私の家族はまともじゃない!

サファイア

スカルレイダー対策会議立案(脚本)

私の家族はまともじゃない!

サファイア

今すぐ読む

私の家族はまともじゃない!
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇渋谷のスクランブル交差点
チキン・ドリル「コ・コ・コ・・・私はブラットレインの下辺、チキン・ドリル!」
チキン・ドリル「忌まわしい社会人共、まずはその真っ直ぐな性根から堕落させてやる!」
チキン・ドリル「チキン・N・レーザー・・・コケ―ッ!」
  チキンから金色の眼光が眩しく輝いた
「働きたくね~」
チキン・ドリル「イイぞイイぞ!」
チキン・ドリル「この調子でどんどん怠け者を増やしてやるわ!」
「待て、そうはさせないぞ!」
チキン・ドリル「ゲェッ!その声は!?」
スカルレイダー「正義を貫きし外骨格、 スカルレイダー参上!!」
スカルレイダー「チキン・リ○ルとやら、お前の運行もそこまでだ!」
チキン・ドリル「ぐっ、ここに来てスカル!?」
チキン・ドリル「しかしこのチキン・ドリル、 宿敵を前にして逃げる男と思うなよ!」
スカルレイダー「こちらの台詞だ、行くぞっ!」
オットー「くっくっく、チキン・ドリルよ。 お前の活躍が我らの未来となるのだ」
クェーサー「・・・」
オットー「おっと、そうこうしている内に格下がスカルを追い詰めているぞ!」
オットー「オットーだけにおっと。なぁんちゃって?」

〇黒背景
  その日の昼過ぎ・・・

〇実家の居間
瀬尾 彰(せお あきら)「父さんの会社は不動産!」
瀬尾 彰(せお あきら)「姉ちゃんの太ももすねぇじゃん!!」
瀬尾 茜「お父さん、縁側で何してるの?」
瀬尾 彰(せお あきら)「茜か、いや暇だったので何時もの練習をな!」
瀬尾 茜「そんなことより、早く会議始めるよ?」
瀬尾 雷(せお かみなり)「二人共、お茶をお持ちしました」
瀬尾 彰(せお あきら)「おっと、もうそんな時間か・・・」
瀬尾 彰(せお あきら)「はっ、お父さんだけにオッ──」
瀬尾 茜「言わせるか!」

〇実家の居間
瀬尾 彰(せお あきら)「さて、何の為の会議だったか?」
瀬尾 彰(せお あきら)「かみなり、どうだったか」
瀬尾 雷(せお かみなり)「そうねぇ、昨日の買い出しの反省会だっけ?」
瀬尾 彰(せお あきら)「そうだそうだ、昨日は我ながら奮発したものよ」
瀬尾 茜「違う、ミーティングよミーティング!」
瀬尾 彰(せお あきら)「おお、そうかミーティングだな」
瀬尾 茜(まぁ、反省と言えばそうなる?)
瀬尾 彰(せお あきら)「で、ミーティングとは何だ?」
瀬尾 雷(せお かみなり)「お父さん、ボケもその辺にして?」
瀬尾 雷(せお かみなり)「チキン・ドリルが何故スカルに負けたのか話し合うんでしょう?」
瀬尾 彰(せお あきら)「あぁ、解ってたさ!」
瀬尾 茜(絶対今思い出したよね?)
瀬尾 彰(せお あきら)「ではこれより、チキン・ドリル反省会を行う!」
瀬尾 彰(せお あきら)「かみなり、何時も通り進行は頼むよ?」
瀬尾 雷(せお かみなり)「はい、任せてください!」
瀬尾 茜(何処のクイズ番組?)
瀬尾 雷(せお かみなり)「コホンッ・・・まず、私が思うに今回チキンが敗けた理由は一つだと考えています!」
瀬尾 彰(せお あきら)「ほう?」
瀬尾 雷(せお かみなり)「ズバリ、外観がもの凄くダサい!」
瀬尾 茜「・・・は?」
瀬尾 彰(せお あきら)「かみなり、もっと具体的に教えてくれるか?」
瀬尾 雷(せお かみなり)「もっ、言わなくてもわかるでしょ?!」
瀬尾 茜「解らないから聞いてるのよ」
瀬尾 雷(せお かみなり)「大体、チキン・ドリルの段階説明の際に完成予想図を見せましたよね?」
瀬尾 雷(せお かみなり)「すると二人、これはどうとかこうとか理由付けて即却下したじゃないですか!」
瀬尾 彰(せお あきら)「・・・しかしだな、お前のセンスは我々の業界ではウケない」
瀬尾 雷(せお かみなり)「ウケ狙い!?」
瀬尾 茜「あぁ・・実は私も思った」
瀬尾 雷(せお かみなり)「茜まで!?」
瀬尾 茜「だってお姉ちゃんが描く怪人、とても怪人って呼べる代物じゃない」

