サイエンスな女

ざとういち

科学への反抗(脚本)

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〇明るいリビング
やよいの母「ちょっとやよい! あなた、また髪染めたの!?」
やよい「うるっさいなぁ・・・ アタシの勝手でしょ・・・」
やよいの母「それにピアスまで開けて・・・! お母さんが学校から何回 注意されてると思ってるの!?」
やよい「別に・・・関係ないでしょ・・・ ほっといてよ・・・!」
やよいの母「ほっとける訳ないでしょ!? 大事な娘のことなんだから!!」
やよい「・・・!」
やよいの母「女の子の大事な髪の毛や 身体を粗末にして、お母さん、 凄く悲しいんだからね・・・!」
やよい「お母さんに言われたくない・・・」
やよいの母「なんですって・・・!?」
やよい「だって・・・」
やよい「お母さん・・・」
  サイボーグじゃん!
サイボーグやよいの母「今、お母さんがサイボーグなのは 関係ないでしょっ!?」
やよい「いや、大ありでしょ!?」
やよい「アタシが髪染めたとかピアス開けたとか、 そんなことどうでも良くなるくらい お母さんは何もかもいじってるじゃん!?」
サイボーグやよいの母「だって、サイボーグは歳取らないし、 シワや白髪も増えないのよ!?」
やよい「サイボーグ化した理由がショボいんだよ!」
???「おいおい・・・ 何を朝から揉めてるんだ・・・」
博士「2人共、一旦落ち着きなさい・・・」
サイボーグやよいの母「博士・・・!」
やよい「博士は関係ないでしょ!黙っててよ!」
やよいの父「コラ、お父さんを博士って 呼ぶのはやめなさい・・・」
やよい「ごめん・・・つい・・・」
やよいの父「とにかく、喧嘩の理由を お父さんに話してごらんなさい」
  かくかくしかじかで・・・
やよいの父「ふむ・・・なるほど・・・ そういうことだったのか・・・」
やよいの父「じゃあ、やよいもサイボーグ化するか?」
やよい「いやなんでだよ!?」
やよい「何がどうなったら そんな結論に辿り着くんだよ!?」
サイボーグやよいの母「やよい・・・そうだったのね・・・」
サイボーグやよいの母「サイボーグ化したお母さんが 羨ましくてそんな格好を・・・」
やよい「勝手に納得するのやめてくれる!?」
やよい「アタシ全然困ってないから! まだピチピチのJKだからっ!」
サイボーグやよいの母「ふん・・・分かってないわね・・・ サイボーグは見た目だけじゃないの」
サイボーグやよいの母「こんなことも出来るのよ!」
サイボーグやよいの母「調理モード、起動」
サイボーグやよいの母「ターゲット、ロックオン」
サイボーグやよいの母「ファイアッ!!」
サイボーグやよいの母「なんと!調理器具をほとんど使わずに、 美味しそうなカレーライスの出来上がり♪」
やよいの父「おぉっ!こいつはたまげた! サイボーグ、なんて便利なんだ!」
サイボーグやよいの母「今なら、お父さんの改造手術が実質無料♪ 定期メンテナンスまでバッチリ対応♪」
やよいの父「改造手術するなら今! さあ!今日からあなたもサイボーグ!」
  チラッ・・・
やよい「期待の眼差しで見ても、 サイボーグ化なんかしねぇから!」
  チッ・・・
やよい「なんで髪染めるのとピアスは駄目で、 サイボーグ化は勧めて来るんだよ!?」
やよい「もーっ!」
やよい「こんな家族は嫌ーっ!」
  やよいの反抗期はますます
  加速するのであった・・・

コメント

  • アノべ作品を読んでいると錯覚してしまいましたがそういうことでしたか😂
    表紙からの印象と中身が違っていい意味で裏切られましたね「博士は黙っててよ!」で吹き出しました🤣美容と若さのためにサイボーグ化するお母さんと、娘を執拗に改造しようとするお父さん(博士)いいですね…

  • AIやヒューマノイドなんかが主流の現代において、サイボーグという言葉や存在がもはやなんとなくレトロで新鮮に感じました。松本零士の世界みたいで。やよいちゃんがサイボーグ化しなかったら、いつかお母さんと見た目が逆転しちゃいますね。

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