メタバースママ

在日ミグランス人

イタメシが食べたい(脚本)

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〇空き地
イチタ「ギロッポンでイタメシキメた?」
バグオ「そうだぞぉ」
バグオ「キャビア、フォアグラ、トリュフ⋯⋯」
バグオ「でゅふふふふ⋯⋯」
バグオ「美味しかったなぁ〜」
パッチ「とってもボ〜ノだったよ」
パッチ「因みに三つ星レストラン⋯⋯」
パッチ「さ」
イチタ「いいな〜」
イチタ「オレも食べてみたい」
バグオ「すぐには食べられないぞぉ」
イチタ「え? 何で!?」
パッチ「来年まで予約が埋まっているから⋯⋯」
パッチ「ね」
イチタ「ごくり⋯⋯」

〇一戸建て
イチタ「母ちゃ〜ん!!」

〇おしゃれなリビングダイニング
モトコ「ギロッポンでイタメシキメたぁ?」
イチタ「そう」
イチタ「ギロッポンってお店で、イタメシっていう料理があるらしいんだ」
レイ「兄⋯⋯」
レイ「それ、違う⋯⋯」
イチタ「え?」
モトコ「六本木のお店でイタリアン料理を食べたって意味よ?」
イチタ「そうなの!?」
モトコ「人気のお店かしら?」
モトコ「よっぽど美味しかったのね」
イチタ「うぅ〜」
イチタ「オレもイタメシ食べたい!」
モトコ「じゃあ今日はパスタにでもしましょうか?」
イチタ「トリュフとか、キャビア入ってる?」
モトコ「とりゅ⋯⋯」
レイ「兄⋯⋯」
レイ「それ、お高いやつ⋯⋯」
モトコ「こ、今月はちょっと厳しいかなぁ〜?」
イチタ「やだやだ! 食べたい〜!!」
モトコ「困ったわねぇ⋯⋯」
???「仕方がないな⋯⋯」
マサル「イタリアに行くぞーー!!」
イチタ「父ちゃん!?」
マサル「男は黙って⋯⋯」
マサル「渡伊!!」
モトコ「あなた、会社は?」
マサル「息子が困っているのに仕事なんかしてられるかーー!!」
イチタ「にしても早すぎない!?」
モトコ「大丈夫なの?」
マサル「心配するな」
マサル「ちゃんと部下達には知らせてある⋯⋯」
マサル「狼煙で!!」
モトコ「それ伝わってる?」
マサル「筋肉に不可能はないっ!!」
イチタ「いや筋肉関係ないよ!?」
マサル「うおおおおおおおおおおおおおお!!!」
マサル「待ってろイタリアァァァッ!!!」

〇おしゃれなキッチン
レイ「母⋯⋯」
モトコ「ん?」
レイ「母のチカラで、おカネ作れば良い⋯⋯」
レイ「そしたらイタメシキメれる⋯⋯」
レイ「レイも食べてみたい⋯⋯」
モトコ「ん〜⋯⋯」
モトコ「おカネは作れるけど⋯⋯」
モトコ「それはイケナイ事なのよ」
レイ「どうして?」
モトコ「経済のバランスが崩れちゃうわ」
レイ「?」
モトコ「えっと⋯⋯」
モトコ「みんなが幸せにならないの」
モトコ「私達は良くても、他の人には迷惑かも知れない」
レイ「⋯⋯わからない」
モトコ「ん〜⋯⋯」
モトコ「こうやって髪の毛の色を変えるくらいなら、誰も嫌だと思わないでしょ?」
レイ「レイとおそろい⋯⋯」
モトコ「何でも出来るけど、何でもやって良い訳じゃないの」
モトコ「ほんのちょっとした事なら良いんだけどね⋯⋯」
モトコ「他の方法を考えましょ」

〇海
マサル「右足が沈む前に左足を前に出す!」
マサル「左足が沈む前に右足を前に出す!」
マサル「これでイタリアまで行ける筈だぁぁっ!!」
マサル「ヴォンジョルノーーーーーーーッ!!!」
  ※不法入国です。

〇男の子の一人部屋
レイ「兄⋯⋯」
イチタ「何だよぉ」
レイ「釣りしよ」
イチタ「魚じゃなくて、オレはイタメシが食べたいの」
レイ「うん。だから⋯⋯」
レイ「イタメシを釣る」
イチタ「え?」
レイ「母のスマホ、パクッ⋯⋯」
レイ「借りてきた」
レイ「このアプリ使う」