〇ハート
瀬尾 茜「こんなのとか」
瀬尾 茜「こんなのや」
瀬尾 茜「・・・挙句にこんなのとか」

〇実家の居間
瀬尾 茜「お姉ちゃんの怪人って、私が予想してるのと妙にかみ合わないの」
瀬尾 雷(せお かみなり)「そんな、私の何がいけないの?」
瀬尾 茜「いや、お姉ちゃんは悪くないと思うよ!」
瀬尾 彰(せお あきら)「そうだぞかみなり、お前は悪くない」
瀬尾 雷(せお かみなり)「ほ、ほんとに?」
瀬尾 彰(せお あきら)「お前は只、勝負する土俵を間違えただけだ!」
瀬尾 彰(せお あきら)「お前に作画を任せた俺に責任がある・・ので安心しろ?」
瀬尾 茜「安心できるか!!」
瀬尾 雷(せお かみなり)「う、うぅごめんなさい・・・本当にごめんなさい?」
瀬尾 茜「お、お姉ちゃん一先ず落ち着いて?」
  茜は右側に居る姉にそっとハンカチを差し出す。
瀬尾 雷(せお かみなり)「ありがとう茜、あんたは優しい子だねぇ」
瀬尾 茜(こんなことで褒められてもな?)
瀬尾 彰(せお あきら)「クックック、相変わらずお前らは仲睦まじいな!」
瀬尾 彰(せお あきら)「・・・ところでかみなり、お茶を淹れてくれるか?」
瀬尾 雷(せお かみなり)「はい、そうします」
瀬尾 茜(この天然親父!!)

〇実家の居間
瀬尾 彰(せお あきら)「ま、デザインに敗北の理由があるというのは合点がいく」
瀬尾 彰(せお あきら)「ケツにヒヒの顔なんて無いと思っていたから」
瀬尾 雷(せお かみなり)「そ、そう!?」
瀬尾 茜「あぁ、実は私も」
瀬尾 雷(せお かみなり)「茜まで!?」
瀬尾 彰(せお あきら)「お金がない件には俺に責任がある」
瀬尾 彰(せお あきら)「お前らを男で一つ育てて十数年、色々と迷惑をかけたものだ?」
瀬尾 雷(せお かみなり)「お父さん・・・」
瀬尾 彰(せお あきら)「お前たちが生まれて間もない頃。俺の妻、母さんは突然姿を消した」
瀬尾 彰(せお あきら)「かつてある業界で名を馳せた俺の太いパイプを生かしても、足並みは処か手がかりすら掴めない」
瀬尾 彰(せお あきら)「そんな日々を繰り返している内に、親から継いだ財産も尽きてしまった」
瀬尾 彰(せお あきら)「その結果、お前たちを喜ばせるどころが苦しめてしまっている・・・誠に申し訳ない!」
  彰は座卓の上に額を付けて二人に謝罪する。
瀬尾 雷(せお かみなり)「お父さん!!」
瀬尾 茜(これ、なんていう昼ドラ?)
瀬尾 彰(せお あきら)「しかし、この程度の事で音を上げる俺ではない!」
瀬尾 茜「はぁ?」
瀬尾 雷(せお かみなり)「どういうこと?」
瀬尾 彰(せお あきら)「実は先日、俺の元にある一通の電話が届いたんだ」
瀬尾 彰(せお あきら)「とある私立探偵を名乗る男からの一報でな、親切に母の居所を掴んだらしい」
瀬尾 雷(せお かみなり)「そ、それは本当!?」
瀬尾 彰(せお あきら)「あぁ、だが安心はできない」
瀬尾 彰(せお あきら)「なんでも母はとある秘境にいるようでな、本格的に捜査を始めると費用が嵩むという」
瀬尾 彰(せお あきら)「それでな、少しばかり金を貸してくれとせがまれたんだよ」
瀬尾 茜「念の為に聞くけど、幾ら?」
瀬尾 彰(せお あきら)「・・・・500」
瀬尾 茜「はぇ?」
瀬尾 彰(せお あきら)「500万ドルだ!!」
瀬尾 茜「ご、500万!?」
瀬尾 茜「そんな大金何処から仕入れてきたの?」
瀬尾 彰(せお あきら)「言っただろう、俺はパイプが太いんだ」
瀬尾 彰(せお あきら)「かつての同僚や他の者からお金を借りてどうにか払う事が出来た」
瀬尾 彰(せお あきら)「今後、一切交流しない条件付きで」
瀬尾 雷(せお かみなり)「・・・それで、進捗の程は?」
瀬尾 彰(せお あきら)「まだだ。男から金を貸してほしいと頼まれたのは三年前で、以来一度も連絡が来ない」
瀬尾 茜(三年前!? つい先日じゃないの?)
瀬尾 彰(せお あきら)「それに電話だけの会話だったのでそいつの顔も知らん!!」
瀬尾 茜(そ、それはもしや──)
瀬尾 彰(せお あきら)「お前達の母親・・・オッカーはその内に帰って来る!」
瀬尾 彰(せお あきら)「それまで何としても、スカルレイダーとの死闘から生き延びるんだ!」
瀬尾 雷(せお かみなり)「お父さん・・・」
瀬尾 雷(せお かみなり)「私、母さんが帰ってくると信じる!」
瀬尾 雷(せお かみなり)「茜、次こそ気合い入れていくわよ!」
瀬尾 茜「う、うん」
瀬尾 茜(探偵め、秘境だけに卑怯な奴だったか?)
瀬尾 茜(・・・お金?引き継ぐ?)
瀬尾 茜「ねぇ、一つ提案があるんだけど!」

