エピソード19(脚本)
〇名門の学校
京坂康介「よう! すっかり元気になったみたいだな」
浅枝まひる「・・・・・・」
京坂康介「そうでも・・・ないか」
浅枝まひる「私、夢、見れなくなっちゃったみたい・・・」
京坂康介「ちょっと痩せたか?」
浅枝まひる「・・・・・・」
京坂康介「じゃ、太った?」
浅枝まひる「ふざけないで」
浅枝まひる「ねえ、薬が効いてくれないみたいなの」
京坂康介「さっきから何言ってんだよ」
京坂康介「それより、二か月も休んでたんだ。 遅れた分取り戻さないと単位落とすぞ」
浅枝まひる「え? 今、なんて言ったの?」
京坂康介「なあ、今日の学食、月に一度のスペシャルランチだってよ——」
浅枝まひる「ハンバーグがいつもの2倍!」
京坂康介「お、おう。よく知ってんな」
浅枝まひる「さっきの台詞、前に聞いた! ここは夢だ!」
京坂康介「・・・変なやつ」
〇大学の広場
浅枝まひる「ハァ・・・ハァ・・・。 ここは、夢の中だ」
辺りを見渡すまひる。
浅枝まひる「いた! ないと!」
「え、僕のことですか?」
浅枝まひる「うそ。なんでよ。ここは夢でしょ?」
浅枝まひる「なんでないとじゃないの。ないとはどこよ!」
「えっと・・・」
浅枝まひる「ないとー! 返事してよー!」
〇女の子の部屋
寝ているまひるの額の絆創膏を子猫がペロペロと舐めている。
浅枝まひる「これは、どっち・・・」
浅枝まひる「ここは・・・現実」
額の絆創膏がはがれかけているのに気付く。
浅枝まひる「・・・・・・」
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