怠惰は災いの元(脚本)
〇未来の都会
ベア「西暦3056年」
ベア「『いいね』は通貨と成り代わった」
ベア「今は『いいね』で家が買える時代なのだ」
〇宮殿の門
ベア「一度SNSでバズれば 莫大な金が手に入ることもある」
ベア「時はまさにSNSドリーム!」
〇荒廃した街
ベア「だがそれは、 バズる者とそうでない者の間に」
ベア「圧倒的な貧富の差を生んだ!」
「いいねをくれぇ~」
〇謎の施設の中枢
ベア「政府は貧富の差をなくすため」
ベア「バズりを強制的に具現化する装置を開発」
ベア「それが僕、ベア=リアル」
ベア「必要『いいね』に合わせて・・・」
ベア「バズる状況を現実に起こせるのだ!」
〇地球
ベア「世界の貧困を無くすため世界政府は」
ベア「貧富の差が生まれるより過去の時代へ」
ベア「装置を強制的に送りつけた!」
ベア「嘘でしょ? 送りつけるって そういうカンジ?」
ベア「ギャアーーーーーー!」
〇空
そして、時は2023年──
〇一戸建て
目立(めだち)家──
〇おしゃれなリビングダイニング
目立 王姫(ヒメ)「あー、お腹減ったー」
目立 騎士(ナイト)「姉さんおはよ。ご飯出来てるよ」
目立 王姫(ヒメ)「ありがと、ナイト」
目立 王姫(ヒメ)「出来る弟がいて姉は幸せだ」
目立 女王(クイナ)「ひーめ! だらだらしてないで 早くご飯食べちゃいなさい」
目立 女王(クイナ)「今日も大学なんでしょ」
目立 王姫(ヒメ)「そーなんよ。ああ、超ダルいー」
目立 王姫(ヒメ)「また電車で一時間かあ」
目立 王姫(ヒメ)「運転手つき送迎車が欲しいわ・・・」
目立 大王(タイオウ)「バッ・・・お前、ヒメ!」
目立 王姫(ヒメ)「あーっ! しまった!」
ベア「大学までの運転手つき送迎車」
ベア「年額640万いいねを稼ぎましょう」
目立 妹姫(マキ)「お姉ちゃんのバカーーーー!」
〇教室
目立 大王(タイオウ)「なっ、なんだここは!」
目立 女王(クイナ)「学校・・・みたいだけど」
???「おーい、みんなー」
目立 王子(オウジ)「起きたら家が学校になってんだけど」
目立 王子(オウジ)「これ、どういうこと?」
ベア「大学までの運転手つき送迎車は」
ベア「640万いいねだよ!」
目立 王子(オウジ)「理解した」
目立 王子(オウジ)「ひーめー、お前なぁ!」
目立 王姫(ヒメ)「マジでごめん」
ベア「ベアの機能により指定いいねを稼ぐまで 家族は帰れません」
ベア「640万いいねまで頑張って下さい」
目立 王子(オウジ)「ちっ、しゃーねーな」
目立 王子(オウジ)「しかしなんだ、夜の学校? 何が640万もバズったんだ?」
目立 王子(オウジ)「なっ、なんだ?」
目立 妹姫(マキ)「おにーちゃん! 廊下!」
目立 王子(オウジ)「廊下?」
〇学校の廊下
目立 王子(オウジ)「げっ!」
ゾンビ「ああー!」
目立 王子(オウジ)「まてまてまてまて、ちくしょう!」
目立 騎士(ナイト)「兄貴、どいてっ!」
目立 騎士(ナイト)「大丈夫か?」
目立 王子(オウジ)「ナイト! 助かった」
目立 騎士(ナイト)「アイテムがそこらに転がってるらしい」
目立 騎士(ナイト)「上手く使いながらゴールに行こう」
目立 女王(クイナ)「ゴールなんてあるのかしら」
目立 妹姫(マキ)「あー、マキ、この間こういうの ネットで観た気がするなー」
目立 皇太后(タイコ)「出口といえば外よねぇ」
目立 先王(セオ)「ここは二階か? 上りより下りがいいんじゃが・・・」
目立 大王(タイオウ)「そいつは難しそうだ 窓の外を見てみろ」
〇学校の校舎
「ア゛ア゛ア゛ーーーーー!!」
〇学校の廊下
目立 王姫(ヒメ)「最悪・・・っ」
目立 妹姫(マキ)「あーーーーっ、思い出した!」
目立 妹姫(マキ)「私がみた動画、屋上がゴールだったよ」
目立 王子(オウジ)「じゃあ、暫定ゴールは屋上つーことで」
目立 騎士(ナイト)「行くよ、みんな」
〇階段の踊り場
「はあ、はあ、はあ」
目立 先王(セオ)「のう、熊よ」
目立 先王(セオ)「ちなみにゾンビに食われたら どうなるんじゃ?」
ベア「毒が回ってゾンビになるよ!」
目立 大王(タイオウ)「いらんとこリアルやのう」
ゾンビ「グガァッ!」
目立 大王(タイオウ)「しゃらくせぇ!」
