町田家の1ページ

nagi

1ページ目「ばあちゃん、ペット飼うってよ」(脚本)

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〇綺麗なリビング
町田 里子「昌!学校から電話あったわよ! 冬休みの絵日記出さなかったのね!?」
町田 昌「だって書くことなかったんだもん」
町田 里子「先生が「再提出して下さい」だって」
町田 昌「えぇーー!?」
町田 昌「じゃあネタ作ってよ」
町田 里子「母さんを相方みたいに扱うんじゃないの」
町田 昌「ペット買ってくれたら日記やる」
町田 里子「ワガママいわないの」
町田 昌「だって旅行も何もないし、書くことないんだもん。ペットでもいたら観察日記できたのに」
町田 昌「平凡な暮らしほどつまらないものはないよ」
町田 里子「ダメです。日々の発見に面白さを見出だしなさい」
町田 昌「ちぇっ。グレてやる!」
  数日後
町田 里子「ねぇ優也、昌知らない?」
町田 優也「さっき出てったよ。 「実家に帰らせて頂きます」だって」
町田 里子「実家ぁ??」
  平凡な日常に嫌気がさした息子
  昌が本当にグレてしまった。
  そんな訳で・・・
町田 里子「テッテレー」
「なにこれ?」
町田 里子「ペットの見守りカメラよ」
町田 優也「ペットォ? うちなんて犬も猫も飼ってないじゃん」
町田 里子「ノンノン。 うち用じゃなくておばあちゃんの家に送るの」
町田 美里「おばあちゃんって、ペット飼ってたっけ?」
町田 里子「それが飼い始めたらしいのよ。 昌がおばあちゃんに泣きついたらしくてね」
町田 優也「昌の宿題に協力しちゃったの!?」
町田 美里「おばあちゃんったら、甘いなぁ」
町田 里子「だからねぇ、仕方なく昌が家に帰ってくるようにペットカメラも買ったのよ」
町田 里子「じゃないと、あの子一生帰ってこないから」
町田 優也「ばあちゃんがペットねぇ」
町田 里子「なんでも拾ってきたみたいよ」
町田 里子「外でうろちょろしていたところを保護したんだけど、主がわからないままだからうちで引き取ることにしたんだって」
町田 美里「てことは保護猫?」
町田 里子「かもしれないわ。おじいちゃんがいなくなってから気が塞いでるように見えたから」
町田 里子「久々に電話越しに嬉しそうな声が聞けて、こっちもなんだかほっとしたわ~」
町田 里子「昌のわがままが役立ったわね」
町田 里子「お迎えした当日から、言うことはすぐに聞くし部屋の中を縦横無尽にかけめぐってるみたいよ」
町田 里子「名前はアイリヌちゃん」
町田 美里「なにそれめっちゃかわいいじゃん! 名前は不思議だけど」
町田 優也「保護ペットなのに人見知りしないって珍しいタイプだね」
町田 美里「おばあちゃんがペットを飼うとなるとうちの問題も解決しそうだし、一石二鳥じゃない?」
「解決?」
町田 美里「ほらっ! おばあちゃんずっと同居断ってたじゃない」
町田 美里「カメラを起動させればうちで同行がいつでも見守れるでしょっ!」
町田 里子「そういうことね!」
町田 優也「さっすが姉ちゃん。考えが冴えてるね」
町田 美里「でっしょ~?」
町田 里子「届いたら設置は優也が手伝うのよ」
町田 優也「任せろ!」