〇空

〇渋谷のスクランブル交差点
  そして、一週間後・・・
スカルレイダー「オット―、何故お前が!?」
オットー「決まってるだろ?お前の最期を見届けに来たのだ」
スカルレイダー「な、なんだって?」
オットー「出でよ、チキン・ドリル弐型!!」
チキン・ドリル「コケ―ッ!!」
スカルレイダー「此奴は前の戦いで倒した筈!?」
オットー「侮るなスカル、この前とは訳が違う」
スカルレイダー「え?」
スカルレイダー「グハァッ!なんて鋭い蹴り込みだ!」
スカルレイダー「両手から爪を立てて・・・こんなの、前には無かった!」

〇渋谷のスクランブル交差点
オットー「言っただろう?この前とは訳が違うと」
スカルレイダー「オットー!」
オットー「我々はかつて、お前の全てを知る為に寄り多くの怪人を犠牲にした」
オットー「それをお前は自分の実力がそうさせたのだと錯覚しているようだが、現実はそうはいかない」
スカルレイダー「まさか、これまでの戦は全て計算されていたのか!?」
オットー「クックック、理想と現実をはき違えるなよ?」
  二人から少し離れた場所──
クェーサー(弐型なんて言うけど、実際は以前スカルが崩した残骸をかき集めた劣化型なんだけどね?)
クェーサー(その時レーザー器官を作り変えるお金が勿体なくて、他の部分を強化したって訳)
キ・リン「残骸かき集めて蘇生するの大変だったよ~」
キ・リン「だけど何処へ行ったんだろう?猿顔のケツ」
オットー「さぁチキン・ドリルよ、そのままスカルレイダーを追い詰めろ」
オットー「この世に悪が栄えるという事実を奴に教える為にな・・・ッ!」
オットー「ち、チキン?」
チキン・ドリル「ダジャレ、さっぶ~」
オットー「ナニぃ!?」
チキン・ドリル「あ、もしもし・・・えぇ、もうそんな時間?」
チキン・ドリル「御免なさい、今から行くからもう少しだけ待っててねん♡」
チキン・ドリル「旦那、アタイはもう行くからココは任せたわん」
オットー「ま、待ってくれ!せめて二分だけでも──」
チキン・ドリル「黙れ!」
オットー「グアァッ!!」
チキン・ドリル「全く、理想と現実をはき違えないで頂戴?」
オットー「ま、待て!チキン・ドリル!!」
オットー「ぐぅ・・・」
スカルレイダー(あの怪人、前は逃げないなんて言ってなかったか?)
オットー「ふん、奴など所詮捨て駒に過ぎない」
スカルレイダー「なっ!?」
オットー「我らブラッドレインはこれまでの怪人を軸にお前を見張ってきた。しかしその作業もここまで」
オットー「最も自分の力に過信しているお前など、私の敵ではないわ!」
スカルレイダー「ここに来て挑発か、ならば受けて立つッ!」
オットー「スカルレイダー、会社は倒産してもここは一歩も通さん!」
クェーサー「キリン、ドリルに何をしたの?」
キ・リン「別に何も?脳をちょこっと人間っぽくしただけ」
クェーサー「ちょ、ちょこ・・・?」
キ・リン「オットー、ここでチャンス到来だぁ!!」
キ・リン「・・・オットーだけに!」
クェーサー「・・・・・・」
クェーサー「・・・よし、帰ったらすぐに茶を沸かそう」
  END

コメント

  • 主人公一家が悪を倒す側ではないところが新鮮でした。それにしても、唯一まともだと思っていた茜までとうとうダジャレを・・。遺伝って怖いですね。この一家の周りでは寒い風が吹きまくるから地球温暖化が救えるかもしれませんね。

  • 2つのシーンが同時進行しているかのようで、二倍楽しめました。なんとも不思議な家族会議で、そのテーマが斬新で!とてもスピード感のある読み応えでした。

ページTOPへ