俺とずぼら家族の日常論争

ますたろー

俺の家族は、みんなずぼら。(脚本)

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〇明るいリビング
  家族とは、
  世界中を敵に回しても味方になってくれるそんな存在だと人は言う。
  けれど、
  俺にとって家族は天敵に値する。
  なぜなら、
  俺が以外の家族はみんな
  超がつくほどの『ずぼら』だからだ!
大羽 千沙「あはっ、この漫画ほんとおもしろ~」
大羽 千沙「あはは・・・・・・ポテチ、うんまっ」
大羽 悠悟「・・・・・・姉さん、 漫画読むかポテチ食べるか どっちかにしなよ」
大羽 千沙「何言ってんの、悠悟」
大羽 千沙「漫画あってのポテチ。ポテチあっての漫画」
大羽 千沙「どちらが欠けても この娯楽は完成しないんだよ」
大羽 悠悟「漫画に油がつくだろ」
大羽 千沙「わかってないな~。 ちゃんと使いわけてるでしょ」
大羽 千沙「右手はポテチ。左手は漫画」
大羽 千沙「何のために、腕が2本をあると・・・・・・」
大羽 悠悟「ぬあーっ!!  今、ポテチの欠片こぼした!」
大羽 千沙「うるさいなぁ。 私にとって、この時間は癒しなの!」
大羽 千沙「私のおうちタイムを奪わないで!」
大羽 悠悟「じゃあ、 俺のおうちタイムはどうなるんだよ」
大羽 悠悟「俺にもリビングでくつろぐ権利はある!」
大羽 千沙「好きにくつろげばいいじゃん」
大羽 悠悟「ポテチ、ボロボロこぼしてる前で、 くつろげるかぁ!」
大羽 千沙「いつも言ってるけど、 悠悟は細かいことに・・・・・・」
大羽 千沙「・・・・・・へ・・・・・・へっ・・・・・・ へっくしょいっ!!!」
大羽 悠悟「品のないくしゃみ・・・・・・」
大羽 千沙「ずび・・・・・・うるさい。 ティッシュ・・・・・・・・・・・・」
  姉さんは鼻をすすりながら、
  テーブルの上に置いてある
  ティッシュケースに足を伸ばす。
  そう、手ではなく足。
  足だ!!!
  そして、腹立たしくも器用に、
  足の指でティッシュを一枚掴むんで、
  抜き取ってみせる。
大羽 悠悟「足で取るな!」
大羽 千沙「仕方ないでしょ。 両手は漫画とポテチで埋まってるんだから」
大羽 悠悟「ふん・・・・・・そうは言っても、 さすがに鼻をかむには手を使わないとだろ」
  すると、姉さんはニッと笑い、
  ティッシュを掴んでいる足を曲げて、
  自分の顔の前へと持って行く。
  そして、そのまま鼻をかんだ。
大羽 千沙「ちーん!」
大羽 悠悟「いや、柔軟性どうなってるんだよ」
大羽 千沙「これぞ、人類の進化系。 漫画を楽しむために、日々、 身体を柔らかくしようと努力した成果だよ」
大羽 悠悟「どこに向けて努力してんだ」
大羽 千沙「ティッシュは丸めて~ シュート!」
  足の指でくしゃっとティッシュを丸め、
  姉さんはゴミ箱に向かって放り投げる。
  けれど、ゴミ箱にはかすりもせず、
  丸めたティッシュは床に落ちた。
大羽 千沙「ありゃ」
大羽 悠悟「俺は拾わないからな」
  すると、そこに洗濯物を抱えた
  母さんが現れた。
大羽 恵美「もう、千紗ったら散らかさないの」
大羽 恵美「片付けが増えたら、めんどうでしょ」
  言いながら、
  母さんは足でティッシュのゴミを掴むと
  ゴミ箱にポイっと入れる。
大羽 悠悟「この親にして、この子ありだな・・・・・・」
大羽 恵美「なーにー? 悠悟」
大羽 悠悟「母さんがずぼらだから、 姉さんもこんなふうになったんだよ」
大羽 恵美「ずぼらで何が悪いの。 いいじゃない、ずぼら」
大羽 千沙「そーだ、そーだ」
大羽 恵美「最近じゃ、ずぼら術なんて言って、 主婦の間でも流行ってるんだからね」
大羽 悠悟「ずぼら術と ただのずぼらは違うんだって・・・・・・」
???「お前たち、 さっきから、何の言い合いをしてるんだ」
  声がして振り返れば、
  父さんが立っている。
大羽 悠悟「父さんからも、たまには言ってやってよ」
大羽 悠悟「本当は俺だって、 鼻のかみ方なんて、 注意したくないんだから」
大羽 悠悟(いや、わかってる・・・・・・ 父さんに言っても無駄だってことは)
大羽 寛「なるほど。 鼻のかみ方でもめていたのか。 そうだな・・・・・・」
大羽 悠悟(あれ、珍しく父さんがこっち側についた?)
大羽 寛「今更言うことでもないから、 父さんからも黙っていたが・・・・・・」
大羽 寛「改めて言っておく。 これはうちのルールだ」
大羽 寛「・・・・・・鼻をかむ時は、優しくかめ。 耳が痛くなるぞ」
大羽 千沙「はーい」
大羽 悠悟(期待した俺がバカだった・・・・・・)
大羽 悠悟(だって、この家で一番のズボラは・・・・・・)
大羽 恵美「あ! 洗濯物が落ちゃったわ。 お父さん、拾ってくれる?」
大羽 寛「ん」
  父さんは、
  当然のように足で洗濯物を掴んで、
  拾い上げる。
大羽 千沙「あ、それ私の洗濯物!」
大羽 千沙「ちょっとお父さん、 足で掴むのやめてよね!」
大羽 寛「ははは。お前は、細かいなぁ」
  俺とずぼら家族との戦いはつづく・・・・・・

コメント

  • ずぼら好きです❤️私もずぼらしたい‥。最近してない‥。
    それと、先生、質問ですアイコンが手描きの奥歯のイラストなのは何故ですか⁉️

  • 足でテイッシュ掴んだり、ゴミ箱インしたり、なかなかのズボラ達人ですね! みんな家の中ではだらしなくズボラでも、外ではわりとキビキビしていたりして。家はやっぱり癒やしの場でありたいですね。

  • 私もこの公の場には書けないレベルのズボラだから足で洗濯つかんだり余裕でするのでこの家族にはとても共感できます😂
    だけど家族全員がズボラだと崩壊してしまいそうな気がするので悠悟のようなしっかりした人も1人は必要だろうなと思いました😂

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