魔法使いの竜葉

さつまいか

第1話 始まり(脚本)

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〇森の中
杏奈「ふぅ、やっと倒れた・・・」
  杏奈は、倒したクマのモンスターの
  ドロップアイテムを拾う。
杏奈「とてもいい素材!このモンスター、 いろんな意味で侮れないな・・・」
杏奈「それにしても、あたしが作った このロングソード、本当に切れやすくてすごい!」
杏奈「やっぱりあたしの能力は すごいですなぁ・・・ 大きいモンスターもズバっと一振り! あとは、素材の鑑定でもして・・・」

〇森の中
杏奈「・・・って、もうこんな時間! 家に帰らないと・・・」
杏奈「ふんふふーん♪今日は大物が倒せた! きっとあの子も喜ぶだろうなー」

〇風流な庭園
杏奈「だっだいまー!」
杏奈「あ・・・ 部屋の中、ちゃんと掃除しないとなー・・・」

〇散らかった居間
杏奈「うぅ、10日もそのままにしておくんじゃないな・・・」
  杏奈はごそごそと部屋のゴミを片付けながらそう思う。
  杏奈は掃除が大嫌いな少女であった。
杏奈(でも、明日になったらあの子が来るし、大丈夫かな・・・)

〇散らかった居間
  翌日。
杏奈「ふわぁ、よく寝たぁ・・・ よし、片付けに取りかかって・・・」
???「ちょっと! 杏奈っ、10日前に整理したばっかりなのに どうしたらこんなに散らかるの?」
  ガラガラガラ、と
  横開きの扉から誰かが入ってきた。

〇散らかった居間
杏奈(げ! 沙利、なんでこんなに早く?)
  沙利と呼ばれた少女は、
  部屋の中のゴミ袋をゴミ収集所に転移させる。
  この世界では頻繁に使われる魔術の一つだ。
沙利「ふぅ、これでよしっ、と 杏奈、私決めた!」
杏奈「ありがとう!沙利! って、何を決めたの?」
沙利「あなたと一緒に住むことっ このままだと、杏奈はゴミの中で 過ごすようになっちゃうじゃない」
沙利「そんなのだめだもの 私がずっと掃除してればいいし、 杏奈は私が注文する品を 作ってくれればプラマイゼロ! ね、いいでしょ」
杏奈「えぇ!?沙利、住んでくれるの!? あたし同じくらいの年の子と一緒に 住むのが夢だったの! ありがと!これからもよろしく!」
沙利「えっ・・・」
沙利(本当は断られるのも覚悟してたんだけど・・・)
  予想外のことを言われ、沙利は戸惑っている。
杏奈「ん?沙利?どうかしたー?」
沙利「ううん、何でもない ただ、杏奈がそんなに早く 受け入れてくれるなんて 思いもしなかったから・・・」
杏奈「あはは、そうかな? で、早速なんだけど、この素材の 収納の仕方がいまいち分からなくて・・・」
沙利「あぁ、だったら、これをこうして・・・」
  沙利は慣れているのか、あっという間に
  杏奈の部屋にあった引き出しにドロップアイテムや
  素材を片付けてしまった。
杏奈「うわぁ、沙利、すごい!」
沙利「そうでもない、よ? それで杏奈、あなたに作ってほしいものが ちょうどあったんだけど・・・」
杏奈「えっ、何? 今杖とか作る素材がちょうど不足してて、 危ういところだけど・・・」
沙利「えっとね、この杖を新調して 欲しかったんだけど・・・」
杏奈「あ、その杖の素材、どこかいっちゃったんだよね・・・」
杏奈「結構強い大型モンスターの ドロップアイテムだったのにぃぃ」
沙利「もう、だからいつも整理整頓して、って言ってるのに・・・」
杏奈「あ、そうだ! 時間もたっぷりあるんだし、 今から一緒にそのモンスター倒しに行かない?」
  杏奈がそんなことを言い出した。
沙利「えぇ?別にいいけど・・・ 早い内がいいし、もう出発する?」
杏奈「うん、そうだね! 部屋の掃除もだけど、色々ありがとう!」
沙利「え?もう、そんなこと言ったら照れちゃうでしょ・・・」
  そんな言い合いをしつつ、
  二人は昨日杏奈が行っていた森に行くのだった。

次のエピソード:第2話 絆

コメント

  • 彼女達のとても可愛らしいビジュアルから、掃除ベタ、モンスター倒しという語録がミスマッチでありながら、なかなか興味を引くお話でした。

  • 私も片付けや掃除が大の苦手で物も無くしがちなので、沙利と一緒に暮らしたいと思いました🤣
    私は主人公のように何にも作ったりモンスター倒したり出来ないですが、大丈夫かなあ…🧐
    とても続きが気になりました😄

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