オシャレがわからない?

ヤマダン

オシャレがわからない(脚本)

オシャレがわからない?

ヤマダン

今すぐ読む

オシャレがわからない?
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇名門の学校
ミナコ「ナナオ君、じゃあまた明日ね!」
ナナオ「あのさ!ミナコちゃん」
ミナコ「なに?」
ナナオ「今度の日曜さ、一緒に遊園地行ってくれないかな!」
ミナコ「えー!?」

〇学校の屋上
ヨシト「マジか!ついにミナコちゃんとのデートにこじつけたか!」
ナナオ「うん、でも・・・」
ナナオ「・・・・・・」
ヨシト「なんだよ、何か不安でもあるのかよ?」
ナナオ「いやさ、俺っちさ。今まで彼女とか出来た事ないからさ」
ナナオ「どういうオシャレしたらいいのかわかんないんだよね・・・」
ヨシト「なるほど!まぁ最初は肝心だからな」
ナナオ「なぁ!今度の土曜日、時間ある?」
ヨシト「え?あぁ、大丈夫だけど」

〇本棚のある部屋
  そして土曜になった
ナナオ「いよいよ明日デートだよぉ」
ヨシト「だな」
ナナオ「そう、デートの前日なんだよ」
ヨシト「いちいち言わなくてもいいよ!」
ヨシト「で、なんだよ?大事なデートの前日だろ?」
ヨシト「いろいろやることもあるんじゃ?」
ナナオ「いやさ、お前、恋愛経験豊富じゃん」
ヨシト「まぁな!」
ナナオ「に比べて俺っちはさ。いたって普通じゃん」
ヨシト「・・・・・・」
ヨシト「たしかにすげー普通だよな」
ナナオ「だから、どんなオシャレしたらいいのか 教えてほしいんだよ」
ヨシト「なんだ、そんなことか」
ナナオ「頼むよ。今から買いに行くとかでもぜんぜんアリだし」
ヨシト「よし!じゃあとりあえず、今のままだと地道だからさ」
ヨシト「お前の持ってる一番オシャレな感じの服に着替えてきてよ」
ナナオ「オシャレな感じか」
ナナオ「わかった!」
ヨシト「ま、最悪俺の服を貸してあげてもいいしな」
「できたよー!」
ヨシト「ま、期待してないけど」
ナナオ「こんな感じでどうかな?」
ヨシト「・・・・・・」
ナナオ「やっぱ遊園地でチュロスは食べたいよなぁ」
ヨシト「ちょっと待って!」
ナナオ「なに?」
ヨシト「・・・・・・」
ヨシト「え?ナナオだよな?」
ナナオ「そうだよ。オシャレ全開の俺っちだよ」
ヨシト「いやさ」
ヨシト「人変わってない?」
ナナオ「変わってないよ」
ナナオ「↑ここ、よくみろよ」
ナナオ「ナナオだよ」
ヨシト「いったん、戻ってもらっていい?」
ヨシト「あれ?見間違えかなぁ?」
ナナオ「やっぱ違うかなぁ?」
ヨシト「そういう問題じゃないんだよ!」
ヨシト「金髪にもなってるし!」
ヨシト「目の色も変わってない?」
ナナオ「いや、お前が一番オシャレな感じに変われっていうから・・・」
ヨシト「思ってたのと違うんだよ」
ナナオ「じゃあどういうのがいいの?」
ヨシト「うーん」
ヨシト「じゃあ大人っぽい服とかどうかな?」
ナナオ「大人っぽいかぁ」
ヨシト「ちょっと背伸びしてもいいから、大人びた感じの服にしてみたら?」
ナナオ「わかった!」
ナナオ「あったかなぁ?」
ヨシト「俺の注文がおかしかったのかなぁ?」
ヨシト「ま、今度は大丈夫だろ」
ヨシト「おっさんみたいはダサい服着てこなきゃいいけど」
「あったあった!」
「ちょっと背伸びしすぎたかなぁ」
ヨシト「どんな感じ?」
七男「遊園地、何乗ろうかなぁ?」
ヨシト「ちょっと待って!」
七男「なんだよ?」
ヨシト「いろいろ違うよ!」
七男「なんでだよ!だいぶ俺っちも大人っぽくしたつもりだけど」
ヨシト「おっさんになってるじゃん!」
七男「それはお前が大人っぽくっていうから」
ヨシト「名前も変になってたし」
ヨシト「ヒゲとかどうなってんだよ」
ナナオ「オシャレって難しいな」
ヨシト「なんか違うんだよな」
ヨシト「じゃあもう、一番カッコいいと思う服装で来てよ!」
ナナオ「一番カッコいいだね、わかった!」
ヨシト「もう今回は大丈夫だろ」
「カッコよくなれてるかな?」
ヨシト「一番カッコいいやつね!」
NANAO「ジェットコースターで写真撮ろうかな」
ヨシト「どうなってんだよ!」
NANAO「なんだよ?俺っち変か?」
ヨシト「カッコすぎるよ!」
NANAO「お前が言ったんじゃん!」
ヨシト「名前も何ローマ字にしてんだよ」
ナナオ「オシャレがわからなくなってきた」
ヨシト「そういう事じゃないんだよなぁ」

