時間線を超えた姉妹 〜タイムライン・シスターズ〜

イヌドングリ

最終話「時間線を超えた親子」(脚本)

時間線を超えた姉妹 〜タイムライン・シスターズ〜

イヌドングリ

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〇山の中
坂野あかり「大変、雲が相当小さくなってる!」
坂野りせ「指数関数的な動きですね」
坂野 れい子「たしかに、りせ、その通りね!」
坂野あかり「難しいこと言ってないで急ぐよ!」
坂野あかり「さあ、れい子から! 次はりせ!」

〇木の上
坂野あかり「さあ、早く登って!」
坂野 れい子「うわっ、高い!」
坂野りせ「早くしないと穴が閉じてしまいます!」
坂野 れい子「せ〜の!」

〇山の中
坂野 れい子「えっ、2人は、どうしてここに?」
坂野あかり「そ、そんな・・・・・・」
坂野りせ「どう、しましょうか?」
坂野 れい子「まに、合わなかった!?」

〇古風な和室(小物無し)
坂野 智治「間に合わなかったの!?」
坂野あかり「うん」
坂野 れい子「だから、その──」
坂野りせ「今後は──」
  いや、過去は変わるんじゃ?

〇山の中
坂野あかり「大変、雲が相当小さくなってる!」
坂野りせ「指数関数的な動きですね」
坂野 れい子「たしかに、りせ、その通りね!」
坂野あかり「難しいこと言ってないで急ぐよ!」
坂野あかり「ロープ?」
坂野りせ「未来からの手助けかもしれません」
坂野 れい子「あれを使って木に登りましょう!」

〇木の上
坂野 れい子「うわっ、高い!」
坂野りせ「早くしないと穴が閉じてしまいます!」
坂野 れい子「せ〜の!」

〇山の中
坂野あかり「そ、そんな・・・・・・」
坂野りせ「どう、しましょうか?」

〇古風な和室(小物無し)
坂野 智治「間に合わなかったの!?」
坂野あかり「うん・・・・・・」
坂野りせ「しかし策はあります」

〇山の中
坂野あかり「大変、雲が相当小さくなってる!」
坂野りせ「指数関数的な動きですね」
坂野 れい子「たしかに、りせ、その通りね!」
坂野あかり「難しいこと言ってないで急ぐよ!」
坂野あかり「ロープが穴から垂れてる!」
坂野りせ「未来からの手助けですね」
坂野 れい子「あれを使って穴まで登りましょう!」

〇木の上
坂野あかり「これじゃ、間に合わない・・・・・・」

〇山の中
坂野あかり「さよなら、りせ、れい子」

〇山の中
坂野あかり「ん?」
坂野あかり「スマホに着信?」
坂野りせ「電波は届かないはずでは」
  長居は無用、早く帰れ
  りせ(54)、れい子(54)
坂野あかり「えっ、どういうこと?」
坂野りせ「あかりが帰れなかった未来、でしょうか?」
坂野 れい子「私たちは54歳ってこと?」
坂野りせ「もしや時空の穴は──」
堀井 舞「──そこにいるんでしょ?」
堀井 舞「出てきなさい!」

〇見晴らしのいい公園
坂野 智治「君たちはいつ頃から来たんだい?」
堀井 舞「そうね、帰ったらお出迎えしないと」
堀井 舞「このまま順調にいけば、だけど」
坂野 智治「不穏なこと言うなよ・・・・・・」
坂野あかり「ごめん、わたしたち急いでるの」
坂野りせ「このままだと、帰れなくなってしまう可能性が」
坂野 智治「そっか」
坂野 智治「じゃあ、会える日を楽しみにしてるよ」
堀井 舞「また未来でね」

〇木の上
坂野 れい子「うわっ、高い!」
坂野りせ「あかり、助かりました、お先します」
坂野あかり(大変な旅だったな)

〇大樹の下
坂野 れい子「消えちゃった」
坂野りせ「原因がなんだったにせよ、」
坂野りせ「他に被害のでなさそうな場所でよかった」
坂野りせ「ところで、あかりはなんでこんな場所に?」
坂野あかり「山歩きの練習 ちょっと始めてみようと思って」
坂野 れい子「けっこう険しくない?」

〇玄関の外
坂野あかり「・・・・・・ねえ、ここに住んでると思う?」
坂野りせ「どうでしょうかねぇ?」
坂野りせ「まあ、いなくても実家に行けば」
坂野りせ「私は顔見知りです」
坂野 れい子「でも、あの時から成長してなくない?」
坂野あかり「じゃあ、押すね」
坂野あかり「あ〜、え〜とっ」
坂野りせ「その、あの、ですね」
坂野 れい子「ごめん、間違えちゃった──」
坂野 舞「あかりに、りせに、れい子!」
坂野 舞「久しぶり」
坂野 舞「そして、おかえり」
坂野かおる「お姉ちゃん達、誰なの?」
坂野 智治「紹介しよう、この3人は、」
坂野 智治「かおるのお姉ちゃんだぞ〜」
坂野あかり「あ〜、そういうこと!」
坂野あかり「ねえ、かおるちゃん、明日、あかりお姉ちゃんと公園であそぼっか?」
坂野 れい子「勉強わかんなかったら、れい子お姉ちゃんが教えたげるわ」
坂野りせ「それより、私、りせと映画鑑賞なんてどうです?」

〇おしゃれなリビングダイニング
  時間旅行で家族が増えちゃったわたしたちだけど
  いまはまず、このオレンジクリーム煮を食べたいと思います
  母さんのこれ、美味しいんだから。
  かおる、子供の頃から食べれるなんて幸せよ?
  ね、れい子!
  ほら、まずは一口!
  ねっ? 美味しいでしょ?
  りせは何か言いたげだけど、いまは──うん、美味しい!
  この幸せを、味わいたいと思います

コメント

  • 明るいハッピーエンドで良かったです!
    妹ちゃんが増えたというラストも、いつの間にか社交的になったりせにも感動しました。
    苦手だったはずのオレンジクリーム煮でお母さんの味と家族の温かさを姉妹が感じているのも素敵です。
    雲が閉じるのに間に合わなかった辺りのトライ&エラーは、未来の姉妹たちが過去に戻ることを想定して工夫していたということでしょうか?
    スゴく面白い作品でした!!

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