正義のヒーロー一筆マン(脚本)
〇本棚のある部屋
たかし「うわああああ、どうしようどうしよう!5000字の作文が全然終わらないよー」
たかし「こんな時はあの人を呼んでみよう! 一筆マーン!」
一筆マン「やあ、一筆マンだよ。というかずっと隣にいたよね」
たかし「一筆マンだ!来てくれたんだね!」
一筆マン「うん、まあね。ずっと隣にいたからね」
たかし「今困ってるんだ!5000字の作文が終わらないんだよ!何とか楽に終わらせる方法を教えてよ!」
一筆マン「うん、それも聞いていたけど説明してくれてありがとうね。というか5000字の作文って結構重い宿題だね。小学生だよね」
たかし「そうなんだ!先生が急に出した宿題なんだ!正直キレそうだよ!ぶん殴ってしまいそうだよ!!!」
一筆マン「ぶん殴るのはまずいね。それじゃあ僕が何とか5000字埋める方法を教えるね。しかと聞けよ」
たかし「やったー!!!これで簡単に終わるぞ!!!早速方法を教えてよ!!!頼むよ!」
一筆マン「じゃあ結論から言うね。手っ取り早く字数を埋めるコツは何も考えずに文字を打ち込むことなんだ。なるべく書き直しせず一筆で」
たかし「すごいや!!!だから一筆マンていう名前なんだね!!!」
一筆マン「そうだよ。この文章も一筆で書いているんだ。ぶっちゃけほぼ義務のように書いているんだ」
たかし「そうなんだね!!!あんまり文章書くのが得意じゃないんだね!!!」
一筆マン「そうだよ。でも得意とか得意じゃないとかは関係ないんだ。とりあえず思いついたことを書き続けるんだ。そうするとなんか終わる」
たかし「なるほどね。だから1つのセリフがこんなにも長いんだね!!!読みにくいったらありゃしないよ!!!」
一筆マン「大丈夫だよ。この文章を読む人はいないからね。10タップ以内にみんな帰ったよ。もう僕らしかいないんだ」
たかし「そういうことなんだね。でも何も考えないというのも限界があるんじゃないかな。意外と5000字を無の心で書くのはつらいよ!!」
一筆マン「そうなんだ。割とつらいんだ。でも考えながら書くよりはずっと楽なんだ。ぶっちゃけ早く終われと思いながら書いているんだ」
一筆マン「そして、セリフのたびに一々セリフタブを開いて打ち込むのも若干めんどいんだ。ワードだったら本当にずっと無で書けるよ」
たかし「もはや何のために文章を書いているかわからないね!!!」
一筆マン「ストレス発散だよ。現代人は色々考えて生活をしているけど、結構ストレスが溜まるだろ。だから無で発散できる場所が必要なんだ」
たかし「Twitterでやってくれよ!!!絶対そっちの方が簡単だよ!!!」
一筆マン「Twitterでこんな長い文章打ち込んでいたらやばい奴だと思われるだろ。それは一応嫌なんだ」
一筆マン「誰も見ていないことが分かったうえで嫌なんだ。なんかこう何とも言えない嫌な感情があるんだ」
たかし「めんどくさい人なんだね!!!というかもはやだいぶ趣旨がずれてきた気がするよ!!!」
一筆マン「さっきも言ったけど、この駄文を読んでいる人はもういないんだ。だから趣旨がずれていようがいまいが関係ないんだ」
一筆マン「鍵垢でTwitterに連投しているようなものさ。誰にも迷惑が掛かってないんだよ」
一筆マン「ところで今何字くらい埋めたかな?」
たかし「今でだいたい1000字くらいだよ!!!」
一筆マン「おいおい、嘘だろ!!!結構しゃべった感覚なんだけど。もうしゃべることないよ正直」
たかし「そんな時はいい方法があるよ!!!教えてあげようか!!!」
一筆マン「おお、たかしくん本当かい?それはぜひご教授願うよ頼むよ」
たかし「こういう文章で文字数を稼ぐにはビックリマークを多用するんだ!!!!!!!そうすると中身がなくても文字数を稼げるよ!!!!」
一筆マン「本当だ!!!!!全然中身はないけど文字数は埋まるね!!!!!だからたかしくんはビックリマークを多用していたんだね!!!!」
たかし「そういうことだよ!!!」
一筆マン「でもだったら全部の文章ビックリマークだけでよくない???そっちの方が楽じゃない???」
たかし「確かに究極的にはそうだね!!!!!でもビックリマークだけ書いていたら鬱になっちゃうよ!!!」
たかし「あれ???今何してるんだっけ???何のためにビックリマークを打っているんだっけ???僕ってなんだっけ???」
たかし「そんな感じになっちゃうよ!!!」
一筆マン「そうか精神的によくないんだね。だからあえて文章を打っているんだね。勉強になったよ」
たかし「あとは急に叫んでみるというのもありだよ!!!同じ字の羅列は打つのも簡単だしね!!!」
一筆マン「なるほどちょっと試してみるよ」
一筆マン「────」
一筆マン「わあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
たかし「そうそう、そんな感じだよ!!!でも気を付けてね!!!多用すると精神を疑われるよ!!!」
一筆マン「はっはっは大丈夫だよ。私は本来叫ぶのはあんまり好きじゃないんだあああああああああああ!!!」
