エピソード21(脚本)
〇ケーキ屋
カラララン
パティシエさん「いらっしゃいませ〜」
謎マッチョ「こんにちは!」
パティシエさん「マッチョさん、 いらっしゃいませ!」
謎マッチョ「いつもの、買いに来ました! マッチョパン!」
パティシエさん「はい〜 おかげさまで人気なんですよ、 マッチョパン!」
パティシエさん「サプリとプロテインドリンクだけみたいな偏った食事の人も多いって聞いたので、美味しく食事ができたらなぁと思って開発したの」
謎マッチョ「大抵のマッチョは、 糖質を取らないらしいのですが、 ワタシは少しの糖質を取りトレーニングした方が持続すると思いますね」
謎マッチョ「筋グリコーゲンの量を高めておくと疲労した筋肉の回復も速いようですし。 パティシエさんの作るパンやケーキは本当に助かります」
カラララン
パティシエさん「いらっしゃいませ!」
ジェシカ「・・・あの〜 マッチョパンください。」
パティシエさん「あら困ったわ。 いまマッチョさんの分で売り切れたの」
ジェシカ「ざんねん・・・」
ジェシカ「ワタシ、トライアスロンの選手なんです。 日本で大会が行われるので このお店のパンを楽しみに来ました」
ジェシカ「夜に帰国のために 飛行機に乗らなくてはいけなくて、 今日までしか滞在できない・・・」
謎マッチョ「でしたら、ワタシのをお分けしましょう! ワタシはまた買えますから!」
ジェシカ「ありがとうございます! とても親切なヒト!」
ジェシカ「よかったら一緒に 食べてもらえませんか? 日本に親しい知り合いがいなくて 困っていたんです!」
謎マッチョ「いいですよ!」
〇奇妙な屋台
謎マッチョ「というわけなんです。」
ジェシカ「こんにちは!」
店主「こんにちは〜 特製ブレンド茶をどうぞ〜」
ジェシカ「ありがとう!美味しいです! それで、もうひとつ お願いしたくて・・・」
店主「なにかしら?」
ジェシカ「ワタシ日本にいる間に 観光をしてみたいのですが、 どこに行けばいいか、分からなくて。 案内していただけると助かります。」
謎マッチョ「ワタシで良ければ案内しましょう。 筋肉友達として」
ジェシカ「ありがとう!」
店主「行ってらっしゃい〜」
〇渋谷の雑踏
〇渋谷駅前
ザワザワザワザワザワ
ジェシカ「ここが渋谷! 一度、来てみたかったんです〜」
謎マッチョ「ヒトがたくさんいますね」
〇ハチ公前
ジェシカ「これが有名なハチ公像! 一緒に写真取りましょ〜」
ジェシカ「素敵に撮れたの! 後で送りますね!」
ジェシカ「あっ」
謎マッチョ「どうかしましたか?」
ジェシカ「いえ同じ靴をずっと履いていたので、底が壊れてしまって。 どうしましょう」
謎マッチョ「じゃあ、靴を買いに行きましょうか。 歩けますか?」
ヒョイ
お姫様抱っこをした。
ジェシカ(恥ずかしい・・・ でもたくましい腕・・・)
謎マッチョ「行きましょうか」
〇アパレルショップ
謎マッチョ「ここかな?」
店員さん「いらっしゃいませ。 なにかお探しでしょうか?」
謎マッチョ「この方に合う靴を探しています!」
店員さん「どんなものがよろしいですか?」
ジェシカ「あの、軽くて動きやすくて かわいいやつを・・・」
店員さん「ただいま、お持ちします!」
店員さん「こちらでいかがでしょう」
ジェシカ「履きやすくて柔らかいし ちょうどいいわ! ありがとう!コレにします!」
謎マッチョ「じゃ、行きましょうか!」
ジェシカ「え?お支払いは?」
店員さん「ありがとうございました!」
謎マッチョ「もう済ませてありますよ。 行きましょう!」
ジェシカ「えっ、えっ? ワタシそんなつもりじゃ、 自分で払いますよ!」
謎マッチョ「いいんですよ。 記念に取っておいてください。 ワタシからのプレゼントです!」
ジェシカ(なんて紳士的な人なのかしら! そんなの初めてだわ!)