〇本棚のある部屋
ナナオ「やばい、ぜんぜん決まらないよ」
ヨシト「あのさ?お前一人だよな?」
ナナオ「そうだよ」
ヨシト「ならいいんだけど」
ナナオ「このままじゃマズイよ」
ヨシト「じゃあ今風の格好にしてみたら?」
ナナオ「また難しいこというなぁ」
ヨシト「難しいかな?」
ヨシト「でも、さすがにこれは大丈夫だろ」
「今風なんて、それがわからないから相談してるのに」
菜々緒「じゃあこれでタピオカでも」
ヨシト「もう、どうなってんだよ!」
菜々緒「今風じゃん!」
ヨシト「性別変わってるじゃん!」
ヨシト「名前もなぜ変えられる!?」
ナナオ「オシャレってこんなにも難しいのか」
ヨシト「お前の奥の部屋どうなってんだよ!」
ナナオ「あ!そうそうミナコちゃんってペット飼ってるらしいよ」
ヨシト「なんだよ、先に言えよー。だったら動物の柄物とかいいんじゃ?」
ナナオ「なるほど!」
ヨシト「もう大丈夫だろ。さすがにな」
ななお「観覧車に乗りたいな」
ヨシト「もうわかんないよ!」
ななお「なにが?」
ヨシト「もうペットになってんじゃん!」
ななお「動物柄でしょ?」
ヨシト「柄だって言ってるじゃん」
ヨシト「もう動物じゃん」
「柄物は〜後は〜」
ななお「こういうこと?」
ヨシト「もう怖いよ!」
ななお「へ?」

〇本棚のある部屋
ヨシト「もうさ、普通のままでいいんじゃない?」
ナナオ「上に一枚羽織るくらいでいっか」
ヨシト「いいのあるじゃん!」

〇遊園地の広場
ナナオ「緊張するなぁー」
「おまたせー!」
ミナコ「昨日緊張して眠れなかったよー」
ナナオ「・・・・・・」
ミナコ「似合う?」
ナナオ「えっと・・・」
ナナオ「・・・うん!」
ミナコ「早く行こー!」
ナナオ「ミナコちゃんも」
ナナオ「デートとか初めてだったのかな?」
ナナオ「ま、いっか!」

コメント

  • 服選びに悩むというのは、皆経験してきたことかと思いますが、まさかソコからこんなお話になるとはww 次から次へと畳みかける展開、好きです!

  • 彼女がどんな服装でこようが、気にしないところに漢気を感じました!
    途中アドバイスを聞いてるところ、めちゃ笑いました!笑
    名前まで変わってておもしろかったです!

  • 彼女のおしゃれ感とそれをなにも指摘しない彼の温度感が楽しかったです。妙に力が入ってしまう、、、学生の時分ってそんな感じですよね。楽しく読ませて頂きました。

コメントをもっと見る(7件)

ページTOPへ