〇仮想空間
レイ「『クッキングフィッシング』〜」
イチタ「クッキングフィッシング!?」
レイ「このゲームアプリで食材を釣る」
レイ「すると本当にその食材が手に入る」
イチタ「へぇ〜」
レイ「母が毎日のメニューを考えるのが面倒で、開発したらしい」
レイ「⋯⋯ってワケで」
レイ「ポチっとな」

〇男の子の一人部屋
イチタ「うわあああ」
レイ「ARだから大丈夫」
レイ「ほれ」
レイ「マスター釣竿 LV99」
レイ「リヴァイアサンでも釣れる」
イチタ「すっげぇ!」

〇男の子の一人部屋
イチタ「カレーが釣れた!」
レイ「活きの良いプリンだぜ」
イチタ「なかなかイタメシは釣れないなぁ」
レイ「あれはレアアイテム⋯⋯」
レイ「試行回数を増やすしかない」
イチタ「うわ! でかいぞ!」
イチタ「すき焼きだー!」

〇配信部屋
モトコ「さて、こんなもんかな⋯⋯」
モトコ「そろそろ食事の準備⋯⋯」
モトコ「ん?」
モトコ「何コレ!?」
モトコ「クレジットの支払額がどんどん増えて⋯⋯」
モトコ「スマホがない!?」
モトコ「まさか⋯⋯」

〇男の子の一人部屋
イチタ「今度はハンバーガーだ!」
モトコ「何してんの! あんた達っ!!」
イチタ「母ちゃん!?」
モトコ「うわ! なにコレ!?」
レイ「母⋯⋯ 違うの、これは⋯⋯」
モトコ「『クッキングフィッシング』?」
モトコ「これ釣った分はおカネ請求されるのよ!?」
イチタ「え?」
モトコ「あんた達どんだけ釣ったの?」

〇雷
モトコ「おバカーーーーーーーーーーーーッ!!!!」

〇電脳空間
モトコ「まったくもう⋯⋯」
モトコ「しょうがない子達ね⋯⋯」
モトコ「背景イラスト変更⋯⋯」
モトコ「キッチンで検索⋯⋯」
モトコ「⋯⋯コレかな?」
  現実、改変

〇広い厨房
レイ「母、凄い⋯⋯」
レイ「手作りのキッチン」
レイ「これはやって良いの?」
モトコ「自分の家だから」
イチタ「イタメシ作ってくれればいいのに〜」
モトコ「自分達で作った方が楽しいでしょ?」
レイ「生地⋯⋯ うまく出来ない⋯⋯」
イチタ「貸してごらん」
イチタ「アレ?」
レイ「兄⋯⋯ ヘタ⋯⋯」
レイ「でも、ありがとう」
モトコ「美味しいのが出来そうね」

〇おしゃれなリビングダイニング
「いただきま〜す!!」
モトコ「はい。召し上がれ」
イチタ「これがイタメシかぁ〜」
レイ「ぼ〜の」
イチタ「何それ〜?」
モトコ「イタリア語で、美味しいって意味よ」
イチタ「変なの〜」
モトコ「ふふ⋯⋯」
モトコ「⋯⋯」
モトコ(何か忘れている様な⋯⋯)

〇空
モトコ(ま、いっか⋯⋯)

〇綺麗な港町
マサル「大漁だ⋯⋯」
マサル「待ってろイチタ!」
マサル「父ちゃんが食べさせてやるぞ⋯⋯」
マサル「最高に美味い⋯⋯」
マサル「『イカメシ』を!!」
マサル「さらばだ! イタリア!!」
マサル「アリーヴェデルチ!!」

コメント

  • メチャクチャ面白くて分かりやすかったです🤣
    クッキングフィッシング?いいなぁ☺️私もそのアプリ欲しいです‼️
    家族4人も個性があって、まだまだ何かしらやってくれそうですね😉
    ギロッポンでイタメシなんて、シャレオツ~😆

  • 面白かったし、わかりやすかったです!
    今度はイタチがペルシャ絨毯の事をふきこまれてきて、父にイランにペルシャ猫探しに行ってもらいたいです
    ( ̄∇ ̄)

  • キャラが立ちまくってるクセつよ家族に、何でもアリ(に見えて課金制が妙にリアル笑)なメタバース要素!
    面白い😆これはいろんなお話膨らみそうです😆

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