どこでき~たの、なのはちゃん!

花石雫

なのはちゃんちのおはなし!(脚本)

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花石雫

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〇明るいリビング
  うらやまのおばけ!?
寄合なのは(よりあいなのは)「ほんとだもん!!みっこちゃんのお兄ちゃんが見たんだって!!」
寄合なのは(よりあいなのは)「鉈を持ったおばーちゃんのお化け!!」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「なの~、おっきい声出して何のはなし~?」
寄合なのは(よりあいなのは)「学校の裏山にある城跡に探検に行ったら出たんだって!!お化け!!」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「おばけぇ?」
寄合広聞(よりあいひろき)「え?裏山に出るのって骸骨の落武者じゃねーの?俺の小学校時代はそー言ってたケド?」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「あそこかぁ、え?悲恋の末亡くなったお姫様がすすり泣く声じゃなくて?」
寄合挑野(よりあいいどの)「あらぁ、お母さんの時は落武者の生首が追いかけてくる~って話だったわよ?」
「こわっ!!」
寄合連(よりあいれん)「ふぅん?お父さんはよく知らないけど彼処の城跡そんな噂があるのか~」
寄合連(よりあいれん)「新聞に見学ツアー開催!とか書いてあったのなら知ってるけどなぁ」
寄合広聞(よりあいひろき)「え?あそこ何にもないのに?精々城壁の跡らしきものがあるくらいだぜ?」
寄合挑野(よりあいいどの)「広聞~?アンタさては遊びに行ってたわね?」
寄合挑野(よりあいいどの)「あそこは深い穴とかもあるから危ないから行っちゃダメって言ってたでしょ!」
寄合広聞(よりあいひろき)「少しだけだって!一回だけだし!」
寄合挑野(よりあいいどの)「そのたまたま行った一回が危険なのよ!!」
寄合広聞(よりあいひろき)「悪かったって・・・何もないしもう行かねーよ・・・」
寄合挑野(よりあいいどの)「ならいいけど・・・」
寄合小路(よりあいこみち)「今はいいけどねぇ、昔は浮浪者も住み着いてたりしたから危なかったのよ・・・」
寄合小路(よりあいこみち)「だから、怖い噂がたったり子供だけで近づくなって言われたのよ」
寄合小路(よりあいこみち)「なのちゃんも、絶対お友達と行っちゃダメよ?」
寄合なのは(よりあいなのは)「うん、おばあちゃん!」
寄合なのは(よりあいなのは)「オバケ、怖いしね!!おばあちゃんも行っちゃダメだよ?」
寄合小路(よりあいこみち)「そうねぇ!気を付けるわねぇ、ありがとうなのちゃん」
寄合話合(よりあいわごう)「なんだなんだ?なんの話だなのや?」
寄合なのは(よりあいなのは)「おじいちゃん!あのね、学校の裏山におばーちゃんのお化けが出たってお話してたの!」
寄合話合(よりあいわごう)「学校の裏山のばーさんの幽霊~?」
寄合話合(よりあいわごう)「それってもしかして鉈持ったばーさんが追いかけてくる話かい、なの?」
寄合なのは(よりあいなのは)「うん!おじいちゃん知ってるの?」
寄合話合(よりあいわごう)「知ってるも何も・・・」
寄合話合(よりあいわごう)「そりゃ稲作さんちのオヨネさんだな!!」
寄合なのは(よりあいなのは)「お、オヨネおばーちゃん・・・?公園で何時も日向ぼっこしてる・・・?」
寄合話合(よりあいわごう)「そうそう!」
寄合話合(よりあいわごう)「稲作さんちは城跡の隣に栗林を持っててなぁ!よく栗泥棒する悪ガキを追いかけ回してたのさ!」
寄合小路(よりあいこみち)「昔は多かったからねぇ・・・」
寄合小路(よりあいこみち)「オヨネさんも子供13人も抱えてたからそりゃ必死で働いていたし・・・ねぇ・・・」
寄合話合(よりあいわごう)「オヨネさんは元気だぞー?今も公園のラジオ体操に来るし、栗林にもいってるんじゃろ」
寄合話合(よりあいわごう)「今の時代流石に追いかけ回しては来ないだろうけど・・・恐らく枝打ちでもしようとしてたんじゃないかのう?」
寄合小路(よりあいこみち)「鉈持った年寄りが山から出てきたらそりゃあ子供は驚くわよねぇ!」
寄合なのは(よりあいなのは)「そういう、ことかぁ~・・・」
寄合なのは(よりあいなのは)「オバケじゃなくてよかったよぉ~・・・」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「いやいやなの、よく考えてみ?」
寄合広聞(よりあいひろき)「オヨネさんには悪いけど・・・下手な幽霊よりよっぽど怖いって・・・」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「現実に確かに存在してる、鉈持った100歳のおばーちゃんだからね?」
寄合なのは(よりあいなのは)「ま、まぁ健康で何よりだよ・・・ね?」

