干される前日

スマホ監督

最後の挨拶(脚本)

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〇コンサート会場
  人気若手俳優のソイヤがステージで歓声を浴びている
客2「客1「きゃーかっこいいー」 客2「こっち向いてー」 客3「ソイヤ様ー」」
そいや「お前ら、楽しんでるか」
  キザにカッコつけて手を振るソイヤ
そいや「じゃあな」
客2「いやーいかないでー」
  カッコつけてステージを降りるソイヤ

〇店の休憩室
  楽屋に帰るとマネージャーが神妙な顔で待っている
そいや「どうしたの?ジャーマネ。そんな真剣な顔して」
マネージャー「週刊誌にとられました」
そいや「な、俺何もしてないけど、、、」
マネージャー「この女性がセクハラされたって言ってるんです」
  マネージャーに見せられた写真を見る。数日前からインスタのDMでやり取りしたりテレビ電話したりしてる女性だ
そいや「セクハラって俺この子に何もしてないけど、、、」
マネージャー「テレビ電話で性器を見せつけられ、自分にも見せるよう脅されたと言っています」
そいや「あ、あぁ」
マネージャー「事実なんですか?」
そいや「確かにやったかもしれないけど、見せてきたのは向こうのほうだ。それに俺は見せて欲しいって言われたから見せただけだ」
マネージャー「はぁー。今関係各所に確認を取ってますが全仕事降板になるそうです。違約金も数億単位とか。。」
そいや「なんだそれ?ハニートラップだこんなの」
マネージャー「最悪の場合この仕事はもうできないかもしれません」
そいや「そんなぁ」
  ハニートラップにハマったと思い言葉が出ないソイヤ
マネージャー「記事が出るのは明後日です。なので明日のラジオまでは一生懸命やりましょう」
そいや「最後に、、か」
  明日が最後の仕事になるかもしれないという絶望感に陥る

〇ラジオの収録ブース
  次の日、ラジオの現場に行く。これが最後の仕事になるかもしれないという覚悟を持って
  ディレクターがくる。ソイヤの体育会系のノリに厳しさを感じながらも仲良くやっている
ラジオディレクター「おはようございます」
そいや「あーおはよう」
ラジオディレクター「どうしたんですか?元気ないですね?」
そいや「そうか、、、そんなことないよ」
ラジオディレクター「ならいいんですけど。今日もよろしくお願いします!」
  本番開始
  ゲストが登場する
そいや「本日のゲストは俳優仲間の有田恭介くんです。よろしくお願いします」
有田(俳優)「こんにちは。有田です」
  1時間後
有田(俳優)「でもまた共演したいよね。お互いにもっとビックになってね」
そいや「そうだな、、、どうだろうな」
有田(俳優)「え、、、泣いてる?」
  泣くソイヤにざわつくスタッフ陣営

〇地下駐車場
  放送終了後、みんなの帰りを送るソイヤ
有田(俳優)「どうしたんだよ?急に見送ったりして」
そいや「いやいいんだよ、たまには」
  タクシーに乗って去っていく有田に向かい頭を深く下げるソイヤ
ラジオディレクター「お疲れ様です」
そいや「いっつも迷惑かけて悪かったな。これからも頑張ってくれよ」
ラジオディレクター「どうしたんですか?急に」
  去っていくディレクターに深く頭を下げるソイヤ
マネージャー「明日には週刊誌が発売されると思いますが、その後の身の振り方はファンの反応を見てからにしましょう。では僕もいきますね」
そいや「ああ、今までありがとうな。頑張ってくれよ」
マネージャー「お疲れ様でした」
そいや「今までありがとうございました」
  マネージャーを乗せたタクシーが見えなくなるまで頭を下げるソイヤ
  目頭からは自然と涙が溢れてくる

コメント

  • まさに『後悔先に立たず』ですね・・・。有名人である誇りと責任は隣合わせで、それを自覚できるかどうかなんでしょうね。本来の彼は素直ないい青年みたいなので、セカンドチャンスはきっとある!

  • こういうの芸能界では実際わりと身近にありそうですね。こんなことされたら一生人間不信になりそう。もう誰を信じたらいいかわからなくなるよね。ソイヤさんは受け止めていてえらいな。ここからの復活を応援したくなります。

  • ハニートラップ、結構あるみたいですよね。
    あとは年齢偽ったり…。
    誰が悪いのか、なんのためにやってるのか。
    両親でも殺されたんか…って思うような卑劣なトラップもありますよね汗

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