〇綺麗な部屋
ミヨコ「どうしたの？サトシ？何か探してるの？」
サトシ「あ、ミヨコ。実は数年前に買った暗号資産を入れたUSBが見つからないんだ」
サトシ「データーのお金で、今、バブルで爆上がりしてるんだ。三千万くらいかな？」
ミヨコ「私も手伝うわ！何としても見つけるわよ！」
　　サトシとミヨコは二人の住む狭いアパートの隅から隅までUSBを探したけど、見つからなかった。
ミヨコ「他に記録している場所はないの？」
サトシ「う～ん。あ！そうだ!!暗号資産を買ったのは結婚前だから、ミヨコにあげたPCにデーターが入っているかも！」
サトシ「ミヨコちょっとPC貸して？」
ミヨコ「え？私のPC見るの？」
サトシ「もしかするとPCにデーターが残っているかもしれないんだ」
ミヨコ「そ、それは、ちょっと、、、」
ミヨコ「いや、やっぱり、PCってプライバシーだから人に見られたくないっていうか、、、」
サトシ「なに言ってんだよ！俺ら夫婦だろ？それとも何だ？見られたくない隠し事でもあるって言うの か⁈」
ミヨコ「じゃ、チョット待ってて？」
サトシ「うん。早くしてね！」
　　、、、、、、、、、、、、、、、、、、、
サトシ「あれ？いないぞ！ミヨコー何処に行った？」

〇中庭
ミヨコ「ふ～、危なかったわ。間一髪ね。このPCを見られたら私の秘密がばれてしまうじゃない。データーを全部消してやる。えい！」

〇綺麗な部屋
ミヨコ「ただいまー」
サトシ「ただいまー。じゃないよ！なんでPC持って消えるんだよ！」
ミヨコ「なによ、外の空気を吸いに行ってただけじゃない。はい。コレ、PC」
サトシ「なんで、PC持って外行くんだよ」
　　サトシがPCを上げるとデーターが全て消されて、モニター上には何も無かった。
サトシ「データーがないじゃないか!!」
ミヨコ「あら？そう？おかしいわね？」
サトシ「分かったよ。知られたくないものがあるんだな！そっちがそうなら、俺にだって考えがある」

〇電気屋
サトシ「PCのデーターが消えたので復旧したいのですが」
店主「ああ、それならお安い御用だよ。データーを移すから外付けHDDを買ってもらって、あとは技術料で出来ちゃうよ」

〇綺麗な部屋
サトシ「データーを復旧してきた」
ミヨコ「え？それって私のデーターが見れちゃうってこと⁈」
サトシ「まあ、そういうことだね」
ミヨコ「ダメ！絶対だめよ！」
　　HDDを奪おうとするミヨコをかわしてサトシはPCにデーターをつなげた。するとモニターの上には何個かのフォルダーが現れる
サトシ「ん？ミヨコの写真？なんだこれは？」
　　そう言ってサトシがミヨコの写真というフォルダーを開けると、ミヨコが他の男と映っている大量の写真が出てきた
サトシ「なんだ！この大量なラブラブ写真は？しかも全部違う男じゃないか！」
ミヨコ「なによ！結婚前に誰とどこ行こうが勝手でしょ！」
ミヨコ「ん？なに？このサトシ領収書って？」
　　ミヨコは別のフォルダーにあるサトシのフォルダーを見つけた
　　データーが全て復旧されたことにより、サトシがミヨコにPCをあげる前のデーターも復旧していた
ミヨコ「うん？何？このSMクラブの大量の領収書」
サトシ「結婚前には色々あったんだよ!?ん？なんだ、このミヨコのオンラインショッピングって？」
サトシ「何だ！ミヨコこのバカ高い靴の領収書は？先月こんなにも高い買い物してたのか？」
サトシ「整形外科手術の領収書？ってことはミヨコお前、整形か！道理で生まれてきた子供がお前に似てないわけだ！」
ミヨコ「そ、それだけは知られたくなかったわ。ん？何このフォルダーは？」
ミヨコ「何？サトシが会社のハゲ部長とイチャイチャしている、、、ウソ、、、信じられない、、、」
サトシ「いや、これは、、、ミヨコと知り合うまえは色々あったんだよ」
ミヨコ「いや、もう、いや、こんなのありえない」
サトシ「俺だって、お前みたいな嘘つき女とはもういられないよ！」
ミヨコ「嘘つき！ドM！ハゲ部長とできていたなんて！」
　　それから二人は朝になるまで近所迷惑なぐらい怒鳴りあってお互いを罵り合った

〇綺麗な部屋