読切(脚本)
〇可愛い部屋
イナバ「こんイナ言ってくれてありがとう。 イナバ、皆のこと好きだからね」
Vtuberイナバの中の人である私河合みさきは一生懸命彼女を演じている。
イナバ「おっ⚫いと言わせてみてぇもんだって何を私に言わせてるんですか」
イナバ「センシティブな言葉はこれから読み上げないのでよろしく」
河合ゆり「みさき、何やってるの?」
ヤバい、姉フラした。
配信切らなくちゃ。
イナバ「えっと姉フラしたから今日はおつイナだよ、みんな〜。 ごめんね〜」
河合ゆり「ごめんね、姉さん最初の方からみさきの配信後ろから見てたわ」
河合みさき「困るよ姉さん。 家族にもVtuberやってることは 秘密にしておきたかったのに」
河合ゆり「お父さんやお母さんには秘密にしておくから私からの頼み聞いてくれる?」
河合みさき「何?」
河合ゆり「私もVtuberやってみたい」
仕方ないので私は以前使っていたけど自分のイメージに合わないと思って眠らせていたアバターを貸すことにした。
河合ゆり「これで私もVtuberデビューだ(喜び)」
河合みさき「炎上するような真似はしないでね」
サクライ。
それが私の最初に使っていたLive2Dモデルだ。
サクライ「チッスチーッス。 サクライだぞ〜。 イナバとは実の姉妹なんだ」
ペラペラ喋る姉(サクライ)に不安になる私。
サクライ「なんかさ〜、妹のイナバにも出てきてほしいから頼むね。 なぁ、一緒に配信しよ?」
河合みさき「わかったよ。 出ればいいんでしょ、 出れば」
サクライ「まだか〜?」
イナバ「もう、うちの姉ったら困らせにくるんだから。 私の配信ずっと見てたらしくて自分もVtuberやりたいとか言い出すし」
サクライ「別に良いだろ〜? ほら、チャット欄でも 私を歓迎してくれる声ばかりだ」
イナバ「ホントにやれやれな姉ですわ。 ホントは姉にも身内の 誰にもVtuberであることを 隠しときたかったのに」
サクライ「今から激辛焼きそば用意してくるから2人で食べよ? 拒否権はなしな」
イナバ「えっ、そんな 本気で言ってる?」
数分後、姉は激辛焼きそばを持ってきた。
ツンと鼻に来る辛みの匂いにたじろいつつ、私は口に運んだ。
イナバ「○▲▲〒☆$¥!?」
サクライ「ごほっ、げへっ! んぐんごぉ!」
「もう二度としない、この企画」
その後も姉と一緒にVtuberな女をやっていった。
1週間で姉は飽きて辞めてしまったが。
このお話を読んでVtuverの存在を知りました!
姉の持ち込み企画が激しくておもしろかったです。
あんなに楽しそうにしていたわりに1週間で辞めてしまったんですね😂
熱し易く冷め易いのでしょうか😂
イナバもサクライも中の人がかわいい姉妹だからなんの問題もないけど、現実にはむさ苦しい男の兄弟の場合もないとは言えないのがVtuberの怖いところですよね。