エピソード1(脚本)
〇華やかな寮
ここはとある学園
この学園には昔から伝統的なイベントがある
それは──
〇コンサートホールの全景
百合コンテスト、略して──
『ゆりコン』
『ゆりコン』とは、学園1萌え萌えな百合カプを決めるためのコンテストである
クラスごとに1カプ、代表百合カプを出し──
自分のクラス以外のカプに投票する
そして、最も票数が多いカプのクラスが優勝
百合オタクによる百合オタクのための
コンテストである
〇教室の外
ちなみにこのコンテストは、百合好きの生徒会長が始めたものである
百合好き生徒会長「私が考えました(*´∇`)」
〇華やかな寮
ゆりコン開催の数日前
どこのクラスも代表カプを決めているようです
〇ファンタジーの教室
このクラスでも今年の代表カプを決めているようです
2-B
美華「おすすめのカプある人~?」
???「はい!!」
莉心「私は、『ののもも』が良いと思うわ」
莉心「このカプの特色は「身長差」!!」
莉心「背の高いののかさんに追い付こうと、背伸びをしたり、毎日牛乳を飲んでるももちゃんが──」
莉心「超絶可愛い!!」
莉心「「そんなことしても、身長伸びないぞ」ってからかうけど、影でこっそり応援してるののかさんも──」
莉心「尊すぎる!!」
莉心「それから、それから!!!!」
美華「ストップ、ストップ!」
美華「りこっち興奮しすぎ💦 十分「ののもも」愛は伝わったから」
美華「他におすすめのカプある人?」
???「はい!」
圭太「僕は『ここさよ』が良いと思う」
美華「『ここさよ』? 初めて聞くカプだね」
美華「りこっち分かる?」
莉心「もちろん! 百合カプのことなら私にお任せを!!」
莉心「『ここさよ』とは──」
莉心「こころさんと沙夜さんのカプのことです!!」
入江沙夜「え!?私たち!?」
莉心「このカプは2年生になってからできたものですね!」
莉心「ち・な・み・に!!」
莉心「告白方法は──」
〇菜の花畑
入江沙夜「あの・・・佐々城さん・・・」
佐々城こころ「なぁに?沙夜ちゃん?」
入江沙夜「私ね、1年生の頃から、ずっと佐々城さんが好きだった!!」
佐々城こころ「!?」
入江沙夜「だから・・・その・・・つ、付きa」
佐々城こころ「沙夜ちゃん!!ちょっと待って!!」
入江沙夜「え!?」
入江沙夜「もしかして・・・ダメだった?」
佐々城こころ「ち、違うの!! 泣かないで!!沙夜ちゃん!!」
入江沙夜「じゃあ、どうして止めたの?」
佐々城こころ「あのね、沙夜ちゃんが言おうとしたこと、私が先に言いたいと思ってたことだから、咄嗟に止めちゃった」
佐々城こころ「ごめんね」
入江沙夜「え!?ということは──」
佐々城こころ「沙夜ちゃん──」
佐々城こころ「私と付き合ってください!!」
入江沙夜「はい!よろしくお願いします!!」
〇ファンタジーの教室
莉心「という感じです!」
入江沙夜「「という感じです」──じゃないよ!!」
入江沙夜「この動画、どこで撮ったの!?」
莉心「百合あるところに私あり!!ですよ! 沙夜さん!」
入江沙夜「答えになってない!!」
佐々城こころ「綺麗に撮れてるわね〜」
佐々城こころ「莉子さん、あとでこの動画DVDに焼いて私にくれないかしら?」
莉心「それはもちろん! 早急に作ってお渡しします!」
入江沙夜「ちょっと、そこの2人!! 勝手に話進めないでよ!!」
美華「ストップ、ストップ!!」
美華「3人とも一旦席ついて」
美華「りこっち、『ここさよ』の説明ありがと!」
美華「他におすすめカプある人は?」
数十分後
美華「これで全部かな?」
美華(1人1人の演説長かった〜)
美華「それじゃあ、どのカプが出たか言っていくね」
美華「『ののもも』」
美華「『ここさよ』」
美華「みみなな」
美華「この三組かな」
美華「じゃあ時間もないし、ちゃっちゃと投票やろうかな」
美華「じゃあ、紙に推しカプ書いてこの箱に入れてって〜」
数分後
莉心「くっ、こんなに尊いカプが山ほどある中で、人組だけ選ぶ・・・」
莉心「こんなの拷問に等しいです!!」
美華「あと3秒で入れないと、りこっちの投票券なくなるからね〜」
美華「さーん」
莉心「え、え〜と〜💦」
美華「にー」
莉心「うぅ〜〜・・・」
美華「いーち」
莉心「き、決めましたー!」
美華「はい!ありがとね〜!」
クラス全員「怖〜・・・」
美華「じゃあ、投票結果は放課後に発表するね〜」
〇ファンタジーの教室
放課後
美華「じゃあ、発表するね〜」
美華「投票の結果、私たちのクラスの代表カプは──」
美華「『ここさよ』に決定しました〜!!」
入江沙夜「え!?私たち!?」
佐々城こころ「頑張ろうね〜!沙夜ちゃん!」
入江沙夜「えっ!?う、うん・・・」
美華「じゃあ、2人ともがんば👍」
入江沙夜「う、うん」
佐々城こころ「はーい」