クリスマスデスゲーム

美愛

クリスマスデスゲーム(脚本)

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〇体育館の中
翼(あれっ、ここは体育館だよな?)
翼(昨日は明菜の家に泊まって・・・・・・どうして俺は体育館にいるんだ?)
奈菜子「えっ、翼? どうして私たち体育館にいるの?」
翼「俺も今目が覚めて、何が何だか・・・・・・」
明菜「奈菜子、どうして翼と一緒にいるの?」
明菜「翼は昨日、私の家に泊まったのに」
奈菜子「えっ? 翼と奈菜子ってそんな関係だったの?」
奈菜子「翼、私とキスしたよね?」
杏果「えっ、翼、明菜の家に泊まって、菜々子とキスって本当?」
翼「いや、あの、その、みんな大事な彼女っていうか」
奈菜子「翼、一番好きなのは私よね?」
明菜「お泊まりした私に決まっているじゃない! ねぇ、翼」
翼(なんでこんな事に・・・・・・面倒臭くなってきたぞ)
サンタクロース「皆さん、おあつまりですね。私はサンタクロース。今からクリスマスデスゲームを開催します!」
奈菜子「クリスマスデスゲーム?」
明菜「意味わかんない!」
翼「デスゲームって、みんなが殺し合うあのゲームのことか?」
サンタクロース「そうです! 勝者にはクリスマスプレゼントを渡します。みんな頑張ってね」
明菜「殺し合い? そんなの嫌・・・・・・」
サンタクロース「ゲームは簡単です。翼は彼女たちと対戦して頂きます。負けた方が死にます」
翼(つまり俺が生き残るには、俺は3回勝たないといけないのか?)
翼「おい! サンタクロース、そんなの俺が不利じゃないか!」
サンタクロース「勝てば良いのですよ。最初のゲームは翼と明菜の対戦で、ゲームは相撲です」
明菜「相撲って、私、負けるに決まっているじゃない」
翼「いや、俺は左手を痛めているから負けると決まった訳じゃない」
翼(明菜には勝てる。よし!)
  サンタクロースはチョークで円を描いた。
  翼と明菜は相撲を始め、すぐに翼が軽く明菜を押し出した。
翼「明菜ごめん。力を抜いたんだけど勝っちゃった」
明菜「私、相撲で負けたくらいで死なないよね?」
サンタクロース「残念ですが、さようなら!」
明菜「そんな・・・・・・ぐっ、何、苦しい・・・・・・」
  明菜はいきなり苦しみ出し、あっさり死んでしまった。
サンタクロース「明菜は残念でしたね。では次、翼と奈菜子でじゃんけんをしてもらいます。一回勝負で勝った方が勝者です」
サンタクロース「では、じゃんけんスタート」
奈菜子「翼、私に勝たせてくれるわよね?」
  奈菜子は泣きながら翼に訴えた。
翼(勝たせてやる訳ないじゃないか!)
翼「もちろん。奈菜子を死なせるくらいなら俺が死ぬよ」
翼「奈菜子はチョキを出して、俺はパーを出すから」
奈菜子「信じていいのよね?」
翼「当たり前だろ。さあ、じゃんけんしよう」
翼(奈菜子は俺を信じてくれるに決まってる)
翼「じゃんけんぽん」
  奈菜子はチョキを出し、翼はグーを出した。
奈菜子「どうして? 翼はパーを出すって・・・・・・」
翼「しまった、パーを出すつもりだったのに間違えた。奈菜子ごめん」
奈菜子「そんな・・・・・・」
  奈菜子も、明菜の時と同じ様にいきなり苦しみ出して、死んでしまった。
杏果「もう翼なんて信じられない!」
翼「俺、裏切るつもりなんてなかった。本当に間違えただけなんだ」
サンタクロース「いよいよ最後のゲームですね。次は鬼ごっこです」
サンタクロース「翼が鬼で、5分以内に杏果を捕まえたら翼の勝ち、捕まえられなかったら杏果の勝ちです。ゲームスタート」
  杏果はすごいスピードで走り出した。
翼「杏果、まて!」
  翼は鬼の形相で杏果を追いかけている。
杏果「待つはずないでしょ! 私が勝つわ」
翼(くそっ! このままじゃ杏果を捕まえられない)
  翼が大きな音を立てて転び、杏果が立ち止まった。
翼「いたっ! 骨が折れたみたいだ」
杏果「翼、大丈夫?」
  杏果が心配そうに翼に話しかけた。
翼「俺はもう動けない。杏果、君の勝ちだ」
杏果「骨が折れたなら、病院に行かないと」
杏果「救急車を呼ぶわ」
翼「大丈夫だよ。タクシーで病院に行くから、入口まで肩を貸してくれないか?」
杏果「わかったわ」
  杏果は翼に近づくと、いきなり翼が立ち上がり、杏果にタッチした。
杏果「騙したのね!! サンタクロース、こんな卑怯な真似をしても翼の勝ちなの?」
サンタクロース「まだ5分は過ぎていないので、翼の勝ちです」
杏果「そんな・・・・・・」
  杏果は明菜や菜々子と同じように苦しみ出し、すぐに死んでしまった。
翼(よし! これで俺の勝利だ)
サンタクロース「翼、あなたが優勝しました。約束通りプレゼントを贈ります」
翼(命がけのゲームに勝ったんだから、1億くらいくれるのか?)
サンタクロース「プレゼントはこれです」
  サンタクロースがスマホに触れると、体育館の前方に巨大なスクリーンが降りてきた。
  スクリーンには翼のクラスの生徒たちが、パソコンの画面を見ている姿が映っている。
杏果「翼、今までのゲームは全てクラスの皆が見てたから」
翼「えっ!? どうして・・・・・・」
奈菜子「翼が私たち3人と付き合っているのを知って、クラスのみんなに翼の悪事を知ってもらおうと思ったの」
明菜「翼が私たちを守ってくれたら、好きでいられたのに残念だわ」
翼「そんな・・・・・・、明菜、奈菜子、杏果、俺を騙したな!」
  スクリーンには、クラスの生徒たちが翼を批判する様子が映っている。
サンタクロース「ではこれでクリスマスデスゲームを終わります。素敵なプレゼントをスクリーンで見せましたよ」
翼(そんな・・・・・・俺は・・・・・・)

コメント

  • 3人の彼女とデスゲームというとんでもない環境に身を置かれながらも、卑劣な手段で生き残ろうとする翼の下衆っぷりが凄まじいですね!その分ラストの爽快感はひとしおで!

  • 美愛さんの作品は、読み終わるととってもスッキリ気分になります。
    モチロン今回もスッキリ!
    ファン登録させて頂きますね(^▽^)/

  • はい、仕方がないですよね。人の気持ちをもてあそぶからそうなるんです、仕方ないです。(笑)今までに読んだことのないお話しで楽しく拝見させて頂きました。

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