〇電車の座席
ガタタン ガタタン ガタタン
ジェシカ「東京の電車、ムズカシイですね。 たくさんあって間違えそう〜」
謎マッチョ「そうですね。 ナビがあっても、わかりにくいです」
ドンッ
アニキ「痛えじゃねえか!」
アニキ「・・・って マッチョの兄貴じゃないですか! これは失礼しやした!」
ジェシカ「お知り合い?」
アニキ「兄貴には世話になってまして。 お詫びに、このチケットをお二人に 差し上げましょう!」
謎マッチョ「また悪いコトしてないだろうな?」
アニキ「うへえ! そんなことしてませんよ! じゃ、さいなら!」
ぴゅー
謎マッチョ「行っちゃいましたね。 よかったら、後で、これ行きます?」
ジェシカ「はい!」
〇神社の石段
タッタッタッタッ
ジェシカ「いいですね!この階段! トレーニングに最高です!」
謎マッチョ「そうですね! 景色もとてもいいので 気に入ってます」
ジェシカ「先程の靴も、とてもいいので 楽しいです!」
〇神社の本殿
ジェシカ「つきました! さっそくお願いごとを〜」
ジェシカ「えっと、お賽銭を入れて、 2回手を叩いて一礼して、 えーと」
謎マッチョ「少しくらい間違えても大丈夫ですよ。 想う気持ちの方が大切ですから」
ジェシカ「ありがとう!」
パン パン
ジェシカ(トライアスロンのタイムが 縮まりますように・・・ それと)
ジェシカ(ずっと・・・この人と 一緒にいられたらいいな・・・ なんてね)
謎マッチョ「何をお願いしましたか?」
ジェシカ(えっ 恥ずかしくて言えない・・・)
ジェシカ「お願いは、言わないほうが 叶うみたいなことを 聞いたことがありましたが・・・」
謎マッチョ「やたらには人に教えません。 「信頼できる人」には伝えた方が 叶いやすいようですよ」
謎マッチョ「努力を神様に誓い、 それが果たされたときに あなたの願い事を聞いてくれるのですよ」
ジェシカ「知りませんでした。 ありがとう」
〇施設の展望台
ジェシカ「わぁ! ステキ!」
ジェシカ「きょうは、 本当に、ありがとう!」
謎マッチョ「喜んでもらえて よかったです。」
ジェシカ「楽しくて、あっという間でしたわ。 アナタがいてくれたから・・・」
ジェシカ「さっき、ワタシのお願い事を聞いたでしょ? 信頼できるアナタなら 話してもいいかなと思ったの」
ジェシカ「話してもいい?」
謎マッチョ「どうぞ。」
ジェシカ「ワタシ、本当は、 怪我をしてからタイムが出なくなって、 自信を失くしていて、」
ジェシカ「この大会を最後に トライアスロンを辞めようと思ってたのよ」
ジェシカ「でもアナタの優しさや 日本の美しさを観て、癒やされて また頑張ろうと思えた。 それだけでも来てよかったと思った」
ジェシカ「とくにアナタに会えたから・・・ ワタシ、アナタが好きです」
ジェシカ「筋肉友達でもいい。 ワタシと仲良くしてもらえませんか?」
謎マッチョ「もちろん、 もう友達ですよ」
謎マッチョ「恋愛感情というのは ワタシは、よくわからないのですが、 アナタ自身は、とても素直で努力家だと 思いました」
謎マッチョ「日本を気に入ってくれて ありがとう。 帰国しても またマッチョパン送りますよ。」
ジェシカ「本当にありがとう。」
ジェシカ「腕、触ってもいいですか・・・?」
謎マッチョ「はい」
〇奇妙な屋台
謎占い師「ふたりとも、なかなか 帰って来ませんね」
店主「それを言うのは 野暮ってものよ♡」
店主「トクベツ何もしなくても 良かったみたいね〜 マッチョさんだもの」
店主「いいわねぇ〜 サテ店じまい店じまい」
マッチョさんのエスコートがステキすぎる…最高のイケメンマッチョですね。店主さんの出番がないくらいの完璧な対応、流石ですね!
マッチョさんがいい人すぎて幸せになってほしいのに、本人が鈍感というか、、ああ!もどかしい。笑 マッチョパンどこかに売ってないかな〜笑
マッチョさんにも春が来た!と思ったら「恋愛はよく分からない」って。まあ、でもそれでこそマッチョさんですね。老若男女、分け隔てなくお姫様抱っこしてくれそう。