〇明るいリビング
  おしゃれとは
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「なのー、これあげる♪」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「つけてあげるね、うん・・・可愛い!」
寄合なのは(よりあいなのは)「ありがとうお姉ちゃん!でもなーに、これ?」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「最近流行りのアクセ!クーポンで25%offで買ったのよ~♪」
寄合なのは(よりあいなのは)「流行りなの?つけてる人見たこと無いけど・・・」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「正しくはこれからクル!かな?」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「お洒落の先取りは女の嗜みってね!」
寄合なのは(よりあいなのは)「ふーん?」
寄合広聞(よりあいひろき)「あー、それ。こないだトゥイッターでもバズってたから俺もこれから来ると思うね!」
寄合広聞(よりあいひろき)「うちの仮装部も今度の女学生喫茶の時に使ってみるかな~」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「ぷはっ!あれね!あんたも女学生すんの?」
寄合広聞(よりあいひろき)「もっちろん!色んな役こなしてこその俳優ですから!」
寄合なのは(よりあいなのは)「お兄ちゃん、お芝居上手だもんね!」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「その根性は認めるけど・・・あんたの所部員三人じゃん」
寄合広聞(よりあいひろき)「そうなんだよな。トゥイッターやティンクルトークで配信頑張ってんだけどさ・・・バズるって難しいよなぁ・・・」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「まっ、気長に頑張んなさいな」
寄合広聞(よりあいひろき)「おう、そうする!」
寄合挑野(よりあいいどの)「あらなの、かわいいのつけてるじゃない!歩夢に貰ったの?」
寄合なのは(よりあいなのは)「うん!これから来るんだって!」
寄合挑野(よりあいいどの)「歩夢は流行に敏感よね!」
寄合挑野(よりあいいどの)「お母さんは、流行して、色んな素材や色が出てから買うほうが無駄がなくて好きだけど」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「流行ってから買ってもいいけどさ~、その時には次のがキテるから・・・」
寄合挑野(よりあいいどの)「それ、結果的に流行からずれてない?」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「うっ、そこを見極めるのが難しいんだよね・・・」
寄合小路(よりあいこみち)「あら~、懐かしいわね。それ、私が女学生の時に流行った奴だわぁ」
寄合話合(よりあいわごう)「おー、確かにばあさん連中がつけとったな!」
寄合小路(よりあいこみち)「私の頃は手作りが当たり前だったから、みんなで布をもちよってつくったのよぉ」
寄合挑野(よりあいいどの)「私も小さい頃つけてたけど・・・お母さんの手作りだったのねぇ・・・」
寄合挑野(よりあいいどの)「近所の良子ちゃんにあれが欲しいのに売ってない!って泣かれたの覚えてるわ~」
寄合小路(よりあいこみち)「そりゃあ、世界に一つきりのものだから、売ってないわよねぇ!」
寄合連(よりあいれん)「しかし、最近流行りのレトロブームって奴かい?ラジオでも言ってたし、会社の若い子もそんなこと言ってたなぁ」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「う、そうなんだけど・・・そっかぁ、おばあちゃん世代のアイテムなのね・・・」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「レトロ可愛いか、古くてダサいになるか、腕の見せ所ね・・・!」
寄合なのは(よりあいなのは)「お姉ちゃんは何時もかわいくて綺麗だから大丈夫だよ~!」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「なの~!ほんともう!可愛いこ!!」
寄合連(よりあいれん)「うんうん、姉妹仲良くて何よりだよ。でもね、歩夢・・・」
寄合連(よりあいれん)「いくらクーポンがあっても、買い物は計画的にな?」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「うっ、はぁい・・・」