〇綺麗なリビング
  ~数日後~
町田 里子「そろそろ設置も完了した頃かしら」
町田 里子「ためしに起動してみようかしら」

町田 里子「犬か猫か・・・動物ならなんでもかわいいとは思うけど・・・」
  ネットワークを起動しました。
  接続中・・・

〇シックなリビング
町田 里子「あ、繋がったわ! あらっ?おばあちゃんいないじゃない」
町田 里子「どなたぁ!?」
町田 美里「ただいまぁ」
町田 里子「ちょ、ちょっと!美里見てよこれ!」
町田 美里「どうしたの母さん、そんなに慌てて・・・」
町田 里子「おばあちゃんの所のペットカメラを覗いてみたんだけどね、知らない人がうつってるのよ」
町田 美里「知らない人ぉ?」
町田 美里「ほんとだ。ガラ悪そうな人ね」
町田 里子「おばあちゃんも昌も大丈夫かしら。というか優也は何してるのよ」
町田 美里「ペット泥棒の可能性もあるよ」
町田 美里「さっきから明らかに挙動不審だし、何か探してるよう見えるし」
町田 美里「どうする?110番に連絡する?」
町田 里子「待ちなさいよ。 まだ泥棒って確定したわけじゃないし」
町田 美里「いいや、もう私の目には泥棒にしか見えなくなっているもの。泥棒の顔してるもの」
町田 里子「偏見はよくないわよ。 こういう人ほど捨て猫拾って好感度あげてくるギャップもってるんだから」
町田 美里「母さんドラマの見すぎ」
町田 里子「まずは安否確認よ!」

〇綺麗なリビング
町田 里子(あら?)
町田 里子「昌ったらスマホおきっぱなしじゃない」
町田 里子「あら?何このメッセージ」
町田 美里「なんて?」
町田 里子「「昌が助けを求めています」って連絡が入ってるのよ」
町田 美里「まさか人質に!?」
町田 美里「これきっと昌からのSOSよ!」
町田 里子「110番よ!」
町田 美里「だから最初から言ったじゃん。 いかにも悪人顔だもの。絶対何かやらかす顔だわ」
町田 美里「ピンク頭にろくな奴いないんだから」
町田 優也「・・・なんて?」
町田 美里「あんたいつの間に!?」
町田 優也「ばあちゃん家誰もいなかったから、勝手に設置して帰ってきた」
町田 優也「アイリヌちゃんとも会えなかった、マジ下げだわ」
町田 優也「それと、ばあちゃんがいない隙に昌も連れ戻してきた」
町田 昌「ただいま」
町田 里子「連絡したわよ!人質がいるってね!」
町田 里子「なんであんたがここにいるのよ!?」
町田 昌「兄ちゃんに強制送還された」
町田 美里「警察に人質の連絡しちゃったじゃん!」
町田 里子「泥棒に変わりはないからいいわよ」
町田 昌「泥棒じゃなくてアイリヌだよ。僕の友達」
町田 昌「おばあちゃんとも仲良しだもん」
「は?」
町田 里子(母さんはアイリヌを飼ったと・・・)
町田 優也(昌はこの男に驚いてない・・・)
町田 美里(じゃあペットって・・・?)
「まさか!!?」

〇シックなリビング
町田 里子「サイレンとまってーー!」
町田 優也「ノーカン!ノーカン!」
町田 美里「オーダーキャンセルできないの!?」

〇綺麗なリビング
「・・・・・・」
「・・・長くね?」
町田 里子「けっこう揉めてるんじゃないの?これ」
町田 美里「警察よ」
町田 優也「オワタ」
町田 里子「はい・・・もしもし?」
警察「通報者のご家族の方ですね? 警察の者ですけど・・・」
「すみませんでした」
警察「どうされました」
「罪は償います」
警察「何をどうしたらそうなるんですか」
警察「ちょっと本人に変わりますね」

〇シックなリビング
???「あのぅ、私警察のアイリヌ・オオヤマと申します」
オオヤマ「普段から見回りしてるんですけど、お宅のおばあちゃんの家に見知らぬ人が出入りしていたり鍵も開いてたので調べに入っただけです」
オオヤマ「ご家族からもご本人に戸締り注意をお願いします」

〇綺麗なリビング
町田 里子「警察の方!?」
町田 美里「おばあちゃんが寂しさから何かやらかしたかと」
町田 優也「ペット泥棒でもないの?」
町田 美里「あんたも戸締りして帰ってきなさいよ」
町田 優也「だって昌がばあちゃんならすぐに帰ってくるから平気だろうって」
町田 美里「弟のせいにすんな」
町田 優也「だって鍵もってねーもん!」
町田 里子「鍵くらいなんとか作りなさいよ」
町田 優也「めっちゃ理不尽」

