〇体育館の裏
同級生A「好きです！　付き合ってください！」
ラブ子「むふふ〜！　どうしよっかなぁ〜？」
ラブ子「む〜りぃ〜！　出直してらっしゃ〜い！」
同級生A「くぅ」
同級生B「毎日俺の朝ごはんをつくってくれ！」
ラブ子「そりゃイマドキないって〜！」
同級生B「しゅん」
後輩A「ぼぼぼ、ぼくと付き合ってくだひゃい！」
ラブ子「ん〜ん！　かわうぃ〜♥」
ラブ子「でぇもぉ〜、アタシ身長180cm以上ないとダメなのぉ〜！」
後輩A「うぉ〜ん・・・！」
ラブ子「もう終わり？」
ラブ子「まだまだいるでしょ？　卒業式なんだから」
ラブ子「早くしないと愛の国フランスに行っちゃうぞ〜？」
ラブ子「アタシの美貌に酔いしれた人、挙手〜♥」
同級生C「あっふぅ♥」
同級生C「恋の筋トレをぜひ一緒に♥」
担任教師「うぉっほ♥」
担任教師「愛の課外授業はこれからだぞ♥」
教頭「ほぉぉん♥」
教頭「私の卒業証書は受け取ってくれるカナ♥」
ラブ子「うっふ〜ん、先生までトリコにするなんて」
ラブ子「アタシってば、罪な女〜♥」
ラブ子「でも──」
ラブ子「アタシの色気はこんなものじゃないわよ〜！」
ラブ子「響け！　セクシ〜ウェ〜ブ♥」
柔道部顧問「恋の袈裟固めをかけてほしい♥」
先輩A「キャンパスラブを満喫しよう♥」
警察官「恋の現行犯タイホ♥」
ラブ子「や～ん！」
ラブ子「アタシまだ誰のものでもナ・イ・ゾ♥」
警察官「窃盗容疑だ」
ラブ子「え？」
警察官「彼らは皆被害者だ」
警察官「身に覚えがあるだろう？」
ラブ子「・・・・・・」
ラブ子「おん」
警察官「足止めしてもらったかいがあった」
警察官「話は署で聞こう」
ラブ子「おん」
ラブ子「国家権力もアタシを見逃さないのね〜♪」
ラブ子「アタシってば、罪なオ・ン・ナ♥」
　　またの名を──ポジティブな女