lossな女

Misao

愛への扉(脚本)

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〇高い屋上
  わたしは愛を知らない女
  今ここから大地に飛び込もうかと思う
  心残りは一つだけ。
  愛を知りたい。
  だけど独りぼっちのわたしには愛がない。
  愛が生まれるはずがない。
  大丈夫。
  生まれる前に帰るだけ。
わたし「バイバイ、わたし──」
謎の男子「待ってくれ!」
わたし「あなた・・・誰?」
謎の男子「俺は、君に出会うはずの”糸”だよ」
わたし「糸・・・?」
謎の男子「君にひとつだけ言いたい」
謎の男子「愛を諦めないでほしい」
謎の男子「諦めなければ、いつか出逢えるから」
わたし「──どういうこと?」
わたし「どうして・・・今が辛いのに、これからも歩いていかなくちゃいけないの?」
謎の男子「歩かなくてもいい」
謎の男子「立ち止まっていてもいい」
謎の男子「・・・スマホ、持ってる?」
謎の男子「これ、開いてみて」
わたし「(TapNovel・・・?)」
わたし「わあ・・・・・・!!」
謎の男子「この世界は一つじゃない。 知らない世界であふれているんだ」
わたし「こんなの、知らなかった・・・」
謎の男子「この中に僕もいる。 君に探してほしい」
謎の男子「出逢いたいんだ、君と」
謎の男子「僕じゃなくてもいい。 きっと居場所が見つかるはずだよ」
謎の男子「愛は、星の数よりあるんだ」
謎の男子「飽くなき物語に、きっと出逢える」
謎の男子「君が好きな物語を探すのもいい、 君が好きな物語を作るのもいい」
謎の男子「僕の物語ももちろん、 君だって主役になれるんだ」
謎の男子「君自身で愛を育てていいんだよ」
わたし「私が生み出せる? 探し出せる? 愛を──」
わたし「私、愛を・・・見つめていたい。 この世界で、いろいろな愛の物語を・・・」
謎の男子「この世界の扉はいつでも開いている」
謎の男子「好きなときにおいで、待っているよ──」
わたし「あ・・・・・・」
わたし「この扉を開けば──」
わたし「また、逢えるのね・・・・・・」
「お日さま、出てきた──」

コメント

  • 愛は1人でも作れるって言葉が響きました。

    相手に対してだけではなくても、まずは心の中に愛を持てれば、素敵なことだよなぁーと思える作品でした!

  • 誰もが一台はスマホを持つ時代。本を買うにはお金も時間も必要だけど、タップノベルはほんとに身近なポケットブックのようなものですね。短いけど心に残る作品の宝庫です!

  • 愛との出会いは生身の人間とは限らないということですね。男の子の言うとおり確かにTapNovelを楽しむには歩かなくても「立ち止まっていてもいい」。ちょっと笑ってしまったけど名言かもしれない。

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