マッスルボディーの憂鬱

ぽむ

エピソード4(脚本)

マッスルボディーの憂鬱

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〇教室
  キーンコーンカーンコーン
マッチョ峰山先生「はい、今日はここまでー」
  「きりーつ」「れいー」
  「ちゃくせーき」「先生さようならー」
マッチョ峰山先生「ふう。 さて、これから部活に行かなきゃ」
体育松山先生「峰山先生!!! さぁ、行きましょう! みんな体育館で待ってますよ!!!」
マッチョ峰山先生「あら、体育の松山先生。 はりきってますね」
体育松山先生「もちろんですよ! もうすぐ腹筋ゴリゴリンピック東京 開催ですから!!」
マッチョ峰山先生「・・・いきましょう」

〇体育館の中
マッチョ峰山先生「はい仰向けになって、両腕を肩より上に!両脚はテーブルトップに! 片足ずつ交互に降ろす! こら、そこ腰あげない!!!」
体育松山先生「さすが、先生のコアマッスルトレーニングは、ためになります!!!」
マッチョ峰山先生(ネットで調べた、だけだけどね・・・)
マッチョ峰山先生(私の筋肉は、自ら鍛えたモノでは ないのだから・・・ はぁ・・・)
マッチョ峰山先生(ワタシにできることだけでも、 もっと頑張らなきゃ)
数学細川先生「うう・・・峰山先生・・・」
理科五十嵐先生「どうしたんですか?細川先生」
数学細川先生「な、何でもないです・・・ うう・・・」
理科五十嵐先生「泣いてるじゃないですか。 僕で良ければ、相談に乗りますよ」
数学細川先生「僕は・・・元の峰山先生が、好きだったんです・・・」
理科五十嵐先生「あぁ・・・峰山先生、突然マッチョになりましたもんね。 人気も上がりましたけど」
数学細川先生「でも峰山先生は、見た目は変わっても 優しい峰山先生のままですし、 今の峰山先生を、好きになりたいんです・・・」
数学細川先生「僕も、マッチョになれば、気持ちがわかるのかなぁ・・・」
理科五十嵐先生「そういうものなんですかね・・・」
理科五十嵐先生(僕は弱くて体力ないし 繊細なので、自信もないし。 あの筋肉に憧れはあるけどね)
マッチョ峰山先生「あら、細川先生、五十嵐先生。 軽いトレーニングで良ければ、 よかったらご参加しませんか? 汗かくと、スッキリしますよ」
理科五十嵐先生「僕、体力ないですけど」
マッチョ峰山先生「別にマッチョにならなくても いいんですよ。 軽いストレッチで筋肉をほぐすのは、 体調改善には、いいですよ〜」
理科五十嵐先生「自信もつきますかね? 僕からだ弱くて、自信もなくて」
マッチョ峰山先生「そうなんですか。 有酸素運動や、 食事やメンタル面のフォローもしますので、体質改善に役立てられたら嬉しいです」
マッチョ峰山先生「こちらのカリキュラムでの お食事やお弁当も用意しますよ。 合宿もありますし」
数学細川先生「忙しいのに、先生そんなことまで。 凄いなぁ。 僕も鍛えなきゃダメかなぁ・・・」
数学細川先生「僕、決めました。 変わります。 峰山先生、お願いします。 五十嵐先生、一緒に トレーニング、つき合ってください〜」
理科五十嵐先生「ええ・・・僕も? しょうがないなぁ。できる範囲で お願いします」
  こうして、僕たちのトレーニング生活は始まった。

〇公園のベンチ
  タッタッタッ
体育松山先生「あともう少しです、頑張りましょう!」
  ふぅ、ふぅ。
  
  「はい、休憩しまーす。お弁当とプロテイン茶も配りまーす。」
数学細川先生「ふぅ〜やっと休憩タイム」
体育松山先生「先生方、だいぶ、いい筋肉がついてきましたね」
数学細川先生「いや〜先生のメロン肩には まだまだです〜」
理科五十嵐先生「そうですね。僕が続けられたのも、 峰山先生や、家庭科の沢田先生、マネジャーや生徒と保護者など、みんなの協力のおかげです」
理科五十嵐先生「毎日、ヘルシーで美味しいものが食べられるんですから。 それを目当てに入部する人も、いるようですね」
理科五十嵐先生「トレーニングは大変ですが・・・」
  全員「ハハハハハハハハハ」
数学細川先生「加賀美財閥や南城コーポレーションも 資金面も寄付や援助してくれてるそうですね」
体育松山先生「試作品もいろいろ提供してくれてますしね。新製品が、試せて嬉しいです」
理科五十嵐先生「大事な生徒さんの先生ですからね。 凄いです、峰山先生」
体育松山先生「僕等も頑張りましょう!」
  みんなと仲良くなったし、
  すこしは自信もついてきた。

〇散らかった職員室
  ガヤガヤガヤガヤ
  
  「あっ校長だ。」
  シーーーーン
  校長「はい、職員朝会を始めます。副校長、なにか連絡事項はごさいますか?」
  副校長「最近マッスル部の活躍が素晴らしく、優秀な成績、部員も急増しています。一部先生方もトレーニング始めたそうで・・・」
  副校長「五十嵐先生、いかがですか?」
理科五十嵐先生「はい、とても優しく指導していただいて、体調もよく、効果も出てきました。 マッスル部は、素晴らしいと思います。ぜひ一緒に」
  「パチパチパチパチパチパチ」
  
  「えー、さて、次の話ですが・・・」

〇体育館の中
マッチョ峰山先生「はい、今日も、これでトレーニング終了です、お疲れ様でしたー!!!」
  「先生ありがとうございます!」
  「今日も腹筋板チョコでした!」
  「さようならー」
マッチョ峰山先生「さようならー!」
マッチョ峰山先生「ふう・・・」
数学細川先生「先生、お疲れさまです。 大きなため息ついて、 どうしたんです?」
マッチョ峰山先生「細川先生。 いえ、何でもないんです。 ちょっと疲れたのかな・・・」
数学細川先生「先生はいつも忙しそうですよね。 よかったら、一緒に帰りましょう」
数学細川先生(なんか、話が聞けるといいんだけど)

〇公園のベンチ
  タッタッタッ
数学細川先生(こんな時までランニングなんて、 先生は本当にストイックだなぁ)
マッチョ峰山先生(体を動かしてないと、余計なことまで考えちゃう。 細川先生、以前よりすごく、 たくましくなって・・・)
数学細川先生「ちょっと、休みましょうか」
マッチョ峰山先生「ええ」
  ドサッ
数学細川先生(よし・・・ 今日こそは、言うんだ)
数学細川先生「先生。僕は・・・」
マッチョ峰山先生「はい?」
数学細川先生「僕は、先生のことが大好きなんです!!! 元の姿でなくてもいい!!! 僕はアナタが好きなんです!」
マッチョ峰山先生「えっ」
  ボワワワ〜ン
スレンダー峰山先生「あっ」
  説明しよう。
  不思議な飴の効果でマッチョになっていた峰山先生は、愛する人に告白されると、元の姿に戻ってしまうのだ。
スレンダー峰山先生「戻っちゃった・・・」
数学細川先生「・・・」
数学細川先生「峰山先生・・・ カワイイ・・・」
スレンダー峰山先生「どうしよう・・・」

〇奇妙な屋台
スレンダー峰山先生「・・・と、いうわけなんです〜 ええ〜ん」
不思議な店の店主「あらまぁ〜 どうしましょう」
数学細川先生「僕は、スレンダーな元の姿に戻ってくれて嬉しいのですけど。 マッチョ部のことを考えると心配で・・・」
不思議な店の店主「まぁ〜元々〜 マッチョではない、わけですから〜 仕方ないですねぇ〜」
スレンダー峰山先生「そうですよね・・・。 私もみんなを騙しているようで、すごく、心苦しかったんです。 ・・・もう嘘をつくのはやめます」
スレンダー峰山先生「でも、明日からどうしよう・・・」
数学細川先生「そうですよね、 みんなマッチョ峰山先生を目指して頑張っているわけですから・・・」
理科五十嵐先生「あっ、アナタは!」
スレンダー峰山先生「五十嵐先生!!! なぜここに!?」
理科五十嵐先生「帰りがけに、トレーニングと思って・・・ マッチョは、どうしたんですか?」
スレンダー峰山先生「実は・・・ 元に戻ってしまったんです・・・ 本当はこの姿が本当なんです…」
理科五十嵐先生「えええ!!!」
スレンダー峰山先生「騙していて、ごめんなさい、 ええーん」
理科五十嵐先生「・・・まぁ、僕は驚きましたけど、 峰山先生の頑張りは、知ってますから・・・ 騙したなんていわないくださいよ。」
理科五十嵐先生「でも部活はどうするんですか・・・」
不思議な店の店主「しょうがないわねぇ〜 お得意様ですし、 とっておきのモノを 差し上げましょうか〜」
  ジャジャーン

〇体育館の中
  「はい、みなさん注目ー」
  
  ザワザワザワザワ
体育松山先生(えっ、誰? 素敵な筋肉・・・)
スレンダー峰山先生「皆さんにお話があります」
スレンダー峰山先生「私はマッチョを卒業して 元のスレンダーに戻ってしまいました。 みんなの期待に、こたえられなくて、本当にごめんなさい。」
スレンダー峰山先生「皆さんにご紹介します。 今日から、ワタシに変わって、 この「タイガーマッチョマン」が 指導します。」
謎マッチョ「よろしく〜」
  「あれ誰?」
  「なんか有名なプロレスラーらしいぞ」
  「仕上がってるな!」
  「筋肉が手羽先集合体だ!」
  「素敵!」
スレンダー峰山先生「ワタシもまたイチから鍛えて、 理想的なマッスルボディを手に入れたいと思います。 皆さんよろしく〜」
  パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ
スレンダー峰山先生「(小声) 五十嵐先生、大丈夫ですか?」
謎マッチョ「先生には感謝してます、恩返しです。 念願の強い肉体と、強靭な精神力を手に入れたんです。 僕はこれからも、頑張りますよ」
スレンダー峰山先生「そう頼もしいわ。 アナタに、これからは任せるから!!!」

〇奇妙な屋台
  テレレレッテテー
不思議な店の店主「特製筋肉増強プロテインドリンク〜」
不思議な店の店主「ドーピング・・・ではないのよ? ちゃんと、自分の筋肉を育てるお手伝いをしただけ」
不思議な店の店主「なので告白されても、元には戻りません〜 怠けたら筋肉は減るかもだけど」
不思議な店の店主「彼は望んだ通りの、 本当の筋肉を、手に入れたの〜」
不思議な店の店主「彼女も、本当の自分に戻って、イチから鍛えるそうよ〜 筋肉は裏切らないし、 努力は無駄にならないの〜」
不思議な店の店主「さて、店じまい店じまい」

コメント

  • メロン肩とか、腹筋板チョコとか、手羽先集合体とか、独特な筋肉褒め言葉に魅了されました。筋肉は一日にして成らず。毎日コツコツ筋肉に相談ですね。

  • なんだかマッスルボディーの”輪”が広がっていくようですね! その中で細川先生の一途な思いだけが浮き立っていて、それも又素敵でした。

  • いいですねー、全編筋肉もまみれまくったヒューマンラブストーリー!本作を読んでいると、胸がドキドキワクワクムキムキしますね!

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