〇シックなリビング
オオヤマ「ペット・・・? ペットなんて家にいませんでしたよ?」
町田 里子「散歩中なだけですよ」
オオヤマ「いえ、警ら中に散歩した所も一度もお会いしたこともないですし」

〇綺麗なリビング
町田 里子「そんなはずありませんよっ たしかに本人から聞いていますから」
町田 美里「こっちはまだ劇場型詐欺疑ってますからね」
町田 優也「アイリヌちゃん見せろっ! 部屋かけ回ってるでしょうが!」

〇シックなリビング
オオヤマ「言いがかりですよぅ~」
オオヤマ「今日はたまたま私服なだけですって」
警察「失礼ですが、玄関にそれらしきペットを見つけましたよ。ペットとはコレのことでは?」
警察「段差でひっくり返っていましたよ」

〇綺麗なリビング
町田 美里「・・・お掃除」
町田 優也「・・・ロボット?」
「エェ~・・・???」

〇シックなリビング
町田 美里「もう、おばあちゃんのペットのせいで今日はちょっとした大騒ぎだったんだからね」
田町 みつ子「あぁ、アイリヌちゃんかい?」

〇綺麗なリビング
町田 優也「そうだよ。アイリヌのとこのオーヤマだよ。正しくは掃除ロボットだよ」
田町 みつ子「オオヤマさんはロボットじゃないよ?」
町田 優也「ちがうちがう。ややこしいなぁ」
町田 美里「しかもアレ、話によるとアイリ・・・オオヤマさんの所のロボットみたいじゃない」
町田 美里「勝手に拾って自分のモノにしちゃうなんて」
田町 みつ子「外にある時点で所有権は放棄されてるのよ」
町田 美里「なにそれ誰の押し売り文句?」
田町 みつ子「昌ちゃんよ」
「あいつ~」
町田 里子「まったく、これじゃあカメラもただのおばあちゃん見守りカメラね」
田町 みつ子「なんだい、文句ばっかいうならペット用のカメラとして使っていいんだよ?」
町田 優也「誰がぐるぐる掃除してるロボット見守るかっての」
町田 美里「あーあ、とんだ拍子抜けだよぉ・・・」
町田 美里「てっきり独り暮らしが寂しくなって猫とか飼い始めたと思ってたのになぁ」
町田 優也「もういっそのこと同居しようよ。 まだそっち家に愛着あるの?」

〇シックなリビング
田町 みつ子「こっちはいつでも昌ちゃんが遊びにきてくれるから平気だよ」
田町 みつ子「昌ちゃんにとってはこっちの方が実家みたいなものだって」
田町 みつ子「それに、私が寂しくないようにってロボットの名前を昌ちゃんにしてくれたんだ」
田町 みつ子「いつでも孫がそばにいてくれるようで寂しくないよ」

〇綺麗なリビング
町田 里子「じゃあ「昌が助けを求めています」ってあのメッセージは・・・」
町田 昌「僕がロボットをスマホに連携させたからね」
町田 美里「あのメッセージで警察呼ぶ人騒がせが起こったんだからね」
町田 昌「でもいいじゃん。 おかげでネタができたし日記がうまるよ」
町田 昌「アレわざとひっくり返しておいたんだ」
町田 昌「ようやく1ページ目」
町田 昌「ご協力ありがとうございます」
町田 昌「へへっ」

〇綺麗な一戸建て
「待ちなさい、昌ーーー!!!」

コメント

  • まさに、大山鳴動してルンバ一体、というところですね。この町田家なら、どんな日常の些細な出来事も愉快なコメディになりそうですね!継続連載を読みたくなりました!

  • お掃除ロボットも含めてみんな昌くんの掌の上で踊らされていたわけですね。今は喋る家電もいろいろ発売されてますから、そのうち本当に「孫よりアイリヌの方がかわいい」とか言うご老人も出たりして。nagiさんはサブスクファミリーもそうでしたが、家族の会話や描写がお上手ですね。

  • ペットがワンコやネコちゃんじゃない気配は何となくしていたのですが、まさかのお掃除ロボットだったとは😂
    警察官の名前にも笑っちゃいました🤣
    昌くん平凡がつまらないと言っているけれど
    もう少し大きくなったら平凡がいかにありがたいことか気付きますかね😎笑

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