それは夢か現か

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それは夢か現か(完結編)(脚本)

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〇タクシーの後部座席
藤井 敦「池田執事、さっきはありがとう とても助かったよ」
池田 春康(執事)「いえ、敦おぼっちゃまがお困りの際はいつでも助けるのが私のお仕事ですから」
藤井 敦「それにしてもなぜ 僕が屋敷を出ようとしたり、 それを手助けしてくれたり、したの?」
池田 春康(執事)「実は・・・これまでの敦おぼっちゃまも 何度か脱走を試みたことがあるんです」
藤井 敦「えっ!」
池田 春康(執事)「半年前までは幸せな生活を送っていた敦おぼっちゃまですが、夏休みを機に毎日5時間あるいは10時間の資格の勉強をしていました」
藤井 敦「それは屋敷でも言ってたね たしか毎日休まず真面目に・・・って」
池田 春康(執事)「それが残念ながら 週に1、2回の頻度で脱走を図っていたんですよ」
藤井 敦「まさか!?」
池田 春康(執事)「そのまさかでございます ですから私たちは常に敦おぼっちゃまを 監視レベルで見守っていたんです」
池田 春康(執事)「ですが突然 敦おぼっちゃまの記憶喪失が 起きた時は私はチャンスだと感じました」
池田 春康(執事)「今までの敦おぼっちゃまが優等生のように刷り込めばきっと脱走はしなくなると・・・」
池田 春康(執事)「でも、運命は変えられないのですね やはり敦おぼっちゃまは・・・」
藤井 敦「脱走してごめんなさい」
池田 春康(執事)「いえ、もうそういう運命なんだと 私は悟ったのでいっそのこと 敦おぼっちゃまの好きなようにさせて」
池田 春康(執事)「また新しい展開になるのを見てみたいと 私自身が思ったわけです ですからこれは敦おぼっちゃまの脱走では ございません」
藤井 敦「えっ?」
池田 春康(執事)「こうして車に乗ってる以上 現在敦おぼっちゃまは誘拐されているようなものです ですから敦おぼっちゃまは何も悪くありませんよ」
池田 春康(執事)「これは全部私の責任です ですから気を負わず楽しい日々をお過ごしください」
藤井 敦「ちょっと待って! 何言ってるの? どうしてここまでしてくれるの?」
池田 春康(執事)「私は敦おぼっちゃまがお困りの際はいつでも助けると言ったでしょう?」
藤井 敦「た、たしかにそう言ってたけど、 僕はこれからどうすればいいか分からないよ」
池田 春康(執事)「もうすぐ駅に着きます 今の時間ならギリギリ終電に間に合うと思いますから 今はとにかくここを離れてみては いかがでしょう?」
藤井 敦「そんな!? 向こうで僕は何をすればいいの? 池田執事は来ないの?」
池田 春康(執事)「今の敦おぼっちゃまはもう立派な大人です すでに私の助けなど無くても知識や経験でいけると思います」
池田 春康(執事)「実際、何か当てがあるのでしょう?」
藤井 敦「ま、まあね」
藤井 敦(当てなんて無いよ! せいぜいこの悪夢から覚めるくらいこと くらいだけど、なにも電車に乗る必要はない)
藤井 敦(というかいつでも助けるとか言いつつ 最後は僕に丸投げじゃん!)
池田 春康(執事)「さあ、着きましたよ 終電の電車に乗って終点の駅の近くにお父様のご実家がございます」
池田 春康(執事)「当てが無いのでしたらひとまずそちらで 匿っていただくのはどうでしょう?」
藤井 敦(み、見透かされてる〜!)
藤井 敦「うん、ありがとう 助かるよ」

〇駅のホーム
池田 春康(執事)「さあ、電車が来ましたよ 間に合ってよかったです」
藤井 敦(僕はこのまま池田執事を置いてくべきだろうか?ここまでしてくれた池田執事になにもお返しができないまま去っていいのだろうか?)
藤井 敦(たとえ夢の中とはいえ、池田執事にお礼はしたい)
藤井 敦(あぁ〜、でも考える時間がない!)
藤井 敦(仕方ない! 半ば強引だけどこの手でいこう!)
藤井 敦「池田執事!」
池田 春康(執事)「はい、なんでしょう?」
藤井 敦「さっき、新しい展開を見てみたいって言ってたよね?」
池田 春康(執事)「え、えぇ、まあ・・・」
藤井 敦「見せてあげるよ! 僕の切り開いた世界線を!」
池田 春康(執事)「えっ、ちょっ、ちょっとお待ちください! 敦おぼっちゃま〜!」
  池田執事の言葉も聞かずに敦は池田執事の腕を強く握り、終電へと駆け込んだ

〇電車の座席
藤井 敦「・・・んん、んー」
藤井 敦(はっ!僕はいったい・・・)
藤井 敦(そうだ、僕は池田執事と一緒に電車へ・・・ って、たった今その夢から覚めたわけだから そんなわけないか)
  敦が周りを見渡そうとすると
  アナウンスが流れてきた
  まもなく、終点○△駅〜終点○△駅〜
  出口は右側です
  お足元にお気を付けてお降り下さい
  本日はご乗車ありがとうございました
藤井 敦(いつも降りる駅だ!)
  敦が降りる準備をしていると
  またアナウンスが流れてきた
  お客様にご連絡がございます
  これから車掌が車両内を歩きますので
  どうか、殺されてください
藤井 敦「は?なんて!??!!!??」
  敦はあまりの突然なことに理解するのに時間がかかった
  しかしそれはすぐに分かったのだ
  なにせそこには・・・
「おーい、敦おぼっちゃま! 今すぐ逃げるのです!!」
藤井 敦「その声はまさか、池田執事! これ夢から覚めてなかったのか!!」
  敦が振り向くとそこにはこの世のものとは思えない不気味な生物と
  そのすぐそばに池田執事がいた

〇電車の中
藤井 敦「え、これは一体・・・」
池田 春康(執事)「敦おぼっちゃま 私が時間稼ぎしている間に 早くここから逃げるのです!」
藤井 敦「でも池田執事は・・・」
池田 春康(執事)「私の心配ならございません! 執事たるもの、いざとなればこの武術で命を懸けてでもご主人を守り抜くのです!」
池田 春康(執事)「くらいなさい!うぉぉぉぉぉーーーーー!!!!!」
池田 春康(執事)「まだまだぁぁぁぁぁーーーーー!!!!!」
藤井 敦「!?!? あぶ・・・」
藤井 敦「うぅっ・・・」
  あまりの凄惨さに敦は思わず目を背ける
  しっかり見なくてもおそらく池田執事が
  あっさりとやられたことに敦は気付いた

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