〇明るいリビング
  シュークリームとプリン
寄合連(よりあいれん)「ただいま~」
寄合なのは(よりあいなのは)「おかえりなさーい!」
寄合連(よりあいれん)「はいなの、お土産」
寄合なのは(よりあいなのは)「わ、シュークリームだー!!」
寄合挑野(よりあいいどの)「あら、珍しいわね。どうしたの?」
寄合連(よりあいれん)「朝のニュースで特集してただろ?なんか、妙に食べたくなっちゃって・・・」
寄合広聞(よりあいひろき)「おっ、トゥイッターでノーソンが紹介してた奴じゃん♪」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「週刊誌にも乗ってたよこれ!食べたかったんだ~、白桃ジュレとクリームのシュークリーム!」
寄合連(よりあいれん)「だろだろ?マスカットのロールケーキもあるぞ~、好きなの食べてくれ!」
寄合小路(よりあいこみち)「あらあら、いただきます!」
寄合話合(よりあいわごう)「今のすい~つは洒落とるのぅ。わしの頃は普通のプリンさえ珍かったものだが・・・」
寄合なのは(よりあいなのは)「モグモグ・・・そういえば、みっこちゃんのママがケーキ屋さんで働いてるらしいんだけどね・・・」
寄合なのは(よりあいなのは)「そこのプリンがすっごく美味しいんだって!!」
寄合小路(よりあいこみち)「みっこちゃんのままかい?って言うと・・・甘跳流羅(かんぱねるら)かしら?」
寄合話合(よりあいわごう)「あそこか!あそこのじーさんは同級生なんじゃ!」
寄合話合(よりあいわごう)「奴の作るどら焼きは絶品でなぁ・・・確か、息子の代から洋菓子が主体になっていったんじゃったか・・・」
寄合話合(よりあいわごう)「しかし、プリンはいまいちだったような?」
寄合小路(よりあいこみち)「お孫さんのお婿さんがプリンが得意なんですって」
寄合小路(よりあいこみち)「確か、賞をとったこともあるとか言ってたわよね挑野?」
寄合挑野(よりあいいどの)「ゴールデンプリン大賞ね!滑らかな舌触りでほんのり苦いカラメルが絶妙なのよ・・・!」
寄合なのは(よりあいなのは)「みんなばっかりずるい!なのも食べたい!!」
寄合挑野(よりあいいどの)「うーん、なのにはあの味は早いんじゃないかしら?」
寄合なのは(よりあいなのは)「そんなことないもんっ!食べたい!!ねぇ、おとーさん!!」
寄合連(よりあいれん)「おっと、困ったな・・・」
寄合なのは(よりあいなのは)「おとうさん、なのはのお願い・・・プリン食べたいの・・・」
寄合連(よりあいれん)「うっ、しょ、しょうがないなぁ、今度買ってくるよ・・・」
寄合なのは(よりあいなのは)「わぁい!おとうさんだーいすき!」
寄合挑野(よりあいいどの)「全くもう、甘いんだから・・・!買うなら家族分だし、お小遣いから買ってよね?」
寄合連(よりあいれん)「わ、わかってるよ・・・」
寄合広聞(よりあいひろき)「おっ、やりぃ!なのはお手柄~♪」
寄合歩夢(よりあいあゆむ)「言質とったもんね~?楽しみにしてるからね、おとーさん?」
寄合連(よりあいれん)「あぁもう、可愛い子供達の為に買ってくるよ・・・!」

コメント

  • 三世代同居ならではの会話内容と掛け合いですね。楽し気な内容と、優しく温かな雰囲気に浸ってしまいました。みな異なる価値観や情報源を持っていることが、会話をより盛り上げる要素になっていますね!

  • 今時は少人数の家族でも会話が少ないのに、三世代にわたる同居で、しかも年齢も性別も違うのにこんなにいろんな話題で盛り上がるのはすごい。なのはちゃんがムードメーカーだからギスギスしないのかな、と思いました。微笑ましい一家ですね。

  • なのはちゃんは家族のアイドル的存在ですね。彼女を中心として各々がそれぞれの個性を発揮しながら発言しているのが、聞いていてほっこりさせてもらえました。

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