たかし「おー、さりげなく叫びを入れてきたね!!!流石だよ一筆マン!!!」
一筆マン「どうせ叫ぶなら唐突に叫ぶより、文脈で叫びたいよね。そうじゃないと普通に不快だからね」
一筆マン「そうだちょっとボケてみてくれるかい?」
たかし「え、唐突だなー!!!そうだな、えっと。 学校が大爆破しちゃった!!!」
一筆マン「なああああああああああんんんんんんんんんんでででででややややややややねええええええええええんんんんんんんんん!!!!!!」
たかし「すごい、突っ込みの表現として叫んだんだね!!!さりげなさ過ぎて気が付かなかったよ!!!」
一筆マン「それほどでもないよ。結構いいものだね。たまには叫んでみるというのも。ところで今何字くらい稼いだかな?」
たかし「ちょうど2000字くらいだね!!!まだ折り返しにも来てないよ!!!」
一筆マン「全然埋まってないじゃないか!!!こんなに工夫しているのに!!!」
たかし「こんなに工夫っていても何も考えずに叫んでるだけだけどね!!!」
一筆マン「よくみんな5000字も稼げるものだね。感服するよ。経緯を評してパレードでも開いてみようか」
たかし「いいね!!!全く関係ないことをして字数を稼ぐ作戦だね!!!気に入ったよ!!!!!」
一筆マン「そういうことさ。ここからはパレード編に移行するよ!!!こうすることでごまかしがきくんだ!!!」
たかし「でもパレード編に入ったら若干考えて文字を打つ必要が出てくるんじゃないかな???」
一筆マン「大丈夫だよ。実際のパレードとかも何も考えずに楽しんでいるだろ?ああいう感じで何も考えずに楽しめばいいんだ」
たかし「そうなんだね!!!じゃあ何も考えずに楽しむことにするよ!!!手始めに何をしようか!!!」
一筆マン「じゃあ、最初は一切会話がかみ合わないカーニバルにしようじゃないか。楽しいぞー」
たかし「なんなのそれ???どいうことなの???」
一筆マン「なんとなく会話が成り立っているように見えるけど全然かみ合ってないカーニバルってことさ」
たかし「よくわからないけどやってみようか!!!雰囲気でやってみるよ!!!」
一筆マン「いいぞ、ではスタートだ!」
一筆マン「最近さお茶碗買ったんだけどさいい感じに欠けてたんだよねその欠け方がいい感じにハートだったんだこれでは茶碗に恋をしてしまう」
たかし「へえ、それは宇宙に酸素がないのと同じくらい重いね。地球に帰ってきたらどうかな?月の重力は地球の6分の1だからね」
一筆マン「なるほどね。つまり北アメリカでコオロギを放し飼いにすればいいってことか。風船に水を入れるのも大概にせえよ」
たかし「それは拡大解釈だよ。実際、木の中にはいい菌と悪い菌がいるんだ。そこから消しゴムを生成できるわけないだろ?」
一筆マン「うーん、言っていることは理にかなってるけど、マウスホイールの摩擦が限界に来てるよ。今すぐ河童に泥を投げつけた方がいいね」
たかし「あははは、なかなか手痛いところを突いてくるね。毛布を燃やしても煙は吸えないよ。ホットアイマスクじゃないんだからさ」
一筆マン「カーニバル終了!!!」
一筆マン「どうだったかな。結構楽しいだろ?これが真に何も考えずに文字を打つということなんだ」
たかし「すごいや。IQが一段と下がった感じがするよ。もうほとんど会話の内容を覚えていないもの」
一筆マン「それでいいんだよ。これくらい脳みそを軽くしないと文章なんて書いてられないからね。ところで今何字?」
たかし「ちょうど3000字くらいだよ。少し終わりが見えてきたね!!!」
一筆マン「なかなか大変だね。それでは次のふぇすを開催してみようか」
たかし「次のふぇす???いったいどういったふぇすを開催するの???」
一筆マン「次のふぇすはね。異世界転生した体で適当にしゃべるふぇすだよ!楽しそうだろ?」
たかし「うん、さっきのカーニバルとあんまり変わらない気がするけどね!!!とりあえずやってみようか!!!」
一筆マン「よし、スタートだ!!!」
〇児童養護施設
たかし「おお、すごいや!!!初めて背景が変わったんじゃないかな???こんなフェスで変わる仕様だったんだね!!!」
一筆マン「背景にも飽きてきたからね。めんどくさいけど変えてみたんだ」
一筆マン「ところでここが異世界なんだね。とっても恐ろしい魔物が出てきそうだよ。たかしくん私のそばを離れないでね」
たかし「大丈夫だよ、一筆マン。僕はこれでもSランク冒険者なんだぜ。ドラゴンが来たとしても問題ないさ」
一筆マン「そうか、君もダイヤ級の冒険者だったんだね。粘っこいスライムには気を付けて。足がべとべとすると城に帰れなくなるからね」
たかし「ゴブリンにでも求婚する気かい?そんな機会あんまりないからって調子に乗らない方がいいよ。さあ早速お出ましだね」
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5,000字かー、学生の時のレポートでよく直面しましたが、いろんな小技や荒業を開発してました、懐かしいものです。当時、一筆マンに出会えていれば……