深夜のカフェ(脚本)
〇テーブル席
A「いよいよ、明日だな」
B「明日ですね」
C「そうそう、明日ですね」
A「早めに寝ないとな」
B「早めに寝ないとですね」
C「早めに寝ましょう」
A「でも」
B「でも?」
A「寝る前に一つだけ確認しよう」
C「えーっ、もうあんなに確認したじゃないですか」
A「念には念をだ」
A「先ずは」
B「水筒ですね」
A「ノドがカラカラじゃ、なにもできないからな」
C「大事の前の小事」
A「次に」
B「おやつですね」
C「バナナはおやつに入れていいんですか?」
A「判断は君に任せる」
C「え?」
A「それぐらいの判断ができないと、いざ、 事を始めて、不測の事態が起きたとき、対処できないからな」
A「バナナでも、モンキーバナナはどうか」
A「モンキーバナナでも一本でいいのか」
A「それとも、世界の食卓でよく目にする、キャヴェンディッシュか」
A「そのキャヴェンディッシュも細菌のまん延により絶滅の危機にあると言う」
A「食べるなら、今のうちかもしれない」
A「または、バナナチップスはどうか」
A「バナナチップスなら、無制限に持ち込み可能なのか」
A「君には進むべき道がたくさんある」
C「しかし」
B「なるべく現時点で共通認識を図れるものは、図っておいた方がいいじゃないですか」
A「だめだ」
C「なぜです?」
A「真っ先に俺がヤられる可能性があるからだ」
B「そんな」
A「時点で共通認識を図れるものは、図っておいた方がいい」
A「正論だ。正しいよ」
A「でも、それだけじゃ成功には足りないんだ」
B「そんなに」
C「そんなに危険なんですか」
A「ああ。君たちが思っているより、はるかに危険だ」
A「引き返すなら、今のうちだ」
A「引き止めはしない」
A「君たちにも家族はいるのだろう?」
B「いや、ですよ」
C「家族はここにいるみんなです」
A「だからこそだ」
A「だからこそ、全員でヤられる訳にはいかない」
A「次の誰かに引き継いでもらいたい」
B「どうしたらいいんです?」
A「何のことだ?」
C「どうしたらみんなで幸せになれるんです?」
A「「みんなで幸せになる」ために、これからがんばるんだろう?」
C「その「みんな」の中に、あなたはいるんですか?」
A「みんなが幸せになれば、俺も幸せになる」
B「ズルいですよ、そんな」
A「糖分補給は欠かせない。バナナも、チョコレートも忘れるなよ」
C「もし、ですよ?」
C「もし、明日が永遠に来なかったら、どうします?」
A「言っている意味が分からない」
C「だから、「もし」ですって」
A「もし、明日が来なかったら」
A「俺の活躍の場がなくなる」
A「みんなが幸せにならない」
C「今、ここにいる三人だけでも、幸せになりませんか?」
B「わかった、まるごとバナナね」
A「まるごとバナナ、か」
C「ね? 悪くないでしょ?」
C「僕は明日を永遠に来させたくないです」
B「わたしも」
A「でも、それじゃあ」
C「そのときはそのときじゃないですか」
A「それじゃあ、君たちだって」
B「いいんです」
C「あなたが無事なら」
C「だから、これからも僕たちを導いてください」
B「バナナは二本までいいですか」
A「君たち・・・・・・」
A「いいだろう。バナナは二本までOKだ」
なんだかすごく壮大な話をしているような、真剣な雰囲気でしたが、結局バナナの話でクスッと笑えました。どうでもいいことを真剣に話し合える仲っていいですよね。
遠足の話なのかバナナの話なのか少々困惑しておりますが、熱い友情の話だということは伝わりました!バナナは2本まで!これ大切ですね!こんな仲間たちがいたらなにがあっても楽しそうだなというのは間違いない。
真剣になんの話をしているんだ…?笑
ツッコミ不在のトリオだとカオスな空間になることだけはわかりました…笑
バナナチップス…美味しいですよね。