目立 大王(タイオウ)「どーよ!」
目立 女王(クイナ)「流石ね、アナタ」
目立 妹姫(マキ)「ね、ねえ! お婆ちゃんどこ?」
目立 騎士(ナイト)「しまった、見失った!」
目立 王子(オウジ)「ちっ、三階で息切れしたか?」
目立 王子(オウジ)「ナイト、銃貸せ。ハンドガンでいい」
目立 王子(オウジ)「婆ちゃん助けに戻る」
目立 騎士(ナイト)「気をつけて兄貴」
目立 王子(オウジ)「サンキュ、じゃあ行ってくる」
目立 王姫(ヒメ)「カックイー!」
目立 王子(オウジ)「てめーは後で覚えてろよ、ヒメ」
目立 王姫(ヒメ)「くうっ、忘れてなかったか!」
〇学校の部室
目立 皇太后(タイコ)「はあ、はあ・・・ 何か扉を閉めるものはっ」
目立 皇太后(タイコ)「あったわ!」
目立 皇太后(タイコ)「扉に差し込んでっ」
目立 皇太后(タイコ)「よしっ、とりあえず・・・」
目立 皇太后(タイコ)「えっ!」
ゾンビ「ウガアアアアーー!」
目立 皇太后(タイコ)「とっ、扉が!」
ゾンビ「キシャアアアアア」
目立 王子(オウジ)「婆ちゃん!」
ゾンビ「アー・・・」
目立 皇太后(タイコ)「ありがとう! 王子」
目立 王子(オウジ)「ああ、だがもうダメかもしれない」
〇学校の廊下
目立 皇太后(タイコ)「廊下がゾンビで埋め尽くされてる!」
〇学校の部室
目立 王子(オウジ)「なにっ!」
目立 王子(オウジ)「弾切れかよ!」
目立 王子(オウジ)「婆ちゃん! 俺の後ろにっ!」
目立 皇太后(タイコ)「う、うんっ」
目立 王子(オウジ)「来やがれゾンビども!」
目立 王子(オウジ)「俺の婆ちゃんには 指一本触れさせねぇぞ!」
ゾンビ「クアアアアアア!」
目立 王子(オウジ)(ここまでか!)
目立 王子(オウジ)「ん?」
ベア「おめでとうございます!」
ベア「640万いいね! 達成です!」
ベア「いーーーねっ」
目立 皇太后(タイコ)「助かったのね!」
目立 王子(オウジ)「ああ、まあそうなんだけど」
目立 王子(オウジ)「なんか腹立つな・・・」
〇空
〇一戸建て
目立 王姫(ヒメ)「うっひゃー! 待ってました!」
運転手「お迎えに上がりました、お嬢様」
目立 王姫(ヒメ)「苦しうない! 苦しうないぞ!」
目立 王姫(ヒメ)「行ってきまーす!」
目立 王妃(ヒメ)「一年間、通学楽チンだあー」
目立 王子(オウジ)「ったく、納得いかねぇなぁ」
目立 皇太后(タイコ)「まあまあ、いいじゃないの。 あなたも乗せてもらったら?」
目立 王子(オウジ)「方向違うと別料金なんだってよ」
目立 皇太后(タイコ)「あら、残念ね」
目立 皇太后(タイコ)「でも婆ちゃん。 王子に守ってもらって嬉しかったわよ」
目立 王子(オウジ)「そりゃ守るさ。 大事な家族だからね」
目立 王子(オウジ)「行ってきます」
目立 皇太后(タイコ)「いってらっしゃい」
目立 皇太后(タイコ)「さてっと、あたしも準備しなきゃ」
目立 皇太后(タイコ)「今日はお友達とお茶会が・・・」
〇おしゃれなリビングダイニング
目立 皇太后(タイコ)「しまったわ! お茶菓子切らしてた」
目立 皇太后(タイコ)「ああ、どうしましょう」
目立 皇太后(タイコ)「こんな時にお茶菓子が・・・」
目立 皇太后(タイコ)「あっ」
ベア「高級お茶菓子ゲットするには──」
ベア「1万『いいね』が必要だよ」
目立 皇太后(タイコ)「違うのっ、これは!」
〇一戸建て
目立 皇太后(タイコ)「いやああああ!」
他の家族「婆ちゃんーーーー!」
S・R・S
(ソーシャル・リアライズ・サービス)
終わり
家族一丸感が出てて、色々試せそうで楽しい設定ですね!
あと、キャラ絵の動かし方がスムーズで参考になりました🙇♂️
「城」、2話目以降、冒頭にちょっと説明入れば問題ないと個人的には思いましたかま、判断難しいですよね
必要するイイネ数が変わるので、それだけでもテンプレとして色々難作り出せそうですね。逆にイイネ数が少なくてもお題か設定でイイネ数を稼ぎにくいってのも面白そうですし、人助けの為に家族が巻き込まれても面白そう😄😄😄
発想がさすがです!!
強制イベントをクリアするまで戻れない…家族みんなで協力して…というテンプレートが容易に想像できますね!