補習中なのに余計なことを考える女

夜缶

何故1+1=2なんだ?(脚本)

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〇教室
池田秋穂「何故1+1=2なんだ?」
道明寺哲夫「また余計なこと考えてるな?」
池田秋穂「先生も思わないか?」
池田秋穂「1+1=11だろ・・・って」
道明寺哲夫「2だろ」
池田秋穂「いや。納得できない」
道明寺哲夫「2なんだよ常識的にはっ!」
池田秋穂「1が可哀想だっ!」
道明寺哲夫「お前はどこにキレてんだ!?」
池田秋穂「なら新しい概念を──」
道明寺哲夫「作るな作るなっ!」
道明寺哲夫「つーかそれ今関係ないだろ」
池田秋穂「何故関係ないと言い切れる?」
道明寺哲夫「英語の補習だからだよっ!!」
池田秋穂「バレてしまったからには叱られたくない」
道明寺哲夫「『仕方ない』だろ。 ど正直かおのれは・・・」
池田秋穂「先生っ!」
道明寺哲夫「ど、どうした!? 何かあったかっ!?」
池田秋穂「先生は1が可哀想だと思わないのかっ!?」
道明寺哲夫「もう終わっただろその話題はっ!」
池田秋穂「どう思うんだっ!?」
道明寺哲夫「どうも思わない!」
池田秋穂「何てことだ・・・! 人の心がないのか先生!」
道明寺哲夫「どんだけ1に感情移入してるんだよ・・・」
道明寺哲夫「お前このままじゃテストで赤点取るぞ!?」
池田秋穂「何故だ?」
道明寺哲夫「勉強してないからだよっ!!」
池田秋穂「理不尽な・・・!?」
道明寺哲夫「妥当だよっ!」
池田秋穂「勉強しないと赤点を取るか」
池田秋穂「なるほどな・・・」
池田秋穂「ありがとう先生。また一つ賢くなれたよ」
道明寺哲夫「いや何で知らないんだよおかしいだろ」
道明寺哲夫「今までどうしてたんだよそれ・・・」
池田秋穂「そこはノリだ」
道明寺哲夫「馬鹿なのか?」
池田秋穂「私は馬より鹿の方が好きだ」
道明寺哲夫「そういう話じゃねぇよ」
道明寺哲夫「とにかく。せめて問題は解けよ」
池田秋穂「もう解いてるぞ?」
道明寺哲夫「え? 終わってたのか?」
池田秋穂「10分以上前から終わってたぞ?」
道明寺哲夫「何故言わなかった・・・?」
池田秋穂「数字に感情移入してたからだっ」
道明寺哲夫「あーうん。そうだろうな・・・」
道明寺哲夫「見せてみろ」
池田秋穂(違う)
池田秋穂(ホントは先生と話がしたかっただけ)
池田秋穂(だって・・・)
池田秋穂(だって私は・・・先生のことが──)
道明寺哲夫「池田」
池田秋穂「せ、先生。私は・・・」
道明寺哲夫「何も言わなくていい・・・」
池田秋穂「先生・・・!?」
池田秋穂「そんな・・・! 駄目だ先生!」
道明寺哲夫「いや。大事な事だから」
池田秋穂「先生・・・!」
池田秋穂(私・・・先生の事が・・・!!)
池田秋穂「す──」
道明寺哲夫「全部間違ってた」
池田秋穂「き?」
道明寺哲夫「明日も補習だ」
池田秋穂「先生・・・」
池田秋穂「何故人は・・・勉強するんだろうな?」
道明寺哲夫「人だからだよ!」
池田秋穂「うぅ・・・」
池田秋穂「あんまりだっ!」
道明寺哲夫「自業自得だ」

コメント

  • 可愛いですね!そして思想に深みを感じます……確かに彼女の言う事にも一理あるかも……?
    とにかく、補習頑張って欲しいです!

  • あぁ、懐かしい問ですね…1+1=
    かつての私の答えは、たんぼの『田』でした
    このお話のおかげで今なら別の答えが見付けられそうです🤤

    そして、美少女ちゃんの思いに全く気付かないけど優しい先生って素敵ですね

  • 数学か、或いは哲学のお話かと思って身構えていたら、まさかの英語!しかも補修!
    そんな彼女の可愛さとシュールさを満喫させてもらいました!

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