第2話 絆(脚本)
〇林道
杏奈「うわ、結構暗いね・・・」
沙利「そうね・・・ まぁ、森の奥にあたるところだし、仕方ないけどね」
杏奈「確かに・・・ というか、この先に隣の町があるなんて やっぱり考えられないなー」
沙利「そう・・・? 確かに森は広いし、 これが繋ぎとは考えにくいけど」
杏奈「あぁ、もう! そんなこと考えてたら怖くなってきた! 沙利、早く目当てのモンスター倒しに行こ!」
杏奈はそう言うと、
スタスタと奥に進んでいく。
杏奈「わぁ!?!?」
沙利「あ、杏奈、それ・・・目当てのモンスター、 蜂よ!」
杏奈「え、えぇ!? ・・・どう見ても蜂蜜なんだけど」
沙利「み、見た目はそうだけど、 触ると蜂が・・・」
杏奈「ま、いっか 取っちゃえ!」
沙利「・・・って、杏奈!?」
杏奈「うわぁぁぁ!! 何かいっぱい出てきたぁぁ」
杏奈「うわぁぁん、沙利、助けてぇぇ」
沙利「んもう、しょうがないわね・・・」
沙利「水よ、我らを助けたまえ! 〈水流乱舞〉(ウォータースプライト)!」
杏奈「ふぅ、ありがとう、沙利 助かった・・・」
そこには、大量の蜂と、
蜂蜜のボトルが落ちていた。
沙利「良かった・・・ 無事、ドロップアイテム収集完了ね」
杏奈「うん! この蜂はモンスターになってる奴だから、 いい媒介になると思うよ!」
沙利「じゃあ、家に帰ったら早速 作成お願いできるかしら?」
杏奈「うん!ほんとにありがと!」
〇風流な庭園
杏奈「あー・・・、やっと帰ってきたー!!」
沙利「そうねっ はい、これ蜂蜜と蜂よ」
杏奈「ありがとっ、沙利!」
そう言ってボトルを受けとると、
家の中に入っていく。
〇広い畳部屋
杏奈「それにしても、沙利が手伝ってくれたら こんなに部屋がきれいになった!」
沙利「そんなこともないわよ? ほら、持って帰ってきたものを すぐ机に置かない! これが散らかる原因なんだから・・・」
杏奈「は、はーい・・・」
杏奈「じ、じゃああたし沙利の新しい杖作ってくるねー できたら呼ぶから居間でゆっくりしててー!」
杏奈はそそくさと
二階にある鍛治場に駆けていった。
沙利「んもう・・・逃げた、わね」
〇小さい倉庫
杏奈「ふぅ、結構時間かかっちゃったなぁ・・・ こんな感じで沙利、喜んでくれるかな?」
杏奈「伸びる能力とか、自己修正能力とか 入れてるし、大丈夫だよねー」
沙利「杏奈ー?もうすぐ晩御飯できるけど、 もう完成したかしら?」
杏奈「あ、沙利! ちょうど完成したよー!」
沙利「わ、ほんとね♪ リクエストしてた可愛さも ばっちり入ってるし、杏奈、ありがとう♡」
杏奈「へへ、そんなに喜んでもらえるなんて嬉しいなー! 沙利、これからもよろしくね!」
沙利「ええ、こちらこそよ、杏奈!」
二人は一緒に住むことによって、より絆が深まった。
ちょっと不思議なほのぼのするお話ですね。
2人の仲が今後どうなっていくのか